黒澤明の不朽の名作をイギリスを舞台に新たに映画化した『生きる LIVING』が第95回アカデミー賞®主演男優賞(ビル・ナイ)、脚色賞(カズオ・イシグロ)の2部門でノミネートされた。どちらも初のノミネートとなる。

73歳にして初の受賞となるか注目

本作は黒澤明の不朽の名作『生きる』(1952年)を第二次世界大戦後のイギリスに舞台を移し、新たに映画化した作品。小説「日の名残り」「わたしを離さないで」などで知られるノーベル賞作家カズオ・イシグロは、若かりし頃に黒澤映画に衝撃を受け、映画が持つそのメッセージに影響されて生きてきたと語る。そんな彼が脚本を手掛け、この鬱屈した時代に新しい『生きる』を誕生させた。過去にレイフ・ファインズや真田広之が出演した『上海の伯爵夫人』(2005年)を含む2本の映画脚本を執筆。しかし、原作から脚本を製作する脚色は映画としては今回が初となる。

カズオ・イシグロ

そして黒澤版『生きる』(1952年)で志村喬が演じた主人公を、『ラブ・アクチュアリー』『アバウト・タイム 愛おしい時間について』『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなどで知られるイギリスの名優ビル・ナイが演じる。本作での演技は公開された様々な国で称賛の声が上がっており、これまでに第48回ロサンゼルス映画批評家協会賞主演賞、2023 パームスプリングス国際映画祭インターナショナル・スター賞を受賞した。英国アカデミー賞主演男優賞、ゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートと主要映画祭で高い評価を得ている。

カズオ・イシグロと同様、初の米アカデミー賞ノミネートとなったビル・ナイ。73歳にして初の受賞となるか注目だ。

第95回アカデミー賞授賞式は日本時間3月13日(月)に、ハリウッドのドルビー・シアターで開催される。

作品情報

生きる LIVING
2023年3月31日(金)全国ロードショー

STORY
1953年。第二次世界大戦後、いまだ復興途上のロンドン。公務員のウィリアムズ(ビル・ナイ)は、今日も同じ列車の同じ車両で通勤する。ピン・ストライプ背広に身を包み、山高帽を目深に被ったいわゆる“お堅い”英国紳士だ。役所の市民課に勤める彼は、部下に煙たがられながら事務処理に追われる毎日。家では孤独を感じ、自分の人生を空虚で無意味なものだと感じていた。そんなある日、彼は医者から癌であることを宣告され、余命半年であることを知る。彼は歯車でしかなかった日々に別れを告げ、自分の人生を見つめ直し始める。手遅れになる前に充実した人生を手に入れようと。仕事を放棄し、海辺のリゾートで酒を飲みバカ騒ぎをしてみるが、なんだかしっくりこない。病魔は彼の身体を蝕んでいく…。ロンドンに戻った彼は、かつて彼の下で働いていたマーガレット(エイミー・ルー・ウッド)に再会する。今の彼女は社会で自分の力を試そうとバイタリティに溢れていた。そんな彼女に惹かれ、ささやかな時間を過ごすうちに、彼はまるで啓示を受けたかのように新しい一歩を踏み出すことを決意。その一歩は、やがて無関心だったまわりの人々をも変えることになる―

出 演: ビル・ナイ/エイミー・ルー・ウッド/アレックス・シャープ/トム・バーク
原 作: 黒澤明監督作品『生きる』
監 督: オリヴァー・ハーマナス
脚 本: カズオ・イシグロ
音 楽: エミリー・レヴィネイズ・ファルーシュ
製 作: Number 9 F
スクリーンサイズ: 1.48:1

©Number 9 Films Living Limited

公式サイト ikiru-living-movie.jp

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