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昨年、第38回東京国際映画祭のワールド・フォーカス部門で上映され話題となった、ベトナム戦争下で地下トンネルに身を潜めて戦うベトナム人ゲリラ部隊を描く『トンネル 暗闇の中の太陽』が、12月18日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開されることが決定した。あわせて、予告編とポスタービジュアルが解禁された。

1967年、サイゴン郊外クチのトンネル。米軍に追われる南ベトナム解放民族戦線の戦略諜報員たちを匿ったことで無線通信を探知され、トンネルは米軍の最重要標的となってしまう。米軍の容赦ない攻撃が迫るなかで芽生える愛、それぞれが抱える秘密や葛藤が銃声の合間に交錯する。はたしてゲリラたちが“太陽”を目にする日はやってくるのだろうか……。

映画『トンネル 暗闇の中の太陽』は、ベトナムの戦争映画に新たな動きをもたらした作品。従来、ベトナムで製作される戦争映画は国の資金によるものが多く、ヒーロー像を前面に押し出した国威発揚の色合いが強かったため、興行的な成功には結びつきにくかった。しかし本作は、国の補助金に頼らない民間出資によって製作され、プロパガンダ色を抑えながら、監督の作家性を尊重したリアルな戦争映画を追求。その試みが若い世代を中心に支持され、南ベトナム解放50周年という節目も相まって、2週連続1位、5週連続ベスト10入りのヒットを記録した。

70年代半ば以降、ベトナム戦争を題材にした数々の名作が生まれた。その多くは、米兵が体験した苦難や狂気、そして帰還後の生活を描いたものだ。一方、ベトナム戦争は東西冷戦が生み出した戦争であると同時に、民族の統一を目指すベトナム人と、それに干渉する超大国という側面も持つ。本作は南ベトナム解放民族戦線の兵士たちを主人公に据え、ベトナム人ゲリラの視点からベトナム戦争を描いている。

米軍のナパーム弾や火炎放射戦車、枯葉剤により、兵士だけでなく南ベトナムの民間人たちも住む場所や生活の糧を失った。彼らが逃げ込んだ場所の一つが、本作に登場する地下要塞、クチのトンネルである。全長240キロにも及び、サイゴン郊外から補給路であるカンボジア国境までを結んでいた。軍人も民間人も、このトンネルで戦い、食事をとり、恋をし、出産する者もいた。徴兵制によって参戦した米軍兵士の多くが戦場で人生の岐路に立たされた一方、ゲリラ戦に身を投じた者たちにとって、このトンネルは戦場であると同時に、生きるための場所でもあった。

コロナ禍から脱したベトナムの映画興行は、シネコンの近代化などを背景に成長を続けている。ハリウッド映画への依存から脱却し、2025年には自国映画のシェアが60%に達した。その中の一本が、同年4月に公開された本作だ。公開2日目には200億ドン(約1億2000万円)を売り上げ、最終的には1000億ドンを超えるヒットとなった。監督は、『輝かしき灰』が2022年第35回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品されたほか、ヴェネツィア、釜山、ナントなど世界の映画祭で受賞歴を持つブイ・タック・チュエン。本作では、繊細なキャラクター描写と、リアルな戦争映画としてのスケール感を融合させている。

今回解禁された予告編では、激しい戦禍の下、地下トンネル内で戦うゲリラ部隊の様子が垣間見られる。アメリカ映画で描かれてきたベトナム戦争とは異なる視点から描かれる本作の特徴がうかがえる。また、「わたしたちは戦う。地の底で明日を信じて」のコピーが暗闇の中に浮かぶ、象徴的なポスタービジュアルも完成した。

まとめ(注目ポイント)

  • 『トンネル 暗闇の中の太陽』12月18日公開2026年12月18日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開。
  • 予告編&ポスタービジュアル解禁地下トンネルで戦うゲリラ部隊の姿と、「わたしたちは戦う。地の底で明日を信じて」のコピーを公開。
  • ベトナム人ゲリラの視点から描く戦争1967年のクチを舞台に、ベトナム人ゲリラたちの戦いを描く作品。
  • 第38回東京国際映画祭上映作2025年のワールド・フォーカス部門で上映。監督は『輝かしき灰』のブイ・タック・チュエン。
  • ベトナム国内で興行的ヒット公開2日目に200億ドンを記録し、最終興行収入は1000億ドンを突破。
作品情報

トンネル 暗闇の中の太陽
2026年12月18日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開

STORY
1967年、サイゴン郊外クチのトンネル。米軍に追われる南ベトナム解放民族戦線の戦略諜報員たちを匿ったことで無線通信を探知され、トンネルは米軍の最重要標的となってしまう。地上を圧倒的な戦力で包囲した米軍は、農民から転じた戦闘経験の乏しいゲリラたちに対して、空爆、戦車と歩兵による地上戦、水攻め、火炎・毒ガス攻撃を行う。そして特殊部隊“トンネル・ラッツ”が遂に潜入、襲撃を開始する。米軍の容赦ない攻撃が迫るなかで芽生える愛、それぞれが抱える秘密や葛藤が銃声の合間に交錯する。はたしてゲリラたちが“太陽”を目にする日はやってくるのだろうか。

監督・脚本:ブイ・タック・チュエン
製作:グエン・チー・ズン、ブイ・タック・チュエン
撮影:グエン・カーリン、音楽:クローヴィス・シュナイダー
出演:タイ・ホア、クアン・トゥアン、ホー・トゥ・アイン、ジエム・ハン・ラムーン、カオ・ミン

2025年/ベトナム/ベトナム語・英語/カラー/シネマスコープ/126分/Địa đạo: Mặt trời trong bóng tối(原題)/Tunnels:Sun In The Dark(英題)/字幕翻訳:秋葉亜子/軍事監修:白石 光/配給:彩プロ

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公式サイト https://tunnel.ayapro.ne.jp/

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