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マルグリット・デュラスも絶賛した“忘れ去られたヌーヴェルヴァーグの名匠”ギィ・ジル監督の初期二作品『海辺の恋』と『オー・パン・クぺ』が2026年4月18日(土)よりシアター・イメージフォーラムほかにて日本公開されることが決定した。あわせてティーザービジュアル&特報映像が解禁された。

1980年代末、病に倒れエイズを発症し、1996年2月3日に57歳で逝去したギィ・ジル監督。生前はほとんど知られることのなかった監督だが、2000年代以降、ラ・ロシェル映画祭やルサス映画祭、シネマテーク・フランセーズなどで回顧上映が相次ぎ、再評価の機運が高まった“忘れ去られたヌーヴェルヴァーグの名匠”だ。

1959年のギィ・ジル監督短編映画『Au biseau des baisers』をいたく気に入った名匠ジャン=ピエール・メルヴィルが資金の一部を援助し3年の歳月を経て完成させた初の長編映画『海辺の恋』(1963)はロカルノ映画祭で批評家賞を受賞し、当時静かな注目を集めた。揺れ動く若者たちの愛の儚さを描いた自伝的作品である本作は、主演のダニエル・ムースマン、ジュヌヴィエーヴ・テニエに加え、友人役としてギィ・ジル本人も出演する。さらにジャン=ピエール・レオ、ジャン=クロード・ブリアリ、アラン・ドロン、ジュリエット・グレコなど時代を象徴する俳優たちも静かに物語を彩っている。

死を選んだ亡き恋人との記憶と共に生きる女性を描いた長編映画二作目『オー・パン・クぺ』(1967)は、愛の記憶と不在の痛みをめぐる物語。現在をモノクロ、追想の断片をカラーで紡いだ繊細でメランコリックな映像は、作家・映画監督のマルグリット・デュラスが「映画においてかつてなかった愛の表現」と絶賛した。

60年代のフランスから届いた、あまりにも美しい恋と別れ。遠距離恋愛の残酷さ、流れるように過ぎ去る愛、人生から静かにこぼれ落ちていくものたち…。その映像は儚さと甘美さを宿し、消えゆくものの美しさを珠玉の断章のように織り上げていく。公開から60年、忘却の時を経て、いまギィ・ジルの詩的な映像世界が新たな光を浴びる。その最も美しい初期二作品が待望の日本公開となる。

海辺の恋

夏は二人を結びつけ、秋は二人を隔てる────

夏の海辺で愛を確かめ合うジュヌヴィエーヴと水兵ダニエル。しかしヴァカンスが終われば、彼は港町ブレストへ、彼女はパリへと戻らなければならない。夏の陽射しを浴びたカラフルな想い出が離れがたく、二人は再会を願って手紙を綴り続ける。そこに、アルジェリア戦争から帰還したもう一人の水兵ギィが加わり、三人の想いは静かに交錯していく。

夢と現実のあわいを漂うダニエル(ダニエル・ムースマン)、無邪気で愛らしいジュヌヴィエーヴ(ジュヌヴィエーヴ・テニエ)。そして監督自身が、友人「ギィ」として登場する。彼自身の記憶が物語に溶け込むことで、恋愛映画は単なる叙情を超え、記憶と経験が多声的に響き合うポリフォニーとなる。他にもジャン=ピエール・レオ、ジャン=クロード・ブリアリ、アラン・ドロンからジュリエット・グレコら、時代を象徴する俳優たちが、静かに物語を彩っている。

波打ち際で消えていく足跡のように、若者たちの愛は儚くも確かに存在した。自由への夢に悩み、パリの誘惑と夏の陽光降り注ぐビーチの間で揺れ動く若者たち…愛の儚さと不在の痛みを鮮烈に刻む。

【海辺の恋】 ※ロカルノ国際映画祭・批評家賞受賞作品
監督・脚本:ギィ・ジル 撮影:ジャン=マルク・リペール 音楽:ジャン=ピエール・サロ  録音:ジャン=ジャック・カンピニョン 編集:ナウン・セラ
出演:ダニエル・ムースマン、ジュヌヴィエーヴ・テニエ、ギィ・ジル、ジュリエット・グレコ、アラン・ドロン、ジャン=クロード・ブリアリ、ジャン=ピエール・レオ
原題:L'Amour à la mer 日本語字幕:上條葉月 提供:クレプスキュール フィルム、シネマ サクセション 配給:クレプスキュール フィルム
©1965 Films Galilée
【1964年/フランス/フランス語/モノクロ・カラー/73分/DCP】

