映画配信サービス「JAIHO(ジャイホー)」の、2024年4月から配信開始される全作品ラインナップが発表された。Netflixオリジナルドラマ『地獄が呼んでいる』の元ネタ、『新感染』シリーズのヨン・サンホ監督が2003年に手がけた短編アニメーション『地獄:二つの生』や、『エコール』『エヴォリューション』など独創的で美しい映画でカルト的人気を誇るルシール・アザリロヴィック監督新作『イヤーウィグ/氷の歯を持つ少女』の配信がスタートするほか、アフリカ・ウガンダ発の“ワカリウッド”映画の制作過程を追ったドキュメンタリー『ワカリウッド・フォーエバー!ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウガンダ』 の本予告映像が解禁された。
4月6日(土)から配信がスタートするのは総製作費が衝撃の2万円という、全世界がぶっ飛んだアフリカ・ウガンダ発の“ワカリウッド”映画の制作過程を追ったドキュメンタリー『ワカリウッド・フォーエバー!ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウガンダ』。日本でも『クレイジー・ワールド』【4/10より常時配信】がゆうばり国際ファンタスティック映画祭で審査員特別賞を受賞し、『誰がキャプテン・アレックスを殺したか』【4/14より常時配信】、『バッド・ブラック』【2024年4月18日より常時配信】とともに「エクストリーム!アフリカン・ムービーフェスティバル」として劇場公開され話題となったが、その裏には、熱い映画愛で結ばれたアメリカ人アランと監督アイザックの友情と情熱、成功と挫折の物語があった。2022年フロリダ映画祭で最優秀ドキュメンタリー作品賞を受賞した、興奮と感動の傑作ドキュメンタリーだ。
今回解禁された予告編映像は、ウガンダ人監督アイザックが、ウガンダで“ワカリウッド”と呼ばれる、アクション・コメディ映画作りに奔走するシーンから始まる。「銃が必要ならつくる」「クレーンのアームも三脚もないものは作る」——とことん映画を愛する彼の作品作りに感銘を受け、何の連絡もせず、彼に会うためにウガンダへと旅立った、アメリカ人アラン。やがて2人は意気投合、監督と白人俳優として異色のタッグを組み、それまでになかった「新ジャンル」も爆誕。ウガンダでは「アフリカのタランティーノ」「ウガンダのジョージ・ルーカス」とまで呼ばれるようになる。だが、その裏では「映画作りはやめるべきかもしれない」と葛藤する日々が続いていて…。ウガンダの映画産業に「最初のレンガ」を置く快挙を果たした、2人の友情と情熱、そして成功と挫折の日々を映し出した感動の予告となっている。
4/25(木)から配信スタートするのは『新感染』シリーズのヨン・サンホ監督が2003年に手がけた短編アニメーション『地獄:二つの生』。ユ・アイン主演のカルト宗教団体の周りで起こる恐怖を描いたNetflixオリジナルドラマ『地獄が呼んでいる』はこの短編アニメをベースに大幅にリメイクしたもの。さらに、この短編の基となっているのは原作を担当ウェブトゥーンの漫画「地獄」の原作もヨン・サンホ監督が手がけており、脈々と続くストーリーテリングの源泉を楽しむことができる。
4/27(土)から配信がスタートするのは、フランスのルシール・アザリロヴィック監督新作『イヤーウィグ/氷の歯を持つ少女』。少女の閉鎖的な生活空間を描いた美しく幻想的な『エコール』や少年と女性しかいない謎めいた島で繰り広げられる悪夢を描いた『エヴォリューション』など、カルト的なファンを持つアザリロヴィック監督だが、本作では自らの唾液から作られた“氷の歯”を特殊な器具を付けて毎日交換する必要がある少女のダークファンタジーを作り上げた。なお、撮影監督は『ポトフ 美食家と料理人』『キャメラを止めるな!』で知られるジョナタン・リッケブールが手がけ、2021年のサン・セバスチャン映画祭では審査員特別賞を受賞している。
さらに、4月1日(月)からは「小津安二郎生誕120年特集」の新たな配信作品として、夫婦のすれ違いと和解を、多彩な人物と、乗り物、娯楽、食べ物といった戦後生活を彩る諸相のなかでの愛おしい日常を描きだす名作『お茶漬けの味 4Kデジタル修復版』が決定したほか、4月3日(水)からは、世界各国で絶賛された女性映画をラインナップする「ガールサイドビュー特集」の最新作として『サポート・ザ・ガールズ』を世界初配信。スポーツバーで働く女性マネージャーと店員たちの奮闘を描いた現代のガールズパワームービーで観る人全てを勇気づける。
2024年4月注目の配信作品
「ワカリウッド・フォーエバー!ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウガンダ」
日本初!独占配信
★配信開始:4月6日(土)00:00
監督:キャサリン・ツベク
出演:アイザック・ナブワナ(ナブワナIGG)、アラン・サリ・ホフマニス、ハリエット・ナブワナ、ダウダ・ビサソ、VJエミー
