ラストナイト・イン・ソーホー』のエドガー・ライト監督が、2017年の映画『ベイビー・ドライバー』の続編を撮るための条件を明かした。現在すでに脚本は完成していることを明かしつつ、それを実際に形にするには「自分が楽しくなるような工夫が必要」としている。

エドガー・ライト
"Edgar Wright" by Gage Skidmore is licensed under CC BY-SA 2.0
「私の経験則では、本当にやりたいと思わなければなりません」

エドガー・ライト監督のハリウッド進出作となった『ベイビー・ドライバー』は 犯罪者の「逃がし屋」をしている天才ドライバー、ベイビーの活躍を描く犯罪アクション。ベイビー役にアンセル・エルゴート、その恋人役にリリー・ジェームズと注目キャストが結集。 音楽とアクションを巧みに融合させた斬新な展開は、カーチェイス版『ラ・ラ・ランド』などと絶賛を浴び、第90回アカデミー賞において3部門でノミネートされた。

世界的なヒット作ゆえにこれまでに何度も続編の噂が上がり、製作が進んでいる報道もされているが、現状はどうなっているのだろうか。『Interview Magazine』で『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のキャリー・ジョージ・フクナガ監督と対談したライト監督は、フクナガ監督から『ベイビー・ドライバー』続編について聞かれ、次のように答えた。

「実はすでに『ベイビー・ドライバー』続編の脚本は書いているのですが、 もし実際に作るとしたら、自分が楽しくなるような工夫が必要ですね。ご存知のように、映画の撮影には最低でも2年はかかりますし、私たちの場合はパンデミックの影響でさらに時間がかかりましたから。私の経験則では、本当にやりたいと思わなければなりません。私たちふたりは、スタジオのフランチャイズ映画を、気分が乗らないという理由で断念したことがあります。私たちには多くの共通点がありますが、それもそのひとつです」

このコメントにあるように、ふたりとも自作に強いこだわりを持つ監督であり、ライト監督にはクリエイティブ面での意見の相違からMCU映画『アントマン』を途中で降板した過去があり、フクナガ監督も同様にホラー映画『IT』から降板した過去がある。「自分が楽しくなる工夫が必要」「本当にやりたいと思わなければならない」というこのライト監督のコメントからは、今現在『ベイビー・ドライバー』続編にあまり積極的ではなくなっている様子も伺える。

ライト監督は現在スティーヴン・キングの名作「バトルランナー」を新たに映画化する企画や、ホラー小説「ザ・チェーン 連鎖誘拐」の映画化など、複数のプロジェクトが進行中。いずれにしても『ベイビー・ドライバー』続編の話が進むのは、スケジュールの余裕ができてからということなのかもそれない。

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