世界の繊維産業を支えるバングラデシュの縫製工場で働く女性たちが、過酷な労働環境を変えるべく立ち上がる姿を描く映画『メイド・イン・バングラデシュ』が4月16日(土)から岩波ホールにて公開されることが決定。あわせてポスタービジュアルが解禁された。

日本にも溢れる数多くのファストファッション。それらのアパレルブランドを支えるのは、バングラデシュの首都ダッカのおびただしい数の縫製工場だ。バングラデシュの縫製工場労働者の80%が女性で、平均年齢は25歳。本作は、その工場労働者の女性たちが、過酷な労働環境と低賃金に立ち向かう姿を描くヒューマンドラマ。
大手アパレルブランドの工場が集まるダッカ。衣料品工場で働くシムは、厳しい労働環境にあえぐ同僚たちと労働組合を結成すべく立ち上がる。工場幹部からの脅し、夫や仲間の反対に遭いながら労働法を学び奮闘していく。

本作は、バングラデシュ独立戦争下で敵兵と恋に落ちた女性を描いた『Meherjaan』(2011)、タゴールの詩を背景に葛藤する女性を描いた『Under Construction』(2015)が各国の映画祭で高く評価された、バングラデシュの気鋭ルバイヤット・ホセイン監督、待望の日本初公開作。
3年以上のリサーチを経て、10代半ばからバングラデシュの労働闘争に関わってきたダリヤ・アクター・ドリの実話を元に完成させた。陰影のある美しい映像は、マノエル・ド・オリヴェイラ監督の『アンジェリカの微笑み』などで知られるサビーヌ・ランスラン。
米メディアの「Hollywood Reporter」は本作について「GAPで10ドルほどで売られるTシャツ。その裏側にある労働力、汗、苦しみ。間違いなく世界が注目すべき作品」と絶賛している。

メイド・イン・バングラデシュ
2022年4月16日(土)岩波ホールほか全国順次公開
監督:ルバイヤット・ホセイン
撮影:サビーヌ・ランスラン『アンジェリカの微笑み』
出演:リキタ・ナンディニ・シム/ノベラ・ラフマン
協力:大阪アジアン映画祭
(2019年/フランス=バングラデシュ=デンマーク=ポルトガル/カラー/95分 英題:Made in Bangladesh)
配給:パンドラ
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