ハリウッドの名匠マイケル・マン監督による小説家デビュー作『ヒート2』(原題Heat 2)が株式会社ハーパーコリンズ・ジャパンより発売された。

全米で2022年8月に刊行されるやニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリスト初登場1位を獲得した本作は、ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノが共演した映画『ヒート』(1995)の続編にあたるオリジナル小説。共著者にエドガー賞受賞作家メグ・ガーディナーを迎えた話題作。
物語は映画のラストシーンの翌日、ヴァル・キルマーが演じた強盗団のひとり、クリス・シハーリスが満身創痍でロサンゼルス脱出を試みるシーンから始まる。さらに、運命のあの日を境に12年間が交錯し、シカゴ市警時代の刑事ハナと強盗団の首領ニールという、アル・パチーノとデ・ニーロが演じた2人の意外な過去と、メキシコの麻薬カルテル、南米の台湾系ファミリーも巻き込んだクリスの鬼気迫る逃避行が壮大なスケールで描かれる。
執筆に際し、映画と同じアプローチを用い緻密なリサーチを重ねたというマン監督は「新たなプロジェクトに取り組むとき、私は対象となる場所や文化にじかに触れ、飛び込んで、生の印象や情報を蓄積します。そこで暮らす人々、文化を、彼らの物事の進め方や、考え方、家族の価値観を知り、感じたい。対象をとりまく環境に身を置き、活動するのが好きなんです。そうしたなかで生まれるリアリティこそが、観客の心に真実として響くのだと思います」と語っている。
そんなマン監督と今回タッグを組んだのは、全米ベストセラー作家のメグ・ガーディナー。エドガー賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)受賞の実力派との共著で贈る本作には、早くも映画化の噂がささやかれている。
まるで映像を観るように700ページを疾走する『ヒート2』は、映画『ヒート』のファンはもちろん、マン監督の世界観をまだ知らない人も楽しめる極上のクライムノベルとなっている。
本書に寄せられた賛辞の一部
「映画『ヒート』のファン必読!」――USAトゥデイ紙
「胸が高鳴り、感情を揺さぶられる。映画『ヒート』と同じ世界観をまとった、圧巻のスリラー」――エイドリアン・マッキンティ(ベストセラー作家)
「オリジナルの映画に勝るとも劣らない卓越したページターナー。迷うことなく今年の最高傑作のひとつ!」――スティーヴ・キャヴァナー(ベストセラー作家)
「この革新的な作品のもっとも優れた点は、息をのむようなアクションシーンと、それをしのぐほどの生身の人間の物語である」――ブックリスト誌
著者プロフィール
マイケル・マン(Michael Mann)
アカデミー賞に4度ノミネートされ、エミー賞を2度受賞した映画監督、脚本家、プロデューサー。ハリウッドで最も革新的で影響力のある映画制作者のひとり。代表作に『ヒート』(1995)、『ラスト・オブ・モヒカン』(1992)、『インサイダー』(1999)、『コラテラル』(2004)、80年代に一世を風靡したTVドラマを自らリメイクした『マイアミ・バイス』(2006)など。近年では、アンセル・エルゴート、渡辺謙、菊地凛子、伊藤英明ら豪華キャストを起用したWOWOWとHBO Maxの日米共同制作ドラマシリーズ『TOKYO VICE』(2022)のエグゼクティブ・プロデューサーを務め、話題を呼んだ。
メグ・ガーディナー(Meg Gardiner)
これまで16作を上梓し、著書は米国内外でベストセラーになり、20以上の言語に翻訳されて高い評価を得ている。弁護士として働いたのち、作家に転身。『チャイナ・レイク(原題:China Lake)』(早川書房)でエドガー賞のペーパーバック部門を受賞している。テキサス州オースティン在住。