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『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督の最新作で、第98回アカデミー賞®で作品賞、監督賞、主演女優賞などの主要部門を含め合計8部門にノミネートされている『ハムネット』が4月10日(金)公開。このたび、第38回東京国際映画祭において、共に黒澤明賞を受賞したことをきっかけに実現した、本作のクロエ・ジャオ監督と李相日監督(『国宝』)によるスペシャル対談映像が解禁された。

まずは、互いに古典や芸術家の宿命と向き合った作品を手がけた両者が、それぞれの最新作に通底するテーマについて言及。李監督は『ハムネット』について、「非常に精緻でありながら人間の深層に届く作品。シェイクスピアという文学と舞台芸術、そして人間の魂が高いレベルで結びついている」と語り、「映画でこんな表現が可能なのかという衝撃を受けた」と絶賛した。

一方、ジャオ監督は『国宝』との共通点として「天才の神話を崩す」という視点を挙げ、「(芸術の)裏側にあるのは決して綺麗事ばかりではない。肉、血、骨を持った等身大の人間としての儚さ」を描いたからこそ、「(『国宝』は)多くの人の心に届いた」と称賛。

また両作に共通する点として、芸術家が誰にも見えない“風景”を追い求める宿命と孤独の存在が挙げられた。李監督は、『ハムネット』に登場する森の“黒い穴”が主人公アグネスの内面のみならず、芸術に携わる人間が抱える内的な闇を象徴していると指摘。ジャオ監督も「私たちは“景色”について語っている」と応じ、表現方法は違えども目指すものの近さに共鳴したという。

さらに『ハムネット』を準備する前のタイミングで歌舞伎について研究していたことを明かしたジャオ監督。「その時に女性が蛇に変わる話を見つけました。鐘が重要なモチーフでした。私はそれがすっかり気に入ってしまい、プロデューサーに鐘を登場させたいとお願いしました。だから『ハムネット』にも僅かながらも歌舞伎の影響がある。初めて歌舞伎の舞台を観劇して、感銘を受けたんです」と明かす一幕も。

演出やキャスティングについての話題に及ぶと、李監督は『国宝』では「まず“型”を徹底的に身体に叩き込むこと」を重視したと説明。「体に全て染み込ませた後に、何かそれ以上の観念的なものがこう立ち上ってくるっていう思想があるように僕は受け取っている」「まずはその型を2人(吉沢亮、横浜流星)に徹底的に習得してもらうことが第一条件」だったと伝える。

それに対しジャオ監督は「キャスティングが映画の80%を決める」と語る。そして、配役を決めた後に俳優の人間性を活かす形で脚本を構築する自身の手法を明かし、本作の主演を務めるジェシー・バックリーに対しては「夢の中で作業するかのようなボディワーク」を依頼したといい、「ジェシー・バックリーという役者とアグネスという役の境界を無くすような」「ジェシーはその境界にとどまることができた。意識と無意識の間、知っていることと知らないことの間。だから全ての瞬間が存在しています」と言い、「だから李監督が型が重要だと言ったことに私も同意します。 深淵に存在が生まれるようにね」と頷いた。

対談の終盤には「お互い一番気になる」質問をぶつけ合う場面も。両監督の創作姿勢や哲学についての質問が交わされ、互いの創作の根源へと踏み込む、示唆に富んだ対話となっている。

まとめ(注目ポイント)

  • 映画『ハムネット』4月10日(金)公開アカデミー賞で作品賞など8部門にノミネートされた、クロエ・ジャオ監督の最新作が4月10日に公開。
  • ジャオ監督と李相日監督の特別対談映像が解禁第38回東京国際映画祭にて共に黒澤明賞を受賞したことを機に実現した、日米の名匠による貴重な対談映像。
  • 本作の制作における日本の歌舞伎からの影響準備段階で日本の歌舞伎を研究し、感銘を受けた劇中の鐘のモチーフなど、本作への影響について言及。
  • キャスティングと演出手法に対する両者の共鳴配役が映画の80%を決めるというジャオ監督と、型を徹底させる李監督が互いの独自の演出論に深く共鳴。
作品情報

ハムネット
2026年4月10日(金)公開

監督:クロエ・ジャオ
脚本:マギー・オファーレル、クロエ・ジャオ  
製作:スティーヴン・スピルバーグ、サム・メンデス 
出演:ジェシー・バックリーポール・メスカル、ジョー・アルウィン、エミリー・ワトソン

2025年/イギリス/ビスタサイズ/126分/カラー/英語/5.1ch/原題:HAMNET

配給:パルコ ユニバーサル映画

©2025 FOCUS FEATURES LLC.

公式サイト hamnet-movie.jp

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