美食の国フランスを舞台に、世界で初めてレストランを作った料理人が起こした“美味しい革命”を描く映画『デリシュ!』(9月2日公開)の新たな本編映像が解禁された。主人公の宮廷料理人マンスロンがプライドをかけた創作料理を酷評されてしまう衝撃シーンだ。

「前にも釘を刺したはずだ。言われたものだけ作れと」

本作はフランス革命と共に訪れる「食の革命」、世界初のレストラン誕生の秘密を描く爽快な人間ドラマ。1789年、フランス革命前夜。宮廷料理人マンスロン(グレゴリー・ガドゥボワ)は、自慢の創作料理「デリシュ」にジャガイモを使ったことが貴族たちの反感を買い、主人である傲慢な公爵(バンジャマン・ラベルネ)に解任される。失意を抱え、実家に帰った彼のもとに、ある日、料理を学びたいという謎めいた女性ルイーズ(イザベル・カレ)が現れる。彼女の助けと息子の協力を得たマンスロンは料理を作る喜びを再び見出し、世界で初めて一般人のために開かれたレストランを営むことになる。

今回解禁されたのは、公爵の食事会に臨んだ主人公マンスロンと貴族たちのやりとりを捉えた衝撃の本編映像。

雇い主である公爵の食事会で自慢の料理を披露したマンスロン。招かれた貴族たちは料理に大満足している。「料理長に講評をしてやってくれ。待ちかねている」と公爵が声をかけると、「いいものを味わった」、「スープの艶が見事だった」、「素晴らしかった」と褒めたたえる。「月並みの言葉では足りない」、「玉虫色のきらめき、食通も唸る輝かしさ」、「もはや料理ではないバレエだ」と絶賛の声が続く。心の内にわき上がる喜びを感じるマンスロンは安堵の表情を見せる。

公爵も「お気に召して何よりだ。マンスロン、完璧だった」と満面の微笑み。「親愛なる公爵よ。我々は満足だった」という声がする中、それまで黙っていた司祭が「ところで これは何というパイかね」と一言。自慢の創作料理を「それは…“デリシュ”です」と応じるマンスロンだが、「これは興ざめだったな」と冷たく言葉が飛ぶ。権力者である司祭に気を使う公爵は「まさしく 前にも釘を刺したはずだ。言われたものだけ作れと」と慌てて取り繕う。

さらに、デリシュにジャガイモが使われていることが分かると場の空気は一転する。当時のフランスでは、ジャガイモは豚のエサとして使われることが多く、まして優雅な貴族の食卓に並ぶものではなかった。

「根茎だと? 我々をドイツ人だとでも?」と司祭の怒りがヒートアップし、「危険な上にまずくて見た目も醜悪だ。正直 どれも彩りに欠ける」、「どの料理も食べられはするが野暮ったい」、「それに その口ひげは? 17世紀でもあるまいに」と、さっきまで褒めていた料理に罵倒と嘲笑が飛び交う。

司祭は「トリュフとジャガイモは豚に食わせておけ」と言い放つと料理を皿ごと床に投げつける。思わぬことの成り行きに目が点になったマンスロンはその場に呆然と立ちつくす。恥をかかされた公爵は「今すぐ詫びろ」と申しつけるが、誇り高き料理人は応じない。遂にはクビを宣告されてしまい、息子と実家に帰ることになるのだが…。

大きな失意を抱えたマンスロンは、いかにして世界初のレストランを開業させるのか。この先の展開が楽しみな映像となっている。

『デリシュ!』は9月2日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー。

作品情報

デリシュ!
2022年9月2日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国公開

出演:グレゴリー・ガドゥボワ、イザベル・カレ、バンジャマン・ラベルネ、ギヨーム・ドゥ・トンケデック プロデューサー:クリストフ・ロシニョン & フィリップ・ボエファール
監督:エリック・ベナール 脚本:エリック・ベナール、ニコラ・ブークリエフ 撮影:ジャン=マリー・ドルージュ 音楽:クリストフ・ジュリアン 
2020/フランス・ベルギー/フランス語/カラー/シネマスコープ/5.1ch/112分 原題:DÉLICIEUX 配給:彩プロ

©︎2020 NORD-OUEST FILMS―SND GROUE M6ーFRANCE 3 CINÉMA―AUVERGNE-RHôNE-ALPES CINÉMA―ALTÉMIS PRODUCTIONS

公式サイト https://delicieux.ayapro.ne.jp 

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