俳優ジェシー・アイゼンバーグの初監督作品『僕らの世界が交わるまで』が1月19日(金)より公開。このたび、オスカー女優ジュリアン・ムーア演じる母親エヴリンの「変人」な部分をとらえた本編映像が解禁された。あわせてジュリアン・ムーアのインタビューが到着した。
本作は『ソーシャル・ネットワーク』(10)でアカデミー賞®主演男優賞にノミネートされた経歴を持つ俳優ジェシー・アイゼンバーグが初長編監督を務め、誰にとっても身近な“親子”の物語を描くハートフルムービー。製作は、『ラ・ラ・ランド』(16)でアカデミー賞®主演女優賞を獲得したエマ・ストーンが、夫であるデイブ・マッカリーと共に設立した映画/TV制作会社「フルート・ツリー」。本作が初製作映画となる。さらに、『ムーンライト』(16)『ミッドサマー』(19)などを世に送りだし、映画ファンから絶大な人気を誇り、オスカー常連となっている映画会社「A24」も製作・北米配給を手掛ける。
DVシェルターを運営し、社会奉仕に身を捧げる母エヴリンと、オンラインミュージシャンとしてお金を稼ぐことに夢中な息子ジギー。正反対に見える母子のぶつかり合い、理想と現実の食い違いを描いた本作。母親エヴリンを演じたのは、アカデミー賞®・BAFTA賞・エミー賞の各主演女優賞を受賞、三大映画祭であるベルリン・ベネチア・カンヌ国際映画祭で最優秀演技賞を受賞した経歴をもつジュリアン・ムーア。
エヴリンにとってジギーは、自分が期待していた人物とは真逆の息子。社会問題や人を救うことに興味を持たず、お金儲けのことばかり考えているジギーはエヴリンにとって排除すべき人物とも言える。自分を失望させ、混乱させ、さらに後ろめたい気持ちにまでさせる人を、家族として愛そうとするとはどういうことなのか──。
ジュリアンはジェシー監督がこの闇の深い部分に突き進み、探求していることに感銘を受けたという。「母と息子は意欲的で、それぞれ自分の世界に浸って生きようとし、意図を読み違える傾向がある。そしてふたりは互いの意図をことごとく読み違えるの。エヴリンは人に多くを要求するタイプの人であり、ジギーにかなり厳しく接していると思う。だけど彼女は、彼に世の中について教えてきたにもかかわらず、彼が自分と同じように世の中に向き合おうとしないことで、常に息子からの強い抵抗を感じている。衝突をくり返し、まったく理解し合えないエヴリンとジギーだけど、その根底には多くの共通点がある。その部分に観客が気づけるように描いたジェシーの手腕をすばらしいと思う」とジェシーの監督ぶりを絶賛する。
またジュリアンは脚本を読んだだけでこの役が自分に向いているとわかったと話す。「人間味あふれる感動的な物語であると同時に、面白さもあると気づいたの。何よりエヴリンのすばらしい変人ぶりに魅了されたわ。たちまち彼女のことが大好きになった。それは彼女が変わっているからだけでなく、映画の中で彼女のような人を見たことがなかったからでもあるの。エヴリンは私とはまったくかけ離れた人間だけど、彼女のことを理解できた。多くの人々がそれぞれの人生で彼女のような人に見覚えがあると思う」とキャラクターの魅力を語る。
このたび、そんなエヴリンの「変人」な部分をとらえた本編映像が解禁された。エヴリンの運営するDVシェルターでの一幕。あるスタッフの誕生日を同僚たちが祝っているところに現れるエヴリン。「一緒に祝って」と声をかけられるが、エヴリンは硬い表情でシェルター利用者からのクレームを伝える。楽しげだった空気が一変し気まずい空気が流れるなか、エヴリンが取り繕うようにお祝いの言葉をかけるが、同僚との間に漂う微妙な空気はぬぐえないままになってしまう──。
エヴリンの仕事に対する倫理観についても意見を交わしたというジェシー監督とジュリアン。2人はエヴリンが仕事を愛していると考える一方で、打ち込みすぎて職場で交わされる楽しいやりとりが苦手なのではないかと考えた。
ジェシー監督は「エヴリンの度を越した真面目さは他人との付き合いを難しくしてしまう」と言う。本シーンで、仲間の誕生日を祝う同僚たちに静かにするよう注意せずにいられないエヴリンについて「自分たちの周りに多くの痛みがあるなかで、そのことにまったく頓着せずに喜びが存在していることに彼女は思い悩んでいるのだと思う。こういったことに心の中で折り合いがつけられないんだ」とジェシー監督は語る。
数々の映画作品に出演してきたジュリアン・ムーアが「映画の中で見たことがなかった」と分析するエヴリン。人間味あふれるキャラクターが織りなす、誰にとっても身近な“親子”の物語『僕らの世界が交わるまで』は1月19日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国公開。
僕らの世界が交わるまで
2024年1月19日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国公開
STORY
DVシェルターを運営する母・エヴリンと、ネットのライブ配信で人気の高校生・ジギー。社会奉仕に身を捧げる母親と、自分のフォロワーのことしか頭にないZ世代の息子は、いまやお互いのことが分かり合えない。しかし彼らの日常にちょっとした変化が訪れる。それは、各々ないものねだりの相手に惹かれ、空回りの迷走を続ける“親子そっくり"の姿だった……!
監督・脚本:ジェシー・アイゼンバーグ
製作:エマ・ストーン、デイヴ・マッケイ、アリ・ハーティング 北米配給&製作:A24
出演:ジュリアン・ムーア、フィン・ウォルフハード、アリーシャ・ボー、ジェイ・O・サンダース、ビリー・ブリック、エレオノール・ヘンドリックス 他
提供:カルチュア・エンタテインメント 配給:カルチュア・パブリッシャーズ
2022年/アメリカ/カラー/ビスタ/ドラマ/英語/88分/字幕翻訳:松浦美奈/原題:When You Finish Saving The World/映倫:G
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