環太平洋地域にフォーカスした新しい国際映画祭「第一回Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際フィルムフェスティバル」が11月23日(木・祝)から11月29日(水)の7日間、沖縄県・那覇市の会場を中心に開催されることが決定し、メインビジュアルが解禁された。またメインプログラムである、特別セレクション「Director in focus」にて、クリストファー・マコト・ヨギ監督の特集が決定した。日本で初めてとなる上映を、クリストファー監督にゆかりのある沖縄で実施する。
「Cinema at Sea」は、優れた映画の発掘と発信を通じて、各国の文化や民族、個々人の相互理解を深め、将来的に沖縄が環太平洋地域において新たな国際文化交流の場となることを目指し始動した映画祭。環太平洋の各国・島々で製作された映画作品を対象にコンペティション形式による優秀作品の選考と上映を行うほか、製作者向けに国際共同制作を促進するプログラムやワークショップなども企画中で、沖縄を拠点に環太平洋地域の映画産業を盛り上げる長期的な施策を構想している。
本映画祭の顔となるメインビジュアルを担当したのは水や光、人と自然の無意識感覚をテーマにアート活動を続ける山田祐基。「海の上の交差点」を表現するビジュアルには、太平洋を巡る潮流が沖縄に戻ってくる「環(わ)」が描かれている。
環太平洋地域の島々から注目の監督を取り上げ、当該地域の優秀な映像作家を紹介する「Director in focus」。第一回目の今年は沖縄にルーツを持つハワイ・ホノルル生まれのクリストファー・マコト・ヨギ監督を特集する。『August at Akiko's』『I Was a Simple Man』が名だたる映画祭でワールドプレミア上映され世界中の映画評論家たちから高い評価を受けるなど、いま世界で注目を浴びる新鋭監督の4作品を日本初上映する。
そして「MotionGallery」でのクラウドファンディング(https://motion-gallery.net/projects/Cinema_at_Sea)や「沖縄・環太平洋映画インダストリー」の企画公募(https://cinema-at-sea.com/industry.html)が9月27日から開始となる。
山田祐基 コメント
メインビジュアルのお話をいただいた時、浮かんだのは「海の上の交差点」という言葉でした。
絵を反時計回りに90度回してみてください。
赤く中央を走るラインが赤道。時計の9時の位置から時計回りに、
台湾、沖縄、アイヌ、ネイティブアメリカン、マヤ、アンデス、ニュージーランド、東南アジアと巡り、沖縄に戻りつながる「環(わ)」を描きました。
古来から人々は海を行き来し、ものや思い、血の交歓をしてきました。その大部分は目には見えません。でも私たちは心でこのつながりを見ることができます。
人が好奇心に動かされ移動し、近くにいる大切な人や、まだ見ぬ人と手を取りあい笑いあえたら目には見えない環が広がっていくのだと思います。
特別セレクション「Director in focus」にてクリストファー・マコト・ヨギ監督特集
環太平洋地域の島々から注目の監督を取り上げ、当該地域の優秀な映像作家を紹介する「Director in focus」。第一回目の今年は沖縄にルーツを持つハワイ・ホノルル生まれのクリストファー・マコト・ヨギ監督を特集する。ハワイの移民文化を詩的に描くスタイルで創作するクリストファー監督は、マジックリアリズムの作風で、いま世界で注目を浴びる新鋭監督。
長編デビュー作『August at Akiko's』は劇映画とドキュメンタリーの境界を超え、2018年にロッテルダム国際映画祭でワールドプレミア上映され、世界中の映画評論家たちに高い評価を受けるなど、数々の賞を受賞。
長編2作目となる『I Was a Simple Man』は2021年のサンダンス映画祭でワールドプレミアとして上映され、本作は記憶と現実の境目にさまよう一人の老人が時代の記憶をたどり、ハワイ日系移民の人生を感じる作品。ほかにも短編作品『Makoto: or, Honesty』、『Obake』を含めた4作品を日本初上映。
クリストファー・マコト・ヨギ監督 コメント
ハワイで生まれ育った沖縄人として、いつか沖縄を訪れて自分の作品を上映することが私の生涯の夢でした。私にとって沖縄を訪れるのは今回が初めてであるだけでなく、多くの作品にとっても日本初上映となります。
沖縄の文化を探求して学び、沖縄の家族や親戚を訪れ、そして環太平洋地域からの他の映画製作者やアーティストに会えることをとても楽しみにしています。スポットライトを当て、共有する機会を提供してくれたCinema at Seaに感謝します。
第一回Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際フィルムフェスティバル
【正式名称】 第一回Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際フィルムフェスティバル(Cinema at Sea - Okinawa Pan-Pacific International Film Festival 2023)
【主 催】 Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際フィルムフェスティバル事務局
【開催期間】 11月23日(木・祝)〜11月29日(水) ※7日間
【開催会場】 那覇市ぶんかテンブス館テンブスホール等、那覇市内を中心とした会場
【実施内容】 公式コンペティション作品上映、特集上映、トークイベント他
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