伝説のパンク・バンド「ザ・ポーグズ」シェイン・マガウアンの人生に迫るドキュメンタリー『シェイン 世界が愛する厄介者のうた』(6月3日公開)の製作を務め、インタビュアーとしても出演しているジョニー・デップの貴重なインタビュー映像が初解禁された。
アイリッシュ・パンクという一大ジャンルを築き上げた伝説の英パンク・バンド「ザ・ポーグズ(THE POGUES)」。本作はそのフロントマンで、多くのミュージシャンが愛して止まない天才シンガー、シェイン・マガウアンの破天荒すぎる音楽人生を30年来の友人ジョニー・デップ製作で映画化したドキュメンタリー。爆弾発言だらけのシェインのインタビュー映像に加え、貴重なライブ映像や、米国の作家ハンター・S・トンプソンのコラボで知られるイラストレーター、ラルフ・ステッドマンによるアニメーションを交えながら、彼の半生を丸裸にしていく。
本作を手掛けたのは『ビギナーズ』(86)、『セックス・ピストルズ/グレート・ロックンロール・スウィンドル』(79)、『LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』(06)など数々の大物ミュージシャンのドキュメンタリー作品で知られる、ジュリアン・テンプル。映画監督のみならず、ザ・ローリング・ストーンズ、デヴィッド・ボウイなど様々なアーティストのミュージックビデオを手がけている。
このたび解禁されたインタビュー映像では、ジョニー・デップが30年来の友人シェイン・マガウアンについて終始笑顔を見せながら語っている。
「シェインとつき合っていくことはまるで、毎日違う靴を履くようなものなんだ。種類もさまざまでとてもきつい靴もある。常に強制的に何かを考えさせられることになる。四六時中、足の痛みが頭から離れない。あるいはいろんな靴の履き心地を考えたりする。要は彩りのある経験をさせてくれるんだ」とシェインといることは毎日違う靴を履くように、新たな刺激が得られると熱弁するジョニー。
続けて、ジュリアン・テンプル監督は「しかも“予測不能”だ。彼はワニなんじゃないかっていつも思ってる。寝ているように見えて実は違う」と本作でシェインと1番向き合ってきたジュリアンだからこそ例えられる表現にジョニーも「危険だ。常に見てる」と納得の表情を浮かべる。
会話が弾む中、話題はアイルランド音楽界で最も愛され、恐れられ、謎めいた言葉の達人シェイン・マガウアンという唯一無二の人物についてへ。ジョニーは「普通シェインのように多くの作品を作る人は、自分らしくいられるときはとても静かなんだ。居心地が悪いと感じるとひねくれた態度を取ったりする。だからシェインも居心地の良い場所にいる時は、わめき散らしたり大声で話したりすることはない。静かに座って思いにふけっている。誰も想像できないような穏やかで調和のとれた心を持っている。時々手を伸ばしてこちらに触れ、つかもうとする。でもその手に触れると逃げてしまう。シェインはとても繊細な性格だ」と気心の知れた長年の友人ジョニーだからこそ見せるシェインの素顔が明らかとなる。
続けて、「ザ・ポーグズ時代に作った作品でこんな楽曲がある。『ニューヨークの夢』。この曲は今でも間違いなく最高傑作の1つだ。でも彼はそのことを認めようとしない」とジョニー含め世界中の人々が太鼓判を押す楽曲、「ニューヨークの夢」を最高傑作だと認めようとしないシェインのプロ意識の高さが垣間見える。名優ジョニー・デップと巨匠ジュリアン・テンプルの豪華コラボにより実現した本作。その裏にはシェインへの尊敬と熱い想いがあった。
また今回、本作に寄せられた各界の豪華著名人のコメントも一挙解禁。2006年に活動開始して以来、その圧倒的な存在感で多くのファンを魅了し続けてきた日本を代表するロック・バンド「ザ・クロマニヨンズ」。ヒロト&マーシーのニックネームでお馴染みの甲本ヒロトは「世紀のスクープ!遂にカメラはとらえた!!アイルランドに妖精は実在する!!!音楽を連れて。ウィスキーに連れられて。」と酔いどれシェインについてコメントし、真島昌利は「お〜い、シェイン!まだまだ遊ぼうぜ!この夏の日の輝きが永遠だって事、忘れちゃいないだろ?」と遊び心溢れる想いで語る。
ミュージシャン、俳優、映画監督、作家とマルチに活躍している泉谷しげるは「ロックミュージシャンの伝記映画にはロクなのがないから期待してなかったが、この映画はちがった!」と本作の品質を保証。伝説のロック・バンド「The Birthday」のボーカルでギターを務めるチバユウスケは「2005年フジロック、ホテルのエレベーターでドロドロのシェインに遭遇しました。彼は俺の着ていたタンクトップにHELPと書きました。さすがシェインだ。」とシェインと遭遇した珍エピソードを暴露!