オー・パン・クぺ

時が止まったカフェに、愛の残響だけが揺れる────

亡き恋人ジャンを思い返しながら、今も彼の記憶と共に生きるジャンヌ。社会の秩序やブルジョワ的世界を拒み、ビート族の世界にも居場所を見出せず、やがて死を選んだジャン。彼の死を知らぬジャンヌには、いつまでも彼が寄り添い、亡霊のように存在し続ける。ジャンヌ(マーシャ・メリル)の凛とした美しさ。ジャン(パトリック・ジョアネ)の純粋無垢な危うさ。印象的なタイトルは、二人の思い出が詰まった待ち合わせのカフェの名に由来する。

現在をモノクロと追想の断片をカラーで紡ぐ映像に包まれたこの作品は、愛の記憶と不在の痛みをめぐる、繊細でメランコリックな詩編のように私たちの心を震わせる。失われた愛の記憶は、時を超えて形を変えながら私たちの中に生き続ける。『オー・パン・クペ』は、その永遠の残響をそっと聴かせてくれる。

「この作品での愛はベッドでの抱擁によって語られるものではない。
愛は顔によって想起される ── 繰り返し映し出される女性の顔、視線。
それはただただ感嘆させられる。こうした試みはこれまで一度も映画でなされたことはないだろう」
── マルグリット・デュラス

【オー・パン・クぺ】
監督・脚本:ギィ・ジル 撮影:ジャン=マルク・リペール、ウィリー・クラント  音楽: ジャン=ピエール・サロ
録音:ミシェル・ファノ 編集:ジャン=ピエール・デフォッセ
出演: マーシャ・メリル、パトリック・ジョアネ、ジャン・ドワ・ベルナール、ピエール・フレデリック・ディティス、リリ・ボンタン
原題:Au pan coupé  日本語字幕:坂本安美 提供:クレプスキュール フィルム、シネマ サクセション 配給:クレプスキュール フィルム
©1968 Machafilm
【1967年/フランス/フランス語/モノクロ・カラー/68分/DCP]

ギィ・ジル監督 PROFILE

1938年、アルジェリアの首都アルジェに生まれ。幼い頃から映画に魅せられ、20歳で13分の初の短編『消された太陽』(1958)を監督。アルジェリア戦争下の1960年、パリへ移住。ピエール・ブロンベルジェの支援を受けて短編を数本手がけるなか、『Au biseau des baisers』(1959)がジャン=ピエール・メルヴィルの目に留まり、初の長編『海辺の恋』(1963)へと結実した。製作に3年を費やしたこの自伝的作品は、ロカルノ映画祭で批評家賞を受賞し、静かな注目を集める。撮影中に出会った俳優パトリック・ジョアネは、以後の人生と創作において、かけがえのない存在となる。

長編第2作目『オー・パン・クペ』(1967)は、脚本に心を打たれたマーシャ・メリルが自ら製作会社を設立し完成。マルグリット・デュラスが「映画においてかつてなかった愛の表現」と絶賛した。第3作『地上の輝き』(1969)はイエール映画祭グランプリ、第4作『反復される不在』(1972)はジャン・ヴィゴ賞を受賞。ジャンヌ・モローの声が全編を包み込むこの作品は、彼の最も美しく、最も悲しい映画として知られる。

その後も、デルフィーヌ・セイリング、サミー・フレイ、ジャンヌ・モローらを迎えた『Le Jardin qui bascule』(1974)、パトリック・ジョアネとの関係に終止符を打つ『夜のアトリエ』(1987)など、詩的かつきわめて個人的な作品を撮り続けた。1980年代末、病に倒れエイズを発症。1996年2月3日、57歳で逝去。生前はほとんど知られることがなかったが、2000年代以降、ラ・ロシェル映画祭やルサス映画祭、シネマテーク・フランセーズなどで回顧上映が相次ぎ、再評価の機運が高まった。

まとめ(注目ポイント)

  • ギィ・ジル監督の初期傑作2作が4月公開決定『海辺の恋』『オー・パン・クぺ』が、2026年4月18日(土)よりシアター・イメージフォーラムほかにて日本公開決定。
  • 再評価される“ヌーヴェルヴァーグの幻”生前は広く知られず1996年に57歳で逝去するも、2000年代以降の欧州での回顧上映により評価が高まった「忘れ去られた名匠」。
  • 『海辺の恋』の豪華キャストロカルノ批評家賞受賞の長編デビュー作。アラン・ドロン、ジャン=ピエール・レオ、ジュリエット・グレコら時代を象徴する俳優陣も出演。
  • マルグリット・デュラスの絶賛現在をモノクロ、追想をカラーで紡ぐ『オー・パン・クペ』の映像美を、デュラスが「かつてなかった愛の表現」と称賛。
上映情報

海辺の恋
オー・パン・クぺ
2026年4月18日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

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