ナショナル・シアター・ライブ『るつぼ』(4月14日公開)の先行上映イベントが4月8日(土)に実施されることが決定した。

ナショナル・シアター・ライブ(NTLive)は、英国で上演された話題の舞台を映画館で気軽に見ることのできる上映イベント。本作『るつぼ』は「セールスマンの死」などで知られるアメリカを代表する劇作家アーサー・ミラーの魅惑的な権力の寓話を、『ザ・クラウン』のエリン・ドハティと『イェルマ』のブレンダン・カウエルの主演で描く。
演出はリンゼイ・ターナー(ベネディクト・カンバーバッチ主演の『ハムレット』を過去に演出)で、舞台セットはNTLive『リーマン・トリロジー』などの演劇だけでなく、カニエ・ウェストやビヨンセ、アデル、レディー・ガガ、U2、ザ・ウィークエンドのツアーステージデザインも手がけ、世界的な活躍をみせるエス・デブリンが担当。彼女のセット美術とキャロライン・ショウの崇高な楽曲により、観客は舞台上で起こる『るつぼ』の世界へどっぷりと引き込まれる。
先行上映イベントでは、本編上映前に翻訳家・広田敦郎を招き、映像・英米文学翻訳家の柏木しょうこが司会進行を兼ねる形でトークイベントを実施。2009年にトム・ストッパードの『コースト・オブ・ユートピア──ユートピアの岸へ』の翻訳で第2回小田島雄志翻訳戯曲賞を受賞している広田は、アーサー・ミラーの作品では『るつぼ』だけでなく、『セールスマンの死』『みんなわが子』の翻訳も手がけ、柏木はこれまで多くのNTLive作品の字幕を手がけてきている。
トークイベントでは『るつぼ』がなぜこれほど頻繁に多くの劇団で上演されるほど人気なのか、時代を超えたその魅力や、翻訳家の視点から本作の翻訳の際の難しい点や登場人物の捉え方、そして今回のNTLive版『るつぼ』の興味深い点など、より『るつぼ』を深められるトークが展開される予定。
また、広田の原作から舞台作品への翻訳という視点と、柏木の映像字幕への翻訳という視点という2つの違う翻訳家としての立場から、それぞれの難しさや工夫をしている点なども語られる予定。
トークイベント概要
日時:4/8(土)11:00スタートの回をご覧になる方に向け、本編上映前にトークイベントを実施
11:00 トーク開始(30分)
11:30 休憩(10分)
11:40 本編スタート(3時間6分)
14:46 上映終了
場所:TOHOシネマズ 日本橋
登壇者:広田敦郎(翻訳家)
柏木しょうこ(映像・英米文学翻訳家・司会進行を兼ねる) ※敬称略
座席販売スケジュール: 鑑賞希望日の2日前0時から劇場HPにてご購入が可能
劇場HP https://hlo.tohotheater.jp/net/schedule/073/TNPI2000J01.do
トークゲスト プロフィール:
広田敦郎 (ひろた・あつろう)
劇団四季、TPTを経て、フリーランスの戯曲翻訳者として活躍。英語圏演劇の古典・新作から非英語圏の作品まで、幅広く翻訳を手掛けている。2009年、トム・ストッパード作『コースト・オブ・ユートピア』(蜷川幸雄演出/シアターコクーン)の翻訳により第2回小田島雄志翻訳戯曲賞。2013年アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)グランティ。近年の翻訳上演作品にトム・ストッパード作『レオポルトシュタット』(新国立劇場)、アーサー・ミラー作『セールスマンの死』(PARCO劇場)『みんな我が子』『るつぼ』(Bunkamuraシアターコクーン)、テネシー・ウィリアムズ作『地獄のオルフェウス』(Bunkamuraシアターコクーン)『西洋能 男が死ぬ日』、(BNAW)サイモン・スティーブンズ作『FORTUNE』(パルコ・プロデュース)、アレクシ・ケイ・キャンベル作『ブラッケン・ムーア』(シアタークリエ)『The Pride』(PLAY/GROUND Creation)、カレル・チャペック作『母』(オフィスコットーネ)など。
司会進行 プロフィール:
柏木しょうこ(かしわぎ・しょうこ)
映像・英米文学翻訳家。演劇界から映像翻訳家へ。主な翻訳作品にドラマ「ブレイキング・バッド」(字幕)、映画「ホロウ・クラウン 嘆きの王冠」(全話)、映画「ライトハウス」(吹き替え)など。NTライブの字幕や書籍の翻訳も手掛ける。
るつぼ
2023年4月14日(金)よりTOHOシネマズ 日本橋ほかにて公開
作:アーサー・ミラー 演出:リンゼイ・ターナー 出演:エリン・ドハティ、ブレンダン・カウエル ほか
上映時間:186 分
【公開劇場】
2023/4/14(金)〜 公開劇場
東京)TOHOシネマズ 日本橋
神奈川)TOHOシネマズ ららぽーと横浜
名古屋)TOHOシネマズ 赤池
大阪)大阪ステーションシティシネマ
兵庫)シネ・リーブル神戸
京都)アップリンク京都
福岡)中洲大洋劇場
鑑賞料:一般3000円、学生2500円(要・学生証の提示)、障害者2500円
公式サイト http://www.ntlive.jp