2021年/ウガンダ、アメリカ/93分/音声:英語ほか/字幕:日本語 原題:ONCE UPON A TIME IN UGANDA
ウガンダのスラム街ワカリガで、驚きの低予算ながら想像を超える世界観で作られた“ワカリウッド”映画が、ネット上で話題を呼び世界中に疾風を巻き起こした。日本でも『クレイジー・ワールド』(2019)【2024年4月10日より常時配信】がゆうばり国際ファンタスティック映画祭で審査員特別賞を受賞し、『誰がキャプテン・アレックスを殺したか』(2010)【2024年4月14日より常時配信】、『バッド・ブラック』(2016)【2024年4月18日より常時配信】とともに「エクストリーム!アフリカン・ムービーフェスティバル」として劇場公開され話題となった。その裏には、熱い映画愛で結ばれたアメリカ人アランと監督アイザックの友情と情熱、成功と挫折の物語があった。2022年フロリダ映画祭で最優秀ドキュメンタリー作品賞を受賞した、興奮と感動の傑作ドキュメンタリー。
【ストーリー】
2012年、アメリカ人のアランは『誰がキャプテン・アレックスを殺したか』の予告編を見て衝撃を受け、監督のナブワナIGGことアイザックに会うため単身ウガンダへ旅立った。アイザックは妻のハリエットとともに、手作りの小道具や独学のVFXを駆使し、オーディションで俳優を集め、低予算ながら誰も観たことのないアクション映画を次々と生み出していた。アランはアイザックの家の隣に住み込み、映画を海外に売り込み、製作中の『バッド・ブラック』にも出演、2人は兄弟同然の関係を築いていった。だが、テレビシリーズ製作をきっかけに2人の関係に亀裂が走り、アランはアメリカへ帰国。アイザックは国内での知名度は上がったものの相変わらず経済的に厳しい日々を送る。そんなある日、トロント国際映画祭から招待の話が持ち上がり、アランは再びアイザックのもとへと戻り、2人の関係は修復。そして、映画祭で新作『クレイジー・ワールド』のワールドプレミアと、念願だった海外でのアイザックの登壇が実現する。
『地獄:二つの生』
日本初!独占配信
★配信開始:4月25日(木)00:00
監督:ヨン・サンホ
2006年/韓国/34分/音声:韓国語/字幕:日本語/原題:지옥 - 두개의 삶/英題:THE HELL: TWO KINDS OF LIFE
『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)【常時配信中】で韓国映画の圧倒的勢いを全世界に知らしめ、Netflixシリーズ「地獄が呼んでいる」(2021)や、日本のコミックを原作にした「寄生獣 ザ・グレイ」(2024)も話題のヨン・サンホ監督が、監督・脚本・編集・キャラクターデザインほかを手掛け2006年に発表した、34分のアニメーション。
【ストーリー】
ある平凡な会社員の男の前に天使が現れ、自分が死んだ後「地獄」に行く預言される。男はなんとか地獄行きを避けようと逃げ回るのだが…。一方、ある美術学校講師の女の前に天使が現れ、自分が死んだ後「天国」に行くと預言される。だが、思いがけない事件が起こり…
『イヤーウィグ/氷の歯を持つ少女』
日本初!独占配信
★配信開始:4月27日(土)00:00
監督:ルシール・アザリロヴィック
出演:ロマーヌ・ヒーメラース、ポール・ヒルトン、アレックス・ロウザー、ロモーラ・ガライ
2021年/イギリス、フランス、ベルギー/114分/音声:英語/字幕:日本語
原題:EARWIG
『エコール』(2004)、『エヴォリューション』(2015)など、ユニークな世界観でカルト的な人気を誇るフランスの鬼才ルシール・アザリロヴィックが2021年に発表した、初の英語作品となる長編第3作。イギリスの作家ブライアン・キャトリングの「EARWIG(ハサミムシ)」を原作に、『ポトフ 美食家と料理人』(2023)などで高い評価を得るジョナタン・リッケブールの撮影による神秘的な映像美で描かれるダークファンタジー。主人公ミアを演じるのは本作が映画デビューとなるロマーヌ・ヒーメラース。共演に『レディ・マクベス』(2016)のポール・ヒルトン、『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』(2019)のアレックス・ロウザー、『ミス・マルクス』(2020)のロモーラ・ガライ。2021年のサン・セバスチャン映画祭で審査員特別賞を受賞した。
【ストーリー】
20世紀のヨーロッパのどこか。少女ミアは、自らの唾液から作られた“氷の歯”を特殊な器具を付けて毎日交換する必要があり、薄暗い屋敷から一歩も出られない日々を送っていた。彼女の世話をするため雇われているアルバートはある日、ミアを13日後に連れてくるよう雇い主から告げられる。それ以来、アルバートは亡き妻マリーの幻想や、謎の幻聴に苛まれることになる…。
2024年4月ラインナップ
この記事が気に入ったらフォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow WEEKEND CINEMA