十万人を超える犠牲者を出した東京大空襲の生存者の最後の言葉をオーストラリア人のドキュメンタリー映画監督が収めたドキュメンタリー映画『ペーパーシティ 東京大空襲の記憶』(2月25日公開)のポスタービジュアルと予告編が解禁された。

「体験者は少なくなって参ります」

1945年3月10日午前0時過ぎ、アメリカ軍の爆撃機が東京を襲撃し、木造の家屋や多くの紙材が密集していた街に火の粉を浴びせた。10万人以上の死者を出し、東京の4分の1が焼失した史上最大の空襲だった。本作は戦争や空襲の記憶が失われつつある今、未曾有の悲劇の体験を後世に残そうとする3人の生存者に肉薄するドキュメンタリー映画。

監督は東京を拠点にするオーストラリア人映画監督エイドリアン・フランシス。本作が長編ドキュメンタリー・デビュー作となる。この悲劇で私たちは何を記憶し、なぜ忘れようとしているのか、戦争の影がしのび込んでくる今、生存者の体験と未来への思いを見つめる。

今回解禁された予告編は「その悲劇は紙と木で作られた街を襲った」という空襲の映像で始まり、悲劇を語り継ぐ生存者たちの記憶と証言が綴られていく。また映像には、東京大空襲を体験した、落語一家の林家一門のおかみさんとして知られる海老名香葉子の「体験者は少なくなって参ります。私も90を目の前にしています。東京大空襲についてこの哀しみを心薄くなってしまっているように思われます」というコメントも含まれている。

『ペーパーシティ 東京大空襲の記憶』は2月25日(土)シアター・イメージフォーラムにてロードショー。

海老名香葉子コメント

実状を知る素晴らしい作品として戦争の惨事を伝え残してくださいました
体験者は少なくなって参ります 私も90を目の前にしています
東京大空襲についてこの哀しみを心薄くなってしまっているように思われます

作品情報

ペーパーシティ 東京大空襲の記憶
2023年2月25日(土)シアター・イメージフォーラムにてロードショー

【監督】エイドリアン・フランシス
【プロデューサー】メラニー・ブラント 【出演】清岡美知子、星野弘、築山実
【配給】フェザーフィルムス 【配給協力】スリーピン

2021年/オーストラリア/80分/日本語・英語/DCP/ドキュメンタリー/原題:Paper City

©2021 Feather Films Pty Ltd, Filmfest Limited

公式サイト https://papercityfilm.com/

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