フランスを代表する映画監督フランソワ・オゾンがメガホンをとった、ブラックユーモアに溢れたクライムミステリー『私がやりました』が11月3日(金・祝)より公開され、ミニシアターランキング初登場1位のヒットスタートを切った。そして、人気イラストレーター・八館ななこが手掛けたオルタナティブポスターが完成し、オンライン販売も決定した。また、女性の気持ちを代弁するうら若き乙女ふたりが世間と戦う本編映像も解禁された。
本作は、パリの大豪邸で起こった有名映画プロデューサー殺人事件の「犯人の座」をめぐり、3人の女たちが繰り広げる、クライムミステリー・エンターテインメント。本国フランスでは過去にオゾンが手掛けた映画『8人の女たち』(02)、『しあわせの雨傘』(10)に次ぐ、動員100万人超えの大ヒットを記録した。主人公のマドレーヌとポーリーヌ役には、ピュアな魅力が眩しいナディア・テレスキウィッツとレベッカ・マルデールを起用。また、2人の前に立ちはだかるヴィランのオデットを演じるのは、『ピアニスト』(01)や『エル ELLE』(16)などで知られるフランスの国民的女優イザベル・ユペール。
11月3日より絶賛公開中の本作は、軽快なテンポで進められていくミステリーとコミカルなキャラクターたち、華やかな衣装と美術といった多くの魅力を持つ本作に心を奪われる観客が続出し、週末のミニシアターランキングでは見事に第1位を獲得した。
そして、このたびイラストレーター・画家の八館ななこと、アートディレクターの大島依提亜が手掛けたオルタナティブポスターが到着。映画の舞台となる1930年代をも彷彿とさせるクラシカルな世界の中に、事件の痕跡を感じさせる毒気がちりばめられた、美しく魅惑的なポスターになっている。
イラストを手掛けた八館は本作について「1930年代を生きる繊細な女性たちならではの、毒々しくも華々しい豹変ぶりに良い意味でゾクリとしました。また、毒がありながらもユーモアと魅力に満ちた登場人物たちにも愛着が湧いてきます。本作は、1930年代スタイルを堪能しながら、女性の地位をユーモア満載に魅力的に探求したオゾン監督ワールドをお楽しみいただけると思います!」とコメント。
また大島も「今年2本フランソワ・オゾン作品に携わらせて頂いたこともあり、せっかくなので『焼け石に水』以降のオゾン監督作(20作)を観返しました。その僕が保証します。今作は相当面白い!!」とコメントしている。
こちらのオルタナティブポスターは本日11月9日(木)11時よりギャガ公式オンラインストアにて限定販売も開始される(→https://store.gaga.co.jp/shopdetail/000000000469)。
また、今回は本編映像も解禁。プロデューサー殺しの容疑者として逮捕され、ルームメイトで弁護士のポーリーヌ(レベッカ・マルデール)と裁判に挑んだ、売れない女優マドレーヌ(ナディア・テレスキウィッツ)。答弁では「自分が殺した」と供述しながらも社会から虐げられている女性たちの気持ちを代弁した感動的なスピーチが陪審員の心を掴み、見事無罪判決を勝ち取る。
映像は、世間を騒がせた裁判の結果が、翌日多くの新聞に取り上げられ、さらに2人が住むアパートにたくさんの花が送られてくる場面から始まる。マドレーヌは、彼女を絶賛する紙面を嬉しそうに読み上げるが、中には“殺人犯のスキャンダラスな成功は退廃的な社会の象徴だ”、”三流女優への称賛など嘆かわしい”などと批判する記事も…。しかし世間ではマドレーヌに賛同する声が多く上がっており、裁判の手助けをしてくれたポーリーヌの額にマドレーヌは感謝のキスをする。
まるで映画のフィナーレのようなシーンだが、実はまだ物語の中盤。その後マドレーヌはスター女優への階段を駆け上り、ポーリーヌは人気弁護士として活躍していくが、このあと絶好調の2人に更なる災難が襲い掛かる…。
固い絆で結ばれたふたりの若い女性が友情を武器に社会と戦う様子を描いた本作は、熱いシスターフッド映画でもある。ポーリーヌを演じたレベッカ・マルデールはインタビューで「一見すると彼女たちは、ブロンド(金髪)とブルネット(黒髪)、能天気な女優と聡明な弁護士という、典型的なライバル関係にあるように見えるかもしれない。でも、彼女たちの絆と共犯関係は、互いをより強い存在にするの」と、ルッキズムの固定観念を崩す設定が本作の面白いポイントであることを明かしている。
果たして彼女たちは次々に降りかかってくる困難を解決することができるのか? 物語が二転三転する、痛快クライムミステリーの結末は劇場で見届けよう。
『私がやりました』は全国絶賛公開中。
私がやりました
2023年11月3日(金・祝)よりTOHO シネマズ シャンテ 他 全国順次ロードショー
STORY
有名映画プロデューサーが自宅で殺された。容疑者は、売れない新人女優マドレーヌ。プロデューサーに襲われ、「自分の身を守るために撃った」と自供する彼女は、親友で駆け出しの弁護士ポーリーヌと共に法廷へ。正当防衛を訴える鮮やかな弁論と感動的なスピーチで裁判官や大衆の心をつかみ、見事無罪を勝ち取る。それどころか、「悲劇のヒロイン」として一躍時の人となったマドレーヌは、大スターの座へと駆け上がっていく。ところが、そんなある日、二人の前にオデットという女が現れる。プロデューサー殺しの真犯人は自分で、マドレーヌたちが手にした富も名声も、自分のものだというのだ。こんなに魅力的な“犯人の座”は渡せない──果たして、3人の駆け引きと、悪巧みの行方は?
監督・脚本:フランソワ・オゾン『8人の女たち』『しあわせの雨傘』
出演:ナディア・テレスキウィッツ、レベッカ・マルデール、イザベル・ユペール、ファブリス・ルキーニ、ダニー・ブーン、アンドレ・デュソリエ
配給:ギャガ
英題:THE CRIME IS MINE/2023年/フランス/カラー/シネスコ/5.1chデジタル/103分/字幕翻訳:松浦美奈
© 2023 MANDARIN & COMPAGNIE - FOZ - GAUMONT – FRANCE 2 CINÉMA - SCOPE PICTURES – PLAYTIME PRODUCTION
公式サイト gaga.ne.jp/my-crime/
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