今年結成40周年を迎える筋肉少女帯や、特撮のボーカリストであり、作家としても知られる“オーケン”こと大槻ケンヂがフランス映画『地下室のヘンな穴』(9月2日公開)に絶賛コメントを寄せ、そのレビューの一部が解禁された。また本作を手掛けたカンタン・デュピュー監督の奇才ぶりが垣間見える本編映像も到着した。
“フランスのスパイク・ジョーンズ”の異名をとる鬼才カンタン・デュピュー監督最新作『地下室のヘンな穴』は「時間軸が半日進み、肉体が3日若返る」という微妙すぎるパワーを持ったヘンな穴をめぐる物語。この穴にハマったせいで、平凡な夫婦の、胸の奥底に封印していた欲望、衝動が呼び覚まされていく。ナンセンスなまでにバカバカしい設定が、あれよあれよという間に現実味を獲得していくストーリー展開に引き込まれずにいられない。本国で監督史上最大のヒットを叩き出した。
今回到着したのは、本作をいち早く鑑賞した“オーケン”こと大槻ケンヂからの絶賛評。パンフレットに掲載されているレビューの一部が解禁となった。
冒頭から、「『地下室のヘンな穴』のまず評価すべきポイントはその尺であると断言したい。74分。なんと1時間14分しかないのだ。素晴らしい。ホメるところが見あたらなくて上映時間の短さをせめてホメているわけなんかじゃあないのだ。逆だ。ホメるところしか無い。不条理もペーソスも教訓も、さらには『ファイナル・デッドコースター』シリーズよりもはるかにおそろしい衝撃のあの事故シーンまでもぎゅうぎゅうにつめこみながら、なんと74分でピタリと終わらせてみせたのだ。見事だ。「やればできるじゃないか!」という感心だ」と大絶賛。
続けて「最近映画を倍速で観る若者のことがとやかく言われているが、アレは若者の集中力の無さが原因なのではない。最近の映画が長いのも難題なのだ。 で、そこに来て『地下室のヘンな穴』の74分である。もう一度、素晴らしい 。サクッと観れる。眠くなるヒマもない。尻も腰も痛くならない。そして、途中でトイレに行きたくなったけどこらえるべきかやっぱ行っとくべきか悩む心配がない…これは、今でも健気に映画館へ映画を観に行っている我々中高年同志諸君にとっては、革命的なことだ!」と“オーケン節”も炸裂させている。
気になる全文は、劇場販売用パンフレットに収録されており、9月2日より各劇場で販売される。また、大槻は9月1日(木)19:00〜の公開直前生配信番組にも辛酸なめ子、月刊ムー編集長三上丈晴と共に出演予定で、本作の穴の謎や魅力について余すことなく語る予定だ。
あわせて、これまでDJとして世界的に活躍し数多くのキテレツ、摩訶不思議なMVを作り出してきた鬼才カンタン監督の真骨頂ともいうべきシーンの映像も解禁。足を引きずりCAに支えられえながら飛行機を降りる上司から、炎に包まれる車まで、独特な音楽にのせ、たった数秒の間にドラマティックなシーンがぎゅうぎゅうにつめ込まれている。しかし、これはこの後続くシーンのごく一部。この後どんな展開になっていくのか、摩訶不思議な音楽と映像のマジックに、片時も目が離せない。
「わずか74分という尺で人の世の喜び悲しみ無情を全て観せる名作」と大槻も大絶賛する『地下室のヘンな穴』は9月2日(金)より全国公開。
大槻ケンヂ(オオツキ・ケンヂ)
1966年2月6日生まれ。1982年、ロックバンド「筋肉少年少女隊」結成。 その後「筋肉少女帯」に改名。インディーズで活動した後、1988年6月21日「筋肉少女帯」でメジャーデビュー。 バンド活動と共に、エッセイ、作詞、テレビ、ラジオ、映画等多方面で活躍中。小説では「くるぐる使い」「のの子の復讐ジクジク」で 2年連続「星雲賞」を受賞。 「グミ・チョコレート・パイン」等映画化作品も多数。作詞家として、多数のシンガー、グループに歌詞提供。 ラジオDJとしては「オールナイトニッポン」のパーソナリティーを二回務める。 1999年「筋肉少女帯」を脱退後、「特撮」を結成。2006年「筋肉少女帯」に復帰。「特撮」を含め現在も活動中。 さらに、「大槻ケンヂと絶望少女達」、「電車」他、多数のユニットや引き語りでもLIVE活動を行っている。
地下室のヘンな穴
2022年9月2日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町他 全国公開
STORY
緑豊かな郊外に建つモダニズム風一軒家の下見に訪れた中年夫婦のアランとマリー。購入すべきか迷う夫婦に怪しげな不動産業者がとっておきのセールスポイントを伝える。地下室にぽっかり空いた“穴”に入ると「12時間進んで、3日若返る」というのだ。夫婦は半信半疑でその新居に引っ越すが、やがてこの穴はふたりの生活を一変させていく……。
監督・脚本:カンタン・デュピュー
出演:アラン・シャバ、レア・ドリュッケール、ブノワ・マジメル、アナイス・ドゥムースティエ
2022年/フランス・ベルギー/仏語・日本語/74分/シネスコ/カラー/5.1ch/英題:Incredible But True /日本語字幕:高部義之
配給:ロングライド
© ATELIER DE PRODUCTION - ARTE FRANCE CINÉMA - VERSUS PRODUCTION – 2022
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