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昨年1月に他界したファッション業界のレジェンド、アンドレ・レオン・タリーの生涯を描いたドキュメンタリー映画『アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者』(上映中)のトークイベントが3月18日(土)に開催され、スタイリストの北村道子が登壇。本作の魅力やファッション&スタイルについて語る濃密なイベントとなった。

「反抗のエネルギーが形を作る、その最たるものがファッションじゃないかなと思うんです」

昨年1月18日に73歳で他界したファッション界の巨匠アンドレ・レオン・タリー。『プラダを着た悪魔』でスタンリー・トゥッチ演じるナイジェルのモデルとされ、白人の占める割合の多いファッション業界において、黒人モデルや非白人デザイナーたちの進出に積極的に貢献した。人種差別が色濃く残る時代のアメリカ南部で幼少期を過ごしたアフリカ系アメリカ人の彼が、如何に最も影響力のあるファッション・キュレーターにまでのし上がったのか。本作は彼の人生と彼が残した数々の功績をマーク・ジェイコブス、アナ・ウィンター、トム・フォードなどファッション界を代表する人物たちのインタビューと共に振り返るドキュメンタリー。

『アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者』

3月17日(金)の公開初日に本作を鑑賞した北村は感想を聞かれると「大変面白く観ました」と述べ、「私は若い頃を知っているので、こんなに恰幅が良くなっていることにびっくりしました」と率直な一言で会場を笑いに包んだ。

初めてアンドレを認識したのはインタビュー誌を通してで、アンディ・ウォーホルのサロン兼アトリエ“ファクトリー”でアシスタントをしていた時代だという。ウォーホルがアンドレを重宝していたのは「彼のトークが素晴らしいからではないか?」と推測し、「彼のお婆さんの影響も大きいと思いますが、どのような会話をしていたか想像がつきますよね。品格を学んでいったからこそ、インタビューでのトークが良かったのではないかなと思います」とアンドレのルーツにも言及。

作品を通して改めてアンドレの生きた場所や時代がどのように映ったか問われると「ここで語られていないことが大事ですよね」と回答し、「彼は何を必要としていたんだろう、ということを考えることが大事なんじゃないかと」と続ける。

そして「彼が話をしていない時は、相手を分析しているんだと思います。だんだんトーク(のテンポ)が早くなっていくのは、迎え入れられているという意味ですよね」と、この映画だからこそ見ることのできるアンドレの心が変化していく様などを挙げた。

元々彫刻家としての道を進んでいた北村。「(ファッションに)そんなに興味がなかったのですが、フランスでお金がなくて、色々な紙などで洋服を作ってみたら売れて。そんなことをしていたら、友人からVOGUEのアルバイトに誘われたんです」とファッションとの意外な出会いを振り返る。

また、これまでも説いてきた“無鉄砲に突き進むことの大切さ”に絡めて「いまも無知だから強いですよ」と話し、「知ってしまった時点で過去に行ってしまいますよね。知らないということは未来だから、ものすごく強いんです。ないものを取り返すことはできないから」と持論を展開。

自身が歩んできた道のりについては「若い時から自分の地球儀を真っ白くして、自分はどうやって歩くんだろう?って、そういうことを考えてきました。ファッションに対しても同じ。例えば『この洋服一枚をシャネルはどういう意味で作ったんだろう?』と考えながら、実際に着て(洋服が)立体になるというところまでがシャネルの想いなんですよね。それが“服の力”だと思うんです」と服そのものへのリスペクト、ジッパーやファブリックなどのあらゆるもの全てに感動することの重要さを語り、劇中でボトムラインをいつも意識して服を見ていたアンドレの審美眼も話題に上がった。

そんな北村が大きく影響を受けた人は?という質問には「死者はみんな“師”ですね」と即答。「死んで初めて自分の中に入るというか。大江健三郎の全集も読んでないけれど買っていて、彼が亡くなったら読むんだろうなって思っていたんです。初期の作品はアナーキーで面白かったし、イマジネーションが物凄く湧きました。若い時はみんな疑問だらけだし反抗しますよね、反抗のエネルギーが形を作る、その最たるものがファッションじゃないかなと思うんです」とコメントした。

本作のキャッチコピー“ファッションは儚く、スタイルは永遠。”を起点に、話題はデザイナーの仕事へ。アレキサンダー・マックイーンが40歳という若さで他界した際を例に挙げ「私だけじゃなくトム・フォードもショックだったと思うし、色んな形でみんなそういうことはある。だけど、喪失感があってもコレクションはパワフルだったりして、私とは違うんだなと。デザイナーは毎回(新しいものを)作っていかなければならないから」と当時を思い返しながら答えた。

「そういう意味で、デザイナーは死と生の世界をリンクしていると思うんですよね。アンドレが亡くなって、新たにそういう人がどこからともなく現れるかもしれない。彼もそうだったように、ある時突然ピックアップされるんだと思う」とも話す。

最後には、「アンドレが映画でも言っていたように、デザイナーは同じものは作らない。でもスタイルは続いていく。そのために4シーズンのコレクションをやっているわけです。永遠なんですよ。だから、“スタイル”を持ってない人はダメです(笑)」と笑顔で締めくくり、イベントは幕を閉じた。

『アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者』は絶賛上映中。

作品情報

アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者
2023年3月17日(金)Bunkamura ル・シネマ にて公開

監督:ケイト・ノヴァック 製作:アンドリュー・ロッシ(『メットガラ ドレスをまとった美術館』監督)
出演:アンドレ・レオン・タリー/アナ・ウィンター/トム・フォード/マーク・ジェイコブス/イヴ・サンローラン/カール・ラガーフェルド/ノーマ・カマリ/ヴァレンティノ・ガラヴァーニ/ウーピー・ゴールドバーグ/イザベラ・ロッセリーニ/ウィル・アイ・アム(ブラック・アイド・ピーズ)/ラルフ・ルッチ/サンドラ・バーンハード/マノロ・ブラニク/アンドレ・ウォーカー ほか

2017/アメリカ/93分 英題:THE GOSPEL ACCORDING TO ANDRÉ 日本語字幕:柏野文映
提供/配給:リージェンツ

©Rossvack Productions LLC, 2017. All Rights Reserved.

公式サイト andremovie.com

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