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LGBTQ+の活動が弾圧されるロシアに突如現れた次世代のクィア・アーティスト、ジェナ・マービンを追ったドキュメンタリー映画『クイーンダム/誕生』が、全国公開中。このたび、主演ジェナ・マービンがウクライナ侵攻への反対を示すために決行したパフォーマンス映像が解禁された。

2022年2月24日、ロシアによるウクライナへの全面軍事侵攻が開始された。この祖国の暴挙に対し、「反対」の意思を明確に、沈黙を拒んだアーティストがいた。その名は、ジェナ・マービン。ジェナは、LGBTQ+を「テロリスト」と同等に扱う国、ロシアに生まれ、差別や偏見、暴力を受けながらも、その痛みをアートへと昇華させてきた。自身の体をキャンバスに、無言のパフォーマンスを街に放つジェナが、ウクライナ侵攻勃発後の凍てつくモスクワの街で行った、命懸けの抗議パフォーマンスを捉えた本編映像が、このたび解禁となった。

映像は、ジェナが自らの剥き出しの身体に有刺鉄線をきつく巻きつける衝撃的なシーンから始まる。鋭い刺が皮膚に食い込む痛みの中、ジェナは「不安だよ」と本音を漏らしながらも、氷点下のモスクワを無言で行進する。このパフォーマンスは、国家の暴力に縛られ、血を流す人々の苦痛を体現したものであり、通行人が驚愕の表情で振り返る中、ジェナはやがて当局に拘束される。本作は、プーチン政権下で個人の権利が急速に奪われていくロシアの惨状を記録しているが、これは決して遠い国の出来事ではない。

現在の日本においても、多様性に対する価値観の分断や、SNS等での不寛容な言説の広まり、また個人の自由と社会の在り方を巡る議論が絶えない。自国が不測の事態に直面した際、個人の思想や表現がどのような岐路に立たされるのか。ジェナが直面した「逮捕」「徴兵」「亡命」という現実は、不条理な状況下で自らの信念を貫く者が払わされる代償を冷徹に映し出している。

本作は、自由や尊厳が失われていくプロセスを克明に記録した極めて重要なドキュメンタリーである。不透明な社会状況の中で、自分らしく生きることの意味を問い直す現代の日本国民にとって、本作は単なる映画鑑賞を超えた、明日を生き抜くための「目撃」となるはずだ。

また、ジェナ・マービン、アグニア・ガルダノヴァ監督、イゴール・ミャコチンから日本の観客へのメッセージが到着。さらに、映画評論家・映画パーソナリティである伊藤さとりからのコメントが解禁された。それぞれのコメントは以下のとおり。

日本の観客へのメッセージ

■ジェナ・マービン(主演/アーティスト)
ロシアを離れて3年、まさか自分が亡命することになるとは想像もしていませんでした。『同性愛宣伝禁止法(ゲイ・プロパガンダ禁止法)』が施行された当初は、まだ対抗できると考えていましたが、状況は悪化の一途を辿りました。本来、法律は私たちの権利を守るべきものですが、それが機能しない場所では、私たちは守られません。ロシアの現状は決して特殊な事例ではなく、今や世界的な傾向です。自由が奪われる流れは、感染症のように瞬く間に拡大してしまうものなのです。

■アグニア・ガルダノヴァ(監督)
この映画の核は、ジェナと祖父母の関係性にあります。表現や愛の形を否定されながらも、そこには愛がある。これは多くの人が共感しうる世代間の衝突ですが、同時に、現代のロシアでクィアとして生きることの命懸けの危険性をも描いています。 政府に立ち向かう勇気はあるか。信じるもののために、友や家族、故郷を捨てることができるか。ジェナが下した痛みを伴う決断は、私たち全員にそう問いかけます。 自分を偽らず、自分らしく生き抜く勇気を持ってください。自分に正直であり、何者であるかを恐れずに示すこと。それこそが偏見と戦い、人々の考えを変える唯一の方法だと信じています。ジェナはそれを成し遂げました。次は、あなたの番です。

■イゴール・ミャコチン(プロデューサー)
力を合わせて声を上げ続けることが重要です。デモへの参加はもちろん、それが難しければ日常生活の中で自分にできる抗議の形を考えましょう。私たちにはまだ、行動を起こす権利が残されています。しかし、そうした権利は、何もしなければすぐに消えてなくなってしまいます。黙って座っているのではなく、一人ひとりが今こそアクションを起こすべきです。

伊藤さとり(映画評論家・映画パーソナリティ)コメント

存在そのものがアート。
人と違う感性を宝石に変える力を持つジェナに目が離せなかった。
なのにジェナの自由を奪おうとする社会が存在する不思議。
表現の自由とはなんなのか?
人権とはなんなのか?
映画を観て、アナタなりの答えを出して欲しいと思った。

まとめ(注目ポイント)

  • 『クイーンダム/誕生』全国順次公開中ロシアのクィア・アーティスト、ジェナ・マービンが弾圧に屈せずアートで抵抗する姿を追ったドキュメンタリー。
  • 有刺鉄線を巻いた衝撃映像を解禁ウクライナ侵攻への抗議として、裸の体に有刺鉄線を巻き付け、氷点下のモスクワを歩く命懸けのパフォーマンス映像が公開された。
  • 監督らが日本の観客へメッセージ主演のジェナやアグニア・ガルダノヴァ監督らがコメント。「次は、あなたの番です」と、自由と権利のために行動することの重要性を訴える。
作品情報

クイーンダム/誕生
2026年1月30日(金)シネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国ロードショー

STORY
LGBTQ+の活動や表現が法律で禁じられているロシアに突如現れたクィア・アーティスト、21 歳のジェナ・マービン。首都モスクワから約 10,000 キロ離れた極寒の町で祖父母に育てられたジェナは、幼い頃から自身がクィアであると認識しており、小さな町ではその存在が暴力の標的となった。ロシアでは LGBTQ+は「存在しないもの」とされ、その当事者たちは日々、差別と抑圧にさらされている。その痛みとトラウマを、ジェナはアートへと変えた。スキンヘッドにハイヒール、身体を締め上げるテープや有刺鉄線をまとい、“静かな叫び”として無言のパフォーマンスを街に放つ。やがて、ロシアによるウクライナ侵攻が勃発。反戦デモに参加したジェナは逮捕され、徴兵の危機にさらされる。逮捕、嫌がらせ、社会からの排除――。それら全てを背負い、恐怖と絶望を超えた孤高のクイーンが誕生する。これは、痛みと美しさを纏ったひとりのアーティストによる、命をかけた表現の記録。

監督:アグニア・ガルダノヴァ
製作:イゴール・ミャコチン、アグニア・ガルダノヴァ
主演:ジェナ・マービン
2023年 | フランス・アメリカ | ロシア語 | 91分 | シネスコ | カラー | 5.1ch | 原題 QUEENDOM | 日本語字幕 浅野倫子 | 配給 Elles Films

© 2023 GALDANOVA FILM, LLC ALL RIGHTS RESERVED
© Courtesy of Galdanova Film LLC.

公式サイト ellesfilms.jp/queendom

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