アカデミー賞作品賞などに輝いた映画『パラサイト 半地下の家族』の日本での舞台化にあたって、オリジナル版のポン・ジュノ監督、ソン・ガンホからのコメントが到着した。
世界の映画賞を席巻し、社会問題化している「格差社会」というテーマを描きながらも、所々に散りばめられた緻密な「伏線」や「テーマ性」が話題を呼び、サスペンス、ブラックコメディ、ヒューマンドラマなどの“ジャンルを超えた傑作”として世界各国で称賛の嵐を巻き起こした映画『パラサイト 半地下の家族』が、THEATER MILANO-Zaオープニングシリーズ/COCOON PRODUCTION 2023『パラサイト』として日本で舞台化。
日本版『パラサイト』の台本・演出を務めるのは、映画『愛を乞う人』『焼肉ドラゴン』、舞台『泣くロミオと怒るジュリエット』などを手掛け、舞台・映画と幅広く活躍しそのパワーを遺憾なく発揮する脚本・演出家、鄭義信。物語の中心となる貧しい金田一家に古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ、そして金田家に次第に「寄生(パラサイト)」されていく永井一家には山内圭哉、恒松祐里、真木よう子、永井家に仕える家政婦にはキムラ緑子、舞台『パラサイト』オリジナルの登場人物にみのすけと、豪華スタッフ・キャスト陣が集結し注目が集まる。
堤防の下にあるトタン屋根の集落。川の水位より低く一日中陽がささず、地上にありながら地下のような土地で金田文平(古田新太)の家族は家内手工業の靴作りで生計を立てて暮らしている。一方対照的な高台にある豪邸では、永井慎太郎(山内圭哉)、妻の千代子(真木よう子)、娘の繭子(恒松祐里)、引きこもりの息子健太郎がベテラン家政婦の安田玉子(キムラ緑子)とともに暮らしている。文平の息子の純平(宮沢氷魚)は妹の美姫(伊藤沙莉)が偽造した大学の在籍証明を利用し、繭子の家庭教師としてアルバイトを始める。息子の健太郎のアートセラピーの教師として、美姫が、慎太郎の運転手や玉子がクビになるように仕向け、その後釜に、文平と妻の福子(江口のりこ)が、と一家は永井家に寄生していく…。
このたび原作『パラサイト 半地下の家族』監督のポン・ジュノ、出演のソン・ガンホからのコメントが到着。映画『パラサイト 半地下の家族』で第92回アカデミー賞監督賞・脚本賞を受賞したポン・ジュノ監督は「この作品は、裕福な家庭と貧しい家庭が、相反する場所で紡ぎ出す密度の高い人間ドラマです。故に私も当初は戯曲として構想した作品です」と明かし、「俳優の生き生きとした眼差し、息遣い、そして汗を直に感じてもらえる舞台版『パラサイト』で、再び観客に出会えることは至極の喜びです」と日本での舞台化に期待を膨らませた。
一方、映画で裕福な家庭に次第に寄生していくキム一家の父親、キム・ギテクを演じたソン・ガンホも「最高の演出家と俳優陣が集まったと聞き、とても光栄に思います」と喜びをコメントしている。それぞれのコメント全文は記事下にて。
日本版『パラサイト』では90年代の関西に舞台を移し、先が読めないもう一つの“半地下の家族”の物語が誕生。舞台ならではの衝撃のラストにも注目だ。
東京公演は6月5日(月)よりスタート。3月19日(日)12:00よりMY Bunkamura (https://mybun.jp/parasite2023)、26日(日)11:00よりレプロエンタテインメント先行チケット販売特設サイト(https://www.lespros.co.jp/special/parasite/ )にて主催者先行チケット販売がスタートする。
ポン・ジュノ監督コメント全文
映画『パラサイト 半地下の家族』が日本で舞台化されることがとても嬉しく、楽しみです。
この作品は、裕福な家庭と貧しい家庭が、相反する場所で紡ぎ出す密度の高い人間ドラマです。
故に私も当初は戯曲として構想した作品です。
俳優の生き生きとした眼差し、息遣い、そして汗を直に感じてもらえる舞台版『パラサイト』で、再び観客に出会えることは至極の喜びです。
演出の鄭義信先生の長年のファンとして、傑作『焼肉ドラゴン』を観劇した際に、スタンディングオベーションで拍手を送った記憶が今も蘇ります。加えて、日本を代表する最高の製作陣と俳優たちが集結してくれたことに、私の期待は更に膨らんでいます。『パラサイト』の公演に心からの祝辞と感謝の気持ちをお伝えいたします。
ソン・ガンホ コメント全文
演劇の開幕を心からお祝い申し上げます。
個人的には最高の演出家と俳優陣が集まったと聞き、とても光栄に思います。
映画とは違う立体感や臨場感、そして舞台の圧倒的なエネルギーが期待されます。多くの観客の熱気に包まれる素晴らしい公演になることを切に願っています。
公演名称
THEATER MILANO-Zaオープニングシリーズ/COCOON PRODUCTION 2023
『パラサイト』
原作 映画『パラサイト 半地下の家族』
台本・演出 鄭 義信
出演 古田新太、宮沢氷魚、伊藤沙莉、江口のりこ
キムラ緑子、みのすけ/山内圭哉、恒松祐里、真木よう子
青山達三、山口森広/田鍋謙一郎、五味良介、丸山英彦、山村涼子、長南洸生、仲城 綾、金井美樹
公演日程・会場
東京 2023年6月5日(月)~7月2日(日) THEATER MILANO-Za (東急歌舞伎町タワー6階)
大阪 2023年7月7日(金)~17日(月・祝) 大阪・新歌舞伎座
企画・制作:Bunkamura SUMOMO レプロエンタテインメント
製作・東京公演主催:Bunkamura SUMOMO 朝日新聞社 レプロエンタテインメント TSTエンタテイメント
大阪公演主催:新歌舞伎座、ABCテレビ
協力:サンライズプロモーション大阪
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公式サイト https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/23_parasite/
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