『ロング・エンゲージメント』『ハンニバル・ライジング』などで知られるフランスの俳優、ギャスパー・ウリエルが2022年1月19日、スキー事故に遭い急死した。37歳だった。

Georges Biard, CC BY-SA 3.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0, via Wikimedia Commons
フランス・メディアなどの報道によれば、ウリエルはフランス・サヴォワ県のスキー場で衝突事故に遭い、深刻な頭部外傷を負ったという。ヘリコプターでグルノーブルの病院に緊急搬送されたが、翌日死亡した。
ウリエルはフランスで最も有名な俳優の一人。パリ郊外のブローニュ=ビヤンクールで1984年に生まれ、2001年に『ジェヴォーダンの獣たち』で映画デビュー。03年にエマニュエル・ベアールと共演した『かげろう』で注目され、04年のオドレイ・トトゥ共演作『ロング・エンゲージメント』でセザール賞若手俳優賞を受賞。07年の『ハンニバル・ライジング』では若き日のハンニバル・レクター博士を演じて世界的に認知された。
ほかにも『パリ、ジュテーム』(06)『約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語』(09)『SAINT LAURENT/サンローラン』(14)『たかが世界の終わり』(16)など多数の話題作に出演。この春より配信されるマーベルの新作ドラマ『ムーンナイト』にも出演し、今後のさらなる活躍が期待されていた。
突然の訃報に国内外で悲しみの声が広がっている。フランスのジャン・カステックス首相はTwitterで「彼は映画とともに成長し、映画も彼とともに成長した。彼の美しい演技をもう見ることができないのは残念でなりません」とコメントを発表。
また同じフランス俳優のピエール・ニネは「心が折れそうです。ギャスパーは博愛主義で優しい人でした。美しく才能にあふれていました。彼の家族に想いを馳せます」と悲痛な思いを綴っている。