イエジー・スコリモフスキ監督・脚本による7年ぶりとなる最新作『EO イーオー』がいよいよ今週末5月5日(金・祝)より公開。このたび、主人公のロバの“EO”がサッカーの試合場にたどりつくシーンの本編映像が解禁となった。

本作はイエジー・スコリモフスキ監督7年ぶりとなる最新作にして、キャリア初となるアカデミー賞国際長編映画賞ノミネート作品。ロベール・ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』に着想を得た本作の主人公は、“EO(イーオー)”という名のロバ。心優しい女性カサンドラ(サンドラ・ジマルスカ)とともにサーカスで幸せに暮らしていたEOが、サーカスを離れることを余儀なくされ、ポーランドからイタリアへと予期せぬ旅に出る姿を描く。
このたび解禁された本編映像は、人知れぬ旅を経て、どこか日の当たる場所にたどり着いたEOが、己の解放を知ってか知らずか、草を食みつつサッカーの試合中の広場に辿り着くシーン。
「ズリヴ」というチーム名の入ったタオルを掲げ、応援歌を合唱する熱烈なサポーターの声援を受けながらフィールドを駆けまわる選手たちをただただ見つめるEO。白熱する試合は相手チームによるPK戦に持ち込まれるが、EOはサッカー選手の動きを擬態するかのようにその前脚で地上を蹴りあげる!? そしてけたたましい鳴き声が響き渡った時、相手の球はなんとゴールポストに弾かれる。

ズリヴの選手たちが熱狂の雄叫びを上げ、フィールド中を駆けまわる。ただそこにいるEOは「勝利のロバだな」と声をかけられるが、この瞬間が彼の運命に大きな変化をもたらすことを、まだ誰も知らない…。
まるでEOの視覚でフィールドを追うようなミハウ・ディメクによる斬新なカットはもちろん、ユーモラスな瞬間を切り取っていながらも、人間と動物に対する深い洞察が感じられる本編シーンは、スコリモフスキ監督ならではといえる。
『EO イーオー』は5月5日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町他にてロードショー。

EO イーオー
2023年5月5日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町他にてロードショー
STORY
愁いを帯びた瞳とあふれる好奇心を持つ灰色のロバ、EO。サーカス団から連れ出され始まった予期せぬ放浪の旅のさなか、善人にも悪人にも出会い、運を災いに、絶望を思わぬ幸福に変えてしまう運命の歯車に耐えている。しかし、一瞬たりとも無邪気さを失うことはない。
監督:イエジー・スコリモフスキ 脚本・製作:エヴァ・ピアスコフスカ、イエジー・スコリモフスキ
出演:サンドラ・ジマルスカ、ロレンツォ・ズルゾロ、イザベル・ユペール
2022/ポーランド、イタリア/カラー/ポーランド語、イタリア語、英語、フランス語/88分 映倫:G 後援:ポーランド広報文化センター 配給:ファインフィルムズ
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