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『マリウポリの20日間』で知られるミスティスラフ・チェルノフ監督がウクライナ軍第3強襲旅団の小隊に同行し、ロシア軍に占領されたアンドリーウカ村の奪還作戦を記録したドキュメンタリー映画『戦場0地点』が9月4日(金)より全国順次公開。このたび、著名人コメントが解禁された。

今回解禁となったのは、各界で活躍する総勢15名から寄せられた推奨コメント。映画監督の山田洋次をはじめ、アーティストとして活動しながら反戦を訴えてきた会田誠、春ねむり、昨年映画化され大きな反響を呼んだ戦争漫画「ペリリュー ─楽園のゲルニカ─」を手掛けた武田一義が、本作への思いを寄せた。

さらに、ウクライナにゆかりを持つ専門家や、紛争地域を取材してきたジャーナリストらも参加。グレンコ アンドリー、岡部芳彦、国末憲人、児玉浩宜、志葉玲、田中龍作、東野篤子、廣瀬陽子、安田菜津紀に加え、有田芳生、ひろゆき(西村博之)もコメントを寄せている。

映画、アート、ジャーナリズム、国際政治――それぞれ異なる立場から本作と向き合い、戦場の現実を映し出した本作への賛辞や、戦争そのものについて考えさせる言葉が並んだ。コメント全文は以下のとおり。

コメント一覧(五十音順・敬称略)

会田誠(美術家)
性能の上がったヘルメット装着カメラがなせるもの――図らずも接写的に写り続ける枯れた木の小枝や根っこ、逆に無限遠的に写り続ける空模様、そして、その間にある人間のあまりに虚しい営み。見ながら終始「消耗」の一語が頭に重くのしかかった。英雄の消耗。

有田芳生(衆議院議員)
言葉が虚しく消えゆく戦場で飛び交う人間らしい感情のやりとり。銃を乱射する兵士のすぐ後ろで撮影するジャーナリストの視野。眼前で爆破が起こり死者が出る。ロシア兵が穴から出て投降する。最高度の緊迫感。ウクライナの若者たちが自発的に志願して祖国のため戦場に赴く意思を私たちはなかなか理解できない。ロシアによるウクライナ侵略があまり報道されなくなったいま。多くの日本人に戦争のリアルと非人間性を「体験」してもらいたい

岡部芳彦(神戸学院大学松口正記念ウクライナ研究センター所長)
戦争を肯定する人、憎む人、あるいは遠い国の出来事だと目を背けている人にこそ観てほしい。最前線の「2000メートル」という距離がいかに長く、残酷であるか。この映画を見終えた後、帰り道の2kmを歩くことで、あなたは本当の「平和の重み」を全身で噛み締めることになるだろう。

国末憲人(ジャーナリスト/東京大学特任教授)
AIやサイバー攻撃、プロパガンダを駆使する華々しいハイブリッド戦とは異なる戦争の世界が、ここにある。泥まみれの人間が地を這い、殺し合うロシア・ウクライナ戦争の最前線。この映像を撮影した兵士の幾人かは、すでにこの世にいない。その重さをかみしめつつ、なぜウクライナがこのように戦わなければならないのかを考えたい。

グレンコ アンドリー (国際政治学者)
戦争とは、破壊と死です。演技ではなく、実際の戦闘を撮っているので、ロシアによるウクライナ侵略戦争の悲惨さがよくわかる映画です。毎日、死と隣り合わせにいる前線の兵士はいかに苦しい環境にいるか、伝わります。カメラの前に元気に喋っている兵士の話の後、『この人は、〇ヶ月後、〇〇で戦死した』とナレーションが流れる場面は、何度も出てくるが、その度に胸が苦しくなります。後半には、『時間が経てば経つほど、世界はこの戦争について忘れていくだろう』という台詞は出てくるが、これは最大のメッセージなのではないかと個人的に思います。私が皆様に一番訴えたいことは、この戦争のことを忘れないで頂きたいということです。忘れられたら、この悲惨な戦争はいつでも終わらず、苦しい思いをする人や死んでいく人は増えるだけです。一刻も早く終わらせるために、どうか、ウクライナに必要なサポートをお願いしたいです。

児玉浩宜(フォトグラファー)
2023年の春、この映画の舞台となるアンドリーウカの近郊を訪れた。雪景色の向こうから迫撃砲の音が響き、ロシア軍から解放された村には崩れた家々と炭のように黒く焼けた木々が残されていた。この映画が記録するのはその先にある現実だ。
2000メートル。地図上ではわずかな距離だが戦場では果てしなく遠い。ボディカメラは占領された村を目指す兵士たちの息遣いと恐怖を捉える。最前線から届いた反戦映画である。