ほか美術家の奈良美智や日本民謡とラテン・リズムの融合を21世紀に再生させるバンド、民謡クルセイダーズのフレディ塚本、Youtuberのみのミュージック、DJで音楽評論家の大貫憲章ら豪華著名人からコメントが到着した。コメント全文・一覧は以下の通り。
『シェイン 世界が愛する厄介者のうた』は6月3日(金)渋谷CINE QUINTOほか全国順次公開。
コメント寄稿者 全文 *五十音順、敬称略
●泉谷しげる(ミュージシャン・役者)
ロックミュージシャンの伝記映画にはロクなのがないから期待してなかったが、この映画はちがった!パンクとケルト音楽!すばらしすぎ!ぜひ!
●大貫憲章(DJ/音楽評論家)
ブラボー!ブラボーー!!シェイン、アンタはサイコーだよ!歯がなくてもアル中でもハートがピュアソウル一億パーセント。荒ぶる魂の切ないアイリッシュパンクは日本のダンスフロアまでも激らせてるぜー!イエ〜!!
●甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)
世紀のスクープ!
遂にカメラはとらえた!!
アイルランドに妖精は実在する!!!
音楽を連れて。ウィスキーに連れられて。
●チバユウスケ(THE BIRTHDAY midnight bankrobbers)
2005年フジロック
ホテルのエレベーターでドロドロのシェインに遭遇しました
すぐにスタッフにペンを借りてサインを頼みました
彼は俺の着ていたタンクトップにHELPと書きました
さすがシェインだ
●奈良美智(美術家)
奇人変人、薬中、アル中、世の中にはいっぱいいるんだろうけど、こんな人はホントいない、みんなの心を歌で掴んだ人のとってもスペシャルな人生ドキュメント!
●フレディ塚本(唄い者)
シェイン・マガウアンと、わたくしの歩んできた人生と真逆。
なので、素直に、面白い映画でした。
彼の、深く激しい人間愛ゆえの現実との歪み。
そこと折り合いをつけるためかの、彼のそばには、“酒・ドラック、そして素晴らしい音楽“。
人間都合の、正しさ・平和・幸福とは?
あ~、兎に角楽しく観ましょ!
●真島昌利(ザ・クロマニヨンズ)
お〜い、シェイン!
まだまだ遊ぼうぜ!
この夏の日の輝きが永遠だって事、忘れちゃいないだろ?
●みのミュージック(YouTuber/アーティスト)
時の試練に打ち勝ち、今なお愛され続けるシェイン・マガウアンの楽曲。そのレシピを丸裸にするドキュメンタリー。アイルランドのルーツとデカダンな生活から生まれたのは、人々を虜にする彼のペーソスでした。
シェイン 世界が愛する厄介者のうた
2022年6月3日(金)渋谷CINE QUINTOほか全国順次公開
製作:ジョニー・デップ
監督:ジュリアン・テンプル(『ビギナーズ』、『セックス・ピストルズ/グレート・ロックンロール・スウィンドル』)
出演:シェイン・マガウアン、ジョニー・デップ、ボビー・ギレスピー、モーリス・マガウアン、シヴォーン・マガウアン、ヴィクトリア・メアリー・クラーク、ジェリー・アダムズ、ボノ他
2020年/アメリカ・イギリス・アイルランド/130分/英語/日本語字幕:髙内朝子/字幕監修:ピーター・バラカン R18+
英題:Crock of Gold: A Few Rounds with Shane MacGowan
配給:ロングライド
© The Gift Film Limited 2020
©️ANDREW CATLIN
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