韓国観客動員数4週連続第1位を記録した(2025.4.22/KOFIC調べ)ヒョンビン主演のサスペンス・アクション大作『ハルビン』が、全国にて公開中。このたびヒョンビンのインタビューが到着した。

7月4日にとうとう公開を迎えた『ハルビン』。鑑賞した観客からは「ダイナミックな映像で劇場で見るべき作品」「クライマックスのシーンでは涙が止まらなかった」「観る意義がある作品」と反応が続出している中、来日時に行われたヒョンビンのインタビューが到着。日本のファンへの想いや、ウ・ミンホ監督との撮影エピソード、大ファンと明かすリリー・フランキーとの共演など、ヒョンビンがひとつひとつ丁寧に語った。
——今回、久しぶりの来日とのことですが、舞台挨拶で日本のファンのみなさんと会った印象はいかがでしたか?
劇場で観客の方々の目を見ながらコミュニケーションをとることができて、とてもよかったです。意味のある作品と共に日本に来てご挨拶することができて、とても意義深い時間でした。
——舞台挨拶でも、ウ・ミンホ監督への強い信頼が感じられました。撮影中、監督の演出で印象的だったことはありますか。
撮影に入る前から、ディテールにこだわる方だなと思いました。とても几帳面に一つ一つ、すべてのことをチェックしていくんです。撮影の時も、現場で仮編集した映像を見ながら足りない点や修正事項について相談しながら映画を作っていきました。そうした緻密な作業を編集、ミキシング、劇場公開までずっと続けていく集中力を見て、私だけでなく多くの観客がウ・ミンホ監督の映画を好きな理由がわかりました。
——アン・ジュングン役を演じるに作るにあたって監督からの要望はありましたか。
監督には「史料に出てくる業績や事実よりも、アン・ジュングンが一人の人間として、どんな感情や考えを持っていたのかについて、たくさん考え、想像してみてほしい」と言われました。ですから私も、他のことはすべて脇に置き、監督がおっしゃったことを頭に置いて準備をし、撮影に臨みました。現場ではリハーサルをしながら自分の考えと監督の考えをすり合わせ、ときには監督のバージョンで演技をしてみたりもしながら、役を作っていきました。
アン・ジュングンは、終わりの見えない状況のなかで、時には自分の決定によって同志たちが犠牲になってしまうこともあります。罪悪感や苦しみ、痛みを抱えながら、信念に従い、よりよい未来のため、理想のために一歩一歩踏み出さなければならない。孤独感もあったでしょう。そういったことをずっと考えていました。そして、どうやったら観客の方々にこの感情をそのまま伝えることができるだろうかと悩みました。今までの俳優生活のなかで、最も真心を込めて打ち込んだ作品でした。それが正解だったかどうかわかりませんが、最善を尽くしました。

——演じる前と後でアン・ジュングンという人物についての見方が変わりましたか。
ずいぶん変わりましたね。以前は歴史的な人物、象徴的な人物の一人と感じていました。今回、『ハルビン』の準備から撮影が終わるまでの約7〜8ヶ月間、資料もたくさん読み、毎日、彼のことを考えながら過ごしましたから、今はずっと近しい人物になりました。
——伊藤博文を演じたリリー・フランキーさんのことはもともとファンだったそうですね。共演なさった印象はいかがでしたか。
個人的に話をしてみて、本当に素敵で、とても繊細で純粋な方だと思いました。そして、とても紳士的でしたね。現場のモニターで演技を見ていると、一瞬でがらりと変わる姿がとても新鮮で衝撃を受けました。どうやったらあんな風に、大きな動作やセリフなしでオーラを感じさせることができるのか。あれが経験というものなのかと、すごく刺激になりました。プライベートでお会いすると、とても親しみやすい方なので、会うたびにますます好きになります。今回の映画のように会ってすぐに殺さないような役で、いつかまた一緒に演技できる機会があればいいなと思います。
——日本の観客に向けてのメッセージをお願いします。
ジャパンプレミアの時に監督もおっしゃっていましたが、観客のみなさんに劇場で楽しんでいただきたいと思いながら作った映画です。ぜひ、劇場に来て私たちの努力の結晶を完璧な形で感じていただけたらと思います。
ハルビン
2025年7月4日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開
STORY
1908年咸鏡北道(ハムギョンブクト)シナ山で参謀中将アン·ジュングン(安重根)率いる大韓義軍は、日本軍との戦闘で大きな勝利を収める。だが、アン・ジュングンは万国公法に従い戦争捕虜である日本人陸軍少佐 森辰雄らを解放。これをきっかけに大韓義軍の間ではアン·ジュングンに対する疑いとともに亀裂が生じ始める。1909年ウラジオストクにはアン·ジュングン、ウ·ドクスン、キム·サンヒョン、コン夫人、チェ·ジェヒョン、イ·チャンソプら、祖国奪還のために強い絆で結ばれた同志が集まる。伊藤博文がロシアと交渉のためハルビンに向かうという知らせを聞いたアン・ジュングンたち。一方、日本軍は大韓義軍の密偵からある作戦の情報を入手、ハルビンへ向かう彼らへ追撃が始まった…。
監督: ウ・ミンホ(『KCIA 南山の部長たち』『インサイダーズ/内部者たち』)
脚本:キム・キョンチャン、ウ・ミンホ
撮影:ホン・ギョンピョ(『ベイビー・ブローカー』、『パラサイト 半地下の家族』)
出演: ヒョンビン(『コンフィデンシャル:国際共助捜査』「愛の不時着」)
パク・ジョンミン(『密輸 1970』『ただ悪より救いたまえ』)
イ・ドンウク(「トッケビ ~君がくれた愛しい日々~」「殺し屋たちの店」)
リリー・フランキー(『万引き家族』『コットンテール』)
2024年/韓国/114分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳:根本理恵
提供:KADOKAWA Kプラス MOVIE WALKER PRESS KOREA
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
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公式サイト harbin-movie.jp
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