志葉玲(戦場ジャーナリスト)
これは、まさに本物だ…‼私もウクライナ現地を取材する記者の端くれとして、この映画のやばさ、ヒリヒリする空気感がよくわかる。それこそ、震えるほどに。あらためて思う。報道スタジオでの『戦況解説』では決して伝わらないものが実際の戦場にはあると。日本でのウクライナ侵攻への関心が低下している今だからこそ、この映画を観てほしい。実際に戦場で戦っている兵士達が何故そこにいるのか、何を思い、どんな経験をしているのかを、この映画で追体験してほしい。エンドロールが流れる時、あなたの中に湧き上がるだろう感情を大切にしてほしい。

武田一義(漫画家「ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 」)
木々の朽ちた穴だらけの荒野、視界を覆う粉塵、銃声と砲声、塹壕から見上げる空、自爆ドローン、身を寄せ合う仲間、誰かの悲鳴、戦争が無ければ失われなかった命。
兵士たちのヘルメットカメラと同行したチェルノフ監督の手持ちカメラによる21世紀の戦場の最前線。
今、知るべき現実。

田中龍作(ジャーナリスト)
いくらAIが発達しようが、最後に陣地を取る時は白兵戦となる。鼓膜が破れるような銃撃音。視認距離で敵と向き合う。私もその只中に身を置いたことがあるが、白兵戦ほど怖いものはない。
『戦場0地点』は、この最前線にカメラを持ち込んだ。命懸けなどという生やさしいものではない。決死の撮影である。戦場のリアルを音と視覚で体感したい方は、映画館に足を運ぶといいだろう。

春ねむり(ミュージシャン)
勝者の主観史であるところの「歴史」からは透明化され、なかったことにされてきた<ひと>としての兵士の声。存在。生。戦場に放り込まれた隣人たちとわたしとを、明確に区別する線などないということを、あまりにも淡々と知らしめられる。

東野篤子(国際政治学者/筑波大学 人文社会系教授/ウクライナ研究会 副会長)
奪還されたはずの土地が、再び占領される。多くの命を犠牲にして進んだ2000メートルの先にあったのは、村の名だけを残した廃墟だった。そこに暮らしていた人々の記憶や日常は、いまも瓦礫の下に埋もれ、もはや痕跡をたどることすら出来ない。それでもウクライナの人々は、抵抗をやめれば国を失うことを知っている。私たちはこの現実に何を言い、何を行い、何を差し出せるのか。本作は、目を背けることを許さない。

廣瀬陽子(慶應義塾大学 総合政策学部 教授/政治学者)
『戦場0地点』は、単なる戦争の凄惨さを描いた映画ではない。兵士が命を懸けて辿り着いた先は瓦礫の山だった。それでも前へ進むのは、占領とは単なる土地の強奪ではなく、人々の言葉や記憶、未来を、時間をかけて消し去る暴力だからだ。本作の英語タイトルにも出てくる「2000m」とは、ロシア化に抗い、ウクライナとしての未来を死守するための距離である。国家の尊厳と国民を守るとは如何なることかを、世界に厳しく問いかける傑作だ。

ひろゆき(実業家)
ウクライナ軍第3強襲旅団の小隊に同行した監督と兵隊につけたカメラで作られたロシアとウクライナの戦争のドキュメンタリー。映画よりもサバイバルゲームのが近い乾いたリアリティ。普通に雑談していた兵士は死んで動かなくなる。戦争について語るのであれば、見ておかなければならない映画の一つ。

安田菜津紀(メディアNPO Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)
「兵士になりたくなかった」と戦場の前線に立つ若き将校は言う。月日が経とうとも、いや月日が経ってしまっているからこそ、この戦争が不条理な侵略から始まったことを忘れてはならないだろう。

山田洋次(映画監督)
火薬や血の匂いのたちこめる塹壕の中で、ウクライナの若い兵士と語り合うような気分に包まれる。“観る”というより“体験させられる”ような特別なドキュメンタリー作品。

まとめ(注目ポイント)

  • 山田洋次ら総勢15名のコメント解禁映画、アート、ジャーナリズム、国際政治など各界の著名人が『戦場0地点』への思いを寄せた。
  • ウクライナ最前線の2000メートルロシア軍に占領されたアンドリーウカ村の奪還作戦を記録した、108分のドキュメンタリー。
  • 兵士たちが直面する戦場の現実ヘルメットカメラや監督自身の撮影を通じ、21世紀の戦争の最前線を記録した作品。
  • 『戦場0地点』9月4日より全国順次公開『マリウポリの20日間』のミスティスラフ・チェルノフ監督による最新ドキュメンタリー。
作品情報

戦場0地点
2026年9月4日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開

監督・脚本・撮影:ミスティスラフ・チェルノフ 編集・製作:ミシェル・マイズナー 製作:ラニー・アロンソン=ラス 
共同製作・追加撮影:アレックス・バベンコ 音楽:サム・スレーター

2025年|2000 METERS TO ANDRIIVKA|ウクライナ|108分|16:9|5.1ch G 日本語字幕:大熊春奈 配給:アンプラグド

© 2024 Dogwoof

公式サイト http://unpfilm.com/senjyo

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