米メディア「バラエティ」がバレンタインデーにあわせて「史上最高のロマンティック・コメディ映画14本」を発表した。ベスト3には『ブロードキャスト・ニュース』『フォー・ウェディング』『アパートの鍵貸します』が選出された。

Billy Wilder / United Artists / Mirish Corporation, Public domain, via Wikimedia Commons
1位に選んだのはテレビニュースの世界を舞台にした社会派ロマコメ『ブロードキャスト・ニュース』(1987)。監督は『愛と追憶の日々』のジェームズ・L・ブルックス。出演はウィリアム・ハート、ホリー・ハンター、アルバート・ブルックス。報道テレビ番組に携わる三人の恋の三角関係が描かれる。
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選出理由を「昔ながらのロマンス映画であると同時に、ジャーナリストとしての倫理を鋭く描いた作品でもある」として、作品を彩る個性豊かなキャラクターたちも絶賛。「『ブロードキャスト・ニュース』のような映画はこれまでにもなかったし、これからもないだろう」と断言した。
2位は『フォー・ウェディング』(1994)。『ノッティングヒルの恋人』『ブリジット・ジョーンズの日記』などロマコメのヒット作を連発する脚本家リチャード・カーティスとヒュー・グラントのコンビの第1作で、4つの結婚式と1つの葬式に出席することになる独身男性が真実の愛を見つけるまでを描く。監督は『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』のマイク・ニューウェル。共演にアンディ・マクダウェル、クリスティン・スコット・トーマス。
こちらは「ヒュー・グラントの不器用で心温まる、そして限りなくチャーミングな演技は、彼を一躍トップスターの座に押し上げた」とグラントの演技を称賛し、「雨の中の再会シーンは映画史に残るものだが、忘れられないシーンがたくさんあり、どれを選ぶか迷うほど」と全編が名シーンだと高く評価した。
3位はロマコメ映画の金字塔であり原点ともいえる不朽の名作『アパートの鍵貸します』(1960)。監督は名匠ビリー・ワイルダー、出演はジャック・レモン、シャーリー・マクレーン。上役の情事のために自分のアパートを貸している会社員が、自分の意中の人が情事相手だと知ってしまう。
自殺未遂から始まる物語に「普通のラブコメよりずっと暗い内容」としつつも、「それこそ本作が時の試練に耐えてきた理由」とし、「60年以上前の作品だが、今でも最初と変わらず魅力的」と名作の輝きが不変であることを称えている。
発表したベスト14作品は以下の通り。
1 ブロードキャスト・ニュース(1987)
2 フォー・ウェディング(1994)
3 アパートの鍵貸します(1960)
4 恋人たちの予感(1989)
5 ベスト・フレンズ・ウェディング(1997)
6 恋愛適齢期(2003)
7 ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ(2017)
8 アラサー女子の恋愛事情(2014)
9 フィラデルフィア物語(1940)
10 ブリジット・ジョーンズの日記(2001)
11 クレイジー・リッチ!(2018)
12 さよならゲーム(1988)
13 ハロルドとモード 少年は虹を渡る(1971)
14 アメリカン・プレジデント(1995)