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毎夏恒例のホラー映画祭「ホラー秘宝まつり」が今年も「ホラー秘宝まつり2024」として8月30日(金)より全国順次開催。このたび、上映作品の中でもとくに注目度の高い『メサイア・オブ・デッド』の本編映像の一部が解禁された。また、総勢10名のホラー映画を愛する著名人から推奨コメントが到着した。

ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』(78)より5年も前に制作された、ゾンビ映画の先駆的な作品

「ホラー秘宝」とは毎年、数多くの洋画、邦画を提供・配給しているレコード会社、キングレコードが贈る、映画ホラー・レーベル。ラインナップの質の高さに定評があり、毎年行われる映画祭「ホラー秘宝まつり」は、ホラー映画ファンのみならず、幅広い映画ファンからも一目置かれる存在。11年目の今年は原点に立ち帰り、インパクト重視。すべて日本初公開、マニア狂喜の1970年代カルトホラーの傑作3作品を厳選して上映する。

このたび解禁となった本編映像は、今回の上映作品ラインナップの中でも最も注目度が高い作品『メサイア・オブ・デッド』(73)のワンシーン。ひとりの女性がスーパーマーケットの一角に群がるたくさんの人を目撃する場面から始まる。

そこはどこのスーパーでも見かける、肉売り場。しかし、よく見ると皆一様に青白い顔をしており、生肉をガツガツと貪り食べているではないか! 女性はその異様な光景を目の当たりにし、そっとその場を離れようとする。しかしその時、その青白い顔をした、生きているのか死んでいるのか、そもそも彼らは何なのか全く分からない、とにかく不気味な人々に見つかってしまう。静まり返った無人の店内を走って追いかけてくる不気味な人々から必死で逃げる女性。しかし、逃げ切れず餌食に……という場面だ。

本作は、ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』(78)より5年も前に制作された、ゾンビ映画の先駆的な作品と言われている、ミステリアスで終始不穏なゾンビホラー。

ゾンビ映画と言えば、スーパーマーケットやショッピングモール。今でこそ定番化しているが、ロメロの『ゾンビ』よりも早くその設定を使った場面であり、また、“走るゾンビ”は近年生まれたわけではなく、1973年の本作で走っていることが見てとれる。ゾンビ映画を語るうえで重要な場面と言えるだろう。本作は、その他にもゾンビたちでほぼ満席の映画館が登場するなど、映画好き必見の作品となっている。

その他の作品は、ジャッロの奇才レナート・ポルセッリ監督による狂気に満ちたエロティックなサスペンスホラー『デリリウム』(72)。『悪魔の毒々モンスター』(84)シリーズを制作したB級映画専門の映画会社トロマ・エンターテインメントの初期作品に位置づけされるホラーコメディ『悪魔のしたたり』(76)の2本あり。変態ホラーの傑作が3本、ここに揃った。

さらに今回、アートディレクター、映画評論家、サタニストの高橋ヨシキ、ゾンビ映画ウォッチャーの伊東美和、ジャッロと言えばこの人!映画ライターの山崎圭司など、総勢10名のホラー映画を愛する著名人から推奨コメントが到着した。コメント全文・一覧は以下のとおり。

新潟の高田世界館では8月24日(土)に先行オールナイトを実施。ここでは、「ホラー秘宝まつり2024」の3作品に加えて、ベトナム発のゴアムービー『Kfc』(配給:MAP×Cinemago)の追加上映が急遽決定。配給の垣根を超えてのコラボが実現した。

「ホラー秘宝まつり2024」コメント集(10名分)※順不同・敬称略

鮮血の旗印をなびかせて、ショックと残酷の祭典が今年もやって来た!
銀幕を蠢く異様で異常で異形な者たちに喝采を! その常軌を逸した振る舞いに歓声を!
「常識」の彼岸に浮かび上がる、真の魂の自由を目撃せよ!
ー高橋ヨシキ(アートディレクター/映画評論家/サタニスト)

ゾンビ! 拷問! 殺人鬼! いかがわしくて毒入りの3本立て。観終わったあと、気分がどよ〜んとして胸のあたりがザワザワするやつ。ただのアトラクションムービーじゃない、観るものを傷つけようとする邪悪な映画に震えろ!!
―伊東美和(ゾンビ映画ウォッチャー)

ミニオンの元祖みたいなオーバーオールの悪の手下がゲス可愛い『悪魔のしたたり』を推すつもりだったのに、初見の他2作も面白くて困った。特に詩的な不気味さをたたえた『メサイア・オブ・デッド』はエンドレスで観ていたいくらいお気に入り。これが劇場で観られるんだから最高の夏だ!
―レイナス(「ホラー通信」記者)

