英国を代表する２大若手実力派俳優ジョージ・マッケイ＆ニコラス・ホルトが新作『トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング』を語る

オーストラリアの伝説の反逆者、ネッド・ケリーの素顔に迫る映画『トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング』が、渋谷ホワイトシネクイント、新宿シネマカリテにて6月18日（金）より公開。このたび主人公ネッド・ケリーを演じるジョージ・マッケイと警官役ニコラス・ホルトのインタビュー動画と本編より二人の共演シーンが解禁された。

19世紀、オーストラリア。腐敗した権力に屈することを拒否し、兄弟や仲間たちと“ケリー・ギャング”を結成、国中にその名を轟かす反逆者となった、ネッド・ケリー。

本作はピーター・ケアリーのブッカー賞受賞作を原作に、これまで英雄としてのみ語られていたネッド・ケリーを、悲惨な境遇から抜け出そうと、苦悩し、怒り、闘う、ひとりの若者として描き出していく。

かつて、ミック・ジャガーが『太陽の果てに青春を』で、故ヒース・レジャーが『ケリー・ザ・ギャング』で、レジェンド達が惚れこみ演じたネッド・ケリーを演じるのは、主演作『1917 命をかけた伝令』で次世代の才能として世界中が注目するジョージ・マッケイ。

母親が幼いネッドを売り渡すブッシュレンジャー（盗賊）のハリー・パワーにラッセル・クロウ、ネッドに屈折した想いを寄せ執拗に追い詰める警官のフィッツパトリックにニコラス・ホルト、ネッドの家族に横暴を尽くすオニール巡査部長にチャーリー・ハナムと豪華キャスト陣が結集した。

現代性とパンク精神を加えた斬新な表現で、伝説的人物の物語に新たな息吹を吹き込んだのは『アサシン クリード』でハリウッドに進出したジャスティン・カーゼル監督。カルト・ムービーの巨匠ジョン・ウォーターズ監督による“2020映画ベスト10”に選出された。

このたび公開されたインタビュー動画は映画撮影の合間に現場で収録されたもの。主演を務めたジョージ・マッケイは鳥の鳴き声がバックに聞こえる中で、自身のルーツとネッド・ケリーという人物について語っている。

「父がオーストラリア人で祖母がアイルランド人なので、伝説の人物ネッド・ケリーは知っていた。でもオーディションの話が来るまで、（本作の原作である）ピーター・ケアリーの本は知らなかった。ケリー・ギャングの話で、監督はジャスティンと知り、どうしてもこのキャラクターや世界の一部になりたいと思った」と本作出演への思いを明かす。

ネッドと束の間の友情を築く警官フィッツパトリック（ニコラス・ホルト）との関係については「フィッツパトリックは魅力的なキャラクターだと思う。善悪が白と黒にはっきりと分かれている世界にいる。犯罪者かそうじゃないかの２択しかないような。フィッツパトリック側の人間は力を持っていて、濁っている。ネッドはそれに気づいている。“自分がどちら側に属しているのか知っている”と。ネッドとフィッツパトリックは互いに魅力と興味を感じている。理解できないからこそネッドはフィッツパトリックに魅了される」と分析した。

一方、警官フィッツパトリック役のニコラス・ホルトはふたりの関係性について「監督はいかにもな演技よりも反転した演技が好きなんだ。例えば攻撃的な表現をフレンドリーに見せたり。なのでフィッツパトリックも本当はネッドと友達になりたい。ネッドの家族や環境に興味を持っている。とても孤独なんだ。物語の舞台である土地や時代の絶望性についてよく話した。このキャラクターはとても孤独で、自分の置かれている立場を特に気にしていない。周りからは認められたいけれど、認められず恥をかく。もし状況が異なっていれば２人は生涯の友人になれていたと思う。２人とも危なっかしいし、そういう点からも」と語る。

そしてジョージ・マッケイと共演した喜びを明かし、彼の役作りを絶賛した。「以前からジョージのファンで演技を見るのは最高だった。彼が役に没頭するところを見るのは素晴らしかったし、肉体面でも成りきっていた。脆弱さを加えているのも美しい。彼の演技をどんなシーンも楽しんで見ていた」

さらに本編からは、ネッドと一糸まとわぬフィッツパトリックが娼館で語り合うシーンが特別にお披露目された。「俺が嫌いか？」と聞くフィッツパトリックに、「俺や家族から何も奪わない人は初めてだ」と答えるネッド。しかしフィッツパトリックは「１つだけ奪いたい」と意味深な言葉を返す。その発言はいったい何を意味しているのか？　その後の展開はぜひ劇場で確認してみよう。