「なぜ“初めて”を恐れるのか？」イッセー尾形の放つ金言が響く『ヤンヤン 夏の想い出』2つの名シーンの本編映像が解禁

『恐怖分子』『牯嶺街少年殺人事件』『カップルズ』等で知られる台湾ニューシネマを代表する巨匠、エドワード・ヤンの遺作であり集大成である映画『ヤンヤン 夏の想い出』が、公開から四半世紀を経て4Kレストア化され、12月19日（金）より日本公開。このたび、2つの名シーンの本編映像が解禁された。

『ヤンヤン 夏の想い出』は、少年とその家族が経験するひと夏の出来事を、時に残酷で時にまばゆいほどの映像で描いた物語。台湾と日本合作で製作され、台北と東京、熱海を舞台としイッセー尾形ら日本の俳優陣も参加している。

このたび解禁された本編映像は、ヤンヤンの父NJ（ウー・ニェンツェン）が会社再建のため、切れ者のゲーム・プログラマー大田（イッセー尾形）と対話する一幕。会社の経営危機に瀕したNJの気弱な発言に対し、大田は自身の会社も直近の業績が不振であることを前置きしつつ、そんな状況だからこそ新しいことに挑戦する意義を説く。「なぜ私たちは“初めて”を恐れるのか？」―。その言葉は、日常生活でも“初めて”に出会っているはずだが何か壁にぶつかると及び腰になる多くの人の胸に刺さる金言となっている。

もう一つの本編映像は、日本の熱海で撮影されたシーンの一部。NJが再会した初恋の人シェリーとともに歩く熱海の海辺の風景や、バブル期の活況を経てのどかに佇む熱海を代表する老舗つるやホテルの外観など、ノスタルジックな風景やアイテムの数々が登場。熱海のつるやホテルは2001年に惜しまれつつ閉館。現在は見られない美しい熱海の姿を映した貴重なシーンとなっている。