恐怖と不安の原風景、猛り狂う愛と衝動、俗悪を極める激臭。異なる属性を持ちながら、最も危険な異端児という共通項で括られる三作が集結してしまった奇跡に興奮でめまいが。いずれも秘宝級ホラーに違いないが、完全にどうかしてる今年のラインナップ、むしろ異常まつりと呼ぶに相応しい。
―涌井次郎(新宿ビデオマーケット店主)

人間50年。ことしの「ホラー秘宝まつり」上映作品も、50年ものの名作揃いだ。いまから半世紀前に、これだけアナーキーで独創的な映画たちがボコボコ生まれていたことに改めて驚く。暑いといえば暑すぎる夏。これら濃厚な作品群に、あえて映画館で浸りたい。
―てらさわホーク(ライター)

1970年代、日本公開の枠からこぼれ落ちてしまった規格外の映画たち。あれから半世紀、今や再現不可能な衝撃の数々が劇場の闇に毒々しく咲き乱れる。遠い過去からの復讐か、奇跡的な甦りの祝祭か。今年の「ホラー秘宝まつり」はひと味違うぜ!
―山崎圭司(映画ライター)

埋もれた傑作『メサイア・オブ・デッド』は極めてシリアスで、台詞も芝居も極上、生肉を食うゾンビ風の怪物も登場し、まるでジョージ・ロメロの監督作のようだ。背筋の凍る傑作で登場したウィラード・ハイクは、13年後に『ハワード・ザ・ダック 暗黒魔王の陰謀』で世界的な袋叩きに遭って消える。これが一番、信じ難い。
―ノーマン・イングランド(映画ライター、映画監督、脚本家、セットフォトグラファー)

(原文)An overlooked gem of 1970s horror films, “Messiah Of Evil” could easily be mistaken as having been directed by George Romero: It’s overly serious, has terrific dialogue, strong performances, and - more importantly - zombie-like creatures that thrive on raw meat. But most incredulous of all is that Willard Huyck, who began his directorial career with this wonderful chilling feature, ended it on a yin-yang note 13 years later with the universally maligned “Howard The Duck.”

『デリリウム』は、見た人の人生を狂わす程の魔力を持った映画です! 注意してください!! わたしは狂いました!! でも、見ない人生もありえないので、皆さん覚悟して映画館まで来てください!!
―屑山屑男(TRASH-UP!! RECORDS)

陰惨な拷問と家畜以下の扱いだけで構成された究極の悪趣味ショー。体の芯の底が冷えるほど恐ろしい逃げ場のない絶望。激情のギターサウンドと共に描かれる殺戮劇。それぞれ別方向に尖り切った狂作が地の底から甦る!大画面で致死量の刺激を喰らって酷暑を乗り切ろう。地獄の夏に打ち勝つには、それ以上の地獄を浴びるしかない!!
―人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)

事前の情報を一切遮断して映画を見ることが難儀なこの時代に、ホラー秘宝まつりは今年もやってくる! ふら〜っと見に行って、ガツンとやられてください。
お薦めは『メサイア・オブ・デッド』!後に、盟友G・ルーカスの依頼で大傑作『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』の脚本を務めることになる監督夫婦による衝撃のデビュー作! 街が静かに、着実に異様さに包まれていく様子が怖いし、カッコいい! 特に、映画館のシーンは白眉。背後からヤツらが忍び寄ってくるところはセンスが光りまくっている! 僕らの知るゾンビ映画とは全く違うぞ! 覚悟せよ!
―ジャガモンド斉藤(映画紹介人/お笑いコンビ)

開催情報

ホラー秘宝まつり 2024
2024年8月30日(金)より、キネカ大森、アップリンク吉祥寺ほか順次開催

■均一料金:一般1600 円(税込) ※各種劇場サービス併用可
■上映作品
①メサイア・オブ・デッド(73) ②デリリウム(72) ③悪魔のしたたり(76)
■上映劇場
東京:キネカ大森、アップリンク吉祥寺
札幌:サツゲキ/栃木:宇都宮ヒカリ座/千葉:キネマ旬報シアター/名古屋:シネマスコーレ
新潟:高田世界館/京都:アップリンク京都/大阪:シアターセブン/神戸:CinemaKOBE 
広島:サロンシネマ1・2/沖縄:桜坂劇場 ほか
※各劇場の上映作品、タイムテーブル、イベント日程等詳細は各劇場HPをご確認ください

提供・配給 キングレコード 宣伝 ブラウニー

公式サイト https://horror-hiho.com

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