イラン映画界の巨匠であり、規制に屈することなく映画を作り続けるジャファル・パナヒの息子、パナー・パナヒの長編監督デビュー作『君は行く先を知らない』が8月25日(金)公開。このたび、撮影当時6歳にして天才子役として世界で絶賛されたラヤン・サルラクくんのキャスティング秘話を監督が明かした。また撮影中の彼の様子を収めたメイキング映像が解禁された。

『白い風船』(1995)『チャドルと生きる』(2000)『人生タクシー』(2015)他でカンヌ、ヴェネチア、ベルリンの三大映画祭を制覇した世界的巨匠であり、長年にわたるイラン政府との自由をめぐる闘争でも知られるジャファル・パナヒ。その制作現場で経験を積んだ長男パナー・パナヒが2021年、満を持して長編デビュー作を発表し、カンヌを皮切りに世界96カ国の映画祭を喝采の渦に巻き込んだ。父ジャファルがプロデューサーを務める本作は、イランの荒野を車で移動する家族のロードムービー。車はどこへ向かうのか? 何が一家を待ち受けているのか? 大人たちが口に出さないこの旅の目的が明らかになる時、私たちは深い感動に包まれる——。
本作で4人家族の次男を演じ、自由奔放で屈託のない演技で天才子役として話題となっているのがラヤン・サルラクくん。2014年3月12日生まれのラヤンくんは映画撮影当時、6歳(撮影は2020年)。ジョークやモノマネの才能を見出した両親は、子供向け演技クラスに入学させ、17年12月のショーで子役としてデビュー。国際演劇祭への参加をきっかけに、多くの監督の目に留まり、イラン映画やテレビシリーズに出演し話題になったという。
パナー監督は、「自分の知り合いにこの映画の子役の明るくて元気でうるさい子、というイメージを伝えたところ、みんながラヤンを推薦したんだ。僕が見ていないTVドラマに出演していて、その映像を見て彼しかいないと思ったんだ。オーディションで彼に会ったのは3人目だったんですが、会場に入ってきた瞬間、そのエネルギーと、自然な所作に、何も喋らずに彼だと決めたんです」と即決で彼に決めた経緯を明かす。

「実は、現場はみんな彼から逃げてたんです。誰か手を休めているとずっと隣でおしゃべりするんです。ずっと動いてイタズラもしますし、本当に大変でした(笑)。まるで小さい怪物のよう。でも演技指導についてはしっかり聞いてくれました。ある日ロケ地を探しに行く時にラヤンが車に乗ってきたんです。その移動の2時間ずっと喋り続けるものだから、僕自身泣きそうになりました(笑)。とにかくエネルギーがすごい。そのせいで他の役者さんから僕がラヤンくんにかかりっきりだと言われたくらい。撮影が終わったらみんな彼から逃げちゃうほどで、本当に疲れました(笑)」と、相当ヤンチャなエピソードを披露。
さらに「ラヤンくんは日本のアニメが大好きだから、その真似をしてキャラクターを作っていたのかもしれないな」という裏話も。映画の中でも自由奔放、あまりに自然体なラヤンくん。撮影裏はそれ以上に元気だったようだ。今回解禁されたメイキング動画では、彼の撮影中の様子が切り取られているが、その魅力は本編で確かめてみよう。
さらに今回、映画公開を記念して、ヴィンテージTシャツ専門ショップ「anytee」とのコラボTシャツとキャップが数量限定での発売が決定。8月12日(土)からanytee公式サイト(https://anytee.shop/)にて発売開始となる。Tシャツは映画公開日からは新宿武蔵野館でも販売される。

『君は行く先を知らない』は8月25日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国ロードショー。
君は行く先を知らない
2023年8月25日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国ロードショー
原題:HIT THE ROAD
製作:ジャファル・パナヒ(「人生タクシー」)/パナー・パナヒ
脚本・監督:パナー・パナヒ
出演:モハマド・ハッサン・マージュニ、パンテア・パナヒハ、ヤラン・サルラク、アミン・シミアル
2021年 | イラン | ペルシャ語 | 1.85:1 | 5.1ch | カラー | 93分 | G | 英題:HIT THE ROAD |
日本語字幕:大西公子 | 字幕監修:ショーレ・ゴルパリアン
後援:イラン・イスラム共和国大使館イラン文化センター | 提供・配給:フラッグ | 宣伝:フィノー
©JP Film Production, 2021




