ドキュメンタリー映画の巨匠、フレデリック・ワイズマン監督の新作『ボストン市庁舎』の⽇本版ポスタービジュアルと場⾯写真が解禁された。ポスタービジュアルは中央の堂々としたボストン市庁舎の建物が⽬を引くデザイン。『ボストン市庁舎』は11⽉12⽇(⾦)より全国順次公開される。

本作は『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』で知られるドキュメンタリー界の⽣ける伝説、フレデリック・ワイズマン監督が、⽶マサチューセッツ州ボストンの市役所を撮影した最新作。

ワイズマンが⽣まれ、現在も暮らす街であるボストンは、さまざまな⼈種・⽂化が共存する⼤都会。ワイズマンはその市庁舎にカメラを持ち込み、2018 年秋から 2019 年冬にかけて撮影を⾏った。映し出されるのは、警察、消防、保険衛⽣、⾼齢者⽀援、出⽣、結婚、死亡記録など、数百種類ものサービスを提供する市役所の仕事の舞台裏。そして、マーティン・ウォルシュ市⻑をはじめ、真摯に問題に対峙し奮闘する職員たちの姿だ。

アメリカの地⽅⾃治において様々な政治的決断が⽣まれる過程を描きながら、「⼈々が共に幸せに暮らしていくために、なぜ⾏政が必要なのか」を紐解いていく。時にユーモアを交えながら軽やかに切り取っていく諸問題は、ワイズマンが過去の作品でも取り上げてきた様々なテーマに通底しており、本作はまさに彼の「集⼤成」ともいえるだろう。カイエ・デュ・シネマの 2020 年ベスト1をはじめ、世界も絶賛する仕上がりとなっている。

このたび、本作の⽇本版ポスタービジュアルが解禁された。キャッチコピーは「ようこそ、市⺠のための市役所へ」。中央の、堂々としたボストン市庁舎の建物は、竣⼯された 1960 年代当時のモダニズムの代表建築として知られ、カルマン・マキンネル&ノウルズ設計により“市⺠がアクセスしやすいオープンな場所になるように”と広場を中⼼にデザインされた。

それを象徴するように、ポスター下部には、映画の最も象徴的な⼈物であるウォルシュ市⻑と職員らが、市⺠と向き合う場⾯の数々が並ぶ。

あわせて解禁された場⾯写真にも、市⺠の⽣活を向上させるため、あらゆるサービスを提供し、多種多様な声をまとめ上げて困難を克服しようとする市⻑らの姿が窺える。

様々な⼈種がひしめき合う現代アメリカの政治・⾏政の在り⽅を問いかけながら、コロナ禍の⽇本に暮らす私たちにも無縁ではない「市⺠のための市役所」の可能性を⾒せてくれる作品だ。

ボストン市庁舎
2021年11月12日(金)より Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
監督・製作・編集・録音:フレデリック・ワイズマン/2020年/アメリカ/英語/272分/カラー/1.78:1/モノラル/DCP
原題:City Hall 字幕:齋藤敦子
配給:ミモザフィルムズ、ムヴィオラ
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公式 HP: https://cityhall-movie.com/