「天才」たちの波乱に満ちた人生をドラマ化したナショナル ジオグラフィックのアンソロジーシリーズ『ジーニアス』第三弾となるドラマシリーズ『ジーニアス:アレサ』が、2021年6月29日(火)夜10時よりナショナル ジオグラフィックにて日本初放送される。
映画界の巨匠ロン・ハワードと製作者ブライアン・グレイザーが生み出した、人類の歴史に偉大な足跡を残す「天才」たちの波乱の人生をドラマ化したナショナル ジオグラフィックのアンソロジーシリーズ『ジーニアス』。シーズン1はオスカー俳優ジェフリー・ラッシュ主演『ジーニアス:アインシュタイン』、シーズン2はアントニオ・バンデラス主演『ジーニアス:ピカソ』であり、この2作品でエミー賞2部門受賞、16部門ノミネートと世界でも高い評価を受けた。
今回、日本で初放送されるシーズン3『ジーニアス:アレサ』では、「ソウルの女王」の異名を取り、2018年に惜しまれつつこの世を去った20世紀を代表する女性シンガー、アレサ・フランクリンの栄光と苦難の道を辿る。
50年以上にも及ぶキャリアで、グラミー賞やアメリカン・ミュージック・アワードなど数々の音楽賞を受賞したアレサ。魂が込められたパワフルでエネルギッシュな歌声は、国境も世代も肌の色の違いも越えて世界中の人々に多大な影響を与え、ソウル・ミュージックをメジャーなジャンルへと押し上げる立役者に。そればかりか、人権活動家として公民権運動やウーマンリブ運動にも深く関わり、平等で公平な社会の実現を望む全ての人々の精神的な支えでもあった。
本作では有名な牧師だった父親の後押しでゴスペルを歌い始めた12歳の頃、アトランティック・レコードへ移籍してソウルシンガーへの道を歩むようになった60年代半ば、時代の寵児として注目され公民権運動にも携わった60年代末、傑作アルバム「ヤング・ギフティッド・アンド・ブラック」を発表した70年代初頭、ディスコ・ブームに押されてキャリアが低迷した70年代後半、アリスタ・レコードの社長クライヴ・デイヴィスの助力で再起を賭けた80年代半ば、また差別を経験して育ったアフリカ系アメリカ人の女性として揺るぎない信念を持ち、自らも社会運動に深く関わっていく姿など、重要なターニングポイントとなった時代に焦点を絞り、時間軸を行き来しながら、幾多の困難を乗り越えて天賦の才を開花させたアレサの軌跡が全8話で描かれる。
(c)National Geographic
主人公アレサ・フランクリを演じるのは、2019年の映画『ハリエット』でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞の主演女優賞候補となったシンシア・エリヴォ。ブロードウェイの舞台劇『ラッキー・ガイ』で2013年のトニー賞助演男優賞を受賞しているコートニー・B・ヴァンスがアレサの父親でフランクリン家の大黒柱である C・L・フランクリン役を演じる。
公式サイトでは『ジーニアス:アレサ』の見どころや、各エピソードやキャスト情報が分かる公開中。放送開始前にチェックしよう!
公式サイト:https://natgeotv.jp/tv/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/2864
放送に先駆け、『ジーニアス:アレサ』にて主人公アレサ・フランクリンの日本語吹替を担当する『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の真希波・マリ・イラストリアス役などでお馴染みの坂本真綾、アレサの父親でフランクリン家の大黒柱である C・L・フランクリンの吹き替えを担当する『進撃の巨人』のケニー・アッカーマン役などで大活躍の山路和弘より、作品の魅力が伝わる素敵なコメントが寄せられた。
坂本真綾コメント
「神から与えられた音楽という翼で、アレサ・フランクリンは惜しみなく私たちに愛をわけてくれた。そのことが伝わってくるドラマです。
アレサ役のシンシア・エリヴォさんの表情や、セリフではない沈黙の部分で語る演技が素晴らしく、その存在感に引っ張られて私も新しい扉を開くことができました。多くの方にご覧いただき、アレサの魂に触れてほしいと思います」
山路和弘コメント
「若い頃、ほんとに若い頃。BLACKな声に強く惹かれてた。
ゴスペル、黒人霊歌、福音歌、詳しい成立ちは知らぬが耳にする度、鳥肌。真似て無理して嗄れ声を出し…。今思えば我が悪声の原因。
アレサ・フランクリンの歌はどうしようも無く涙が溢れてくる。この作品に関われただけで光栄だ。父親 C・L・フランクリン、か。“私がお前を守ってやる”うん。いい父だ…ん?あれ?なに⁉…お楽しみに」
本作の主人公アレサ・フランクリンを演じるのは、舞台ミュージカル『カラー・パープル』で2016年のトニー賞主演女優賞を、そのオリジナル・キャスト・アルバムで2017年のグラミー賞を、さらにそのテレビ中継番組でエミー賞を獲得し、2019年の映画『ハリエット』ではアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞の主演女優賞にノミネートされたシンシア・エリヴォ。作品の日本初放送を控え、シンシアのインタビューが到着した。
――「ソウルの女王」とも呼ばれる偉大な女性を演じることにプレッシャーはありませんでしたか?
確かに、彼女ほどの有名人を演じるのは大きなプレッシャーでした。なにしろ、世界中の誰もがアレサのことを知っているし、みんなそれぞれに違ったアレサのイメージを持っていますよね。これはとても大きな責任を伴う任務であり、まるで高い山の頂上を目指すようなものでした。一歩ずつ確実に登っていくよう努力するしかないのだけれど、途中で頂上を見上げると不可能なことのようにも感じられた。それでも絶対に登り切らなくてはと思えたのは、この物語を最大限の真実味をもって多くの人々へ伝えることが出来れば、きっと天国のアレサも喜んでくれるだろうと思ったから。アレサに誇らしく思ってもらいたい。それが私にとって最大のモチベーションでした。
だから、芝居や音楽のパフォーマンスはもちろんのこと、ヘアメイクやタイムラインの正確性にまで細かく気を配りました。この時代になぜこの音楽やこのスタイルを選んだのかという事実には、その時アレサが何を感じて何を表現したかったのかが如実に表れているからです。私たちは単に彼女の半生を物語として描くのではなく、アレサ・フランクリンという人物の全てに対して敬意を表したかった。いずれにしても、他人の評価を気にしていては仕事に集中することは出来ません。とにかく、可能な限り最善の努力をして、その結果を視聴者のみなさんが受け入れてくれるよう願うしかないと思って演じました。
――アレサの人生はまさに山あり谷ありで、当時は黒人に不可能だと思われていたような成功を掴んだわけですが、そんな彼女の人生を通じて視聴者に何を感じて欲しいですか?
このシリーズで、非凡な才能を持った黒人の女性を取り上げるのは今回が初めてです。そうした観点から黒人女性にスポットを当てるわけですから、やはりまずは「天才」に肌の色も性別も関係がないことを知って欲しいですね。でも私がみなさんに一番感じて欲しいのは、私たちの誰もが人生の経験を通して最良の自分になれるということ。みんなそれぞれが、違った才能や技術を持った特別な存在なんです。その中でも、黒人女性はしばしば過小評価されがちだと思います。この番組がアレサの偉大な功績を伝えるだけではなく、黒人女性が持つ可能性や黒人女性が直面する苦難について、理解を広めるための役に立って欲しいと思いますね。
――一般的に歴史というのは白人男性の視点から語られることが多いと思いますが、このような番組が黒人女性の歴史にも光を当てることになると思いますか?
そうですね、私たち黒人女性が自分自身の手でこうした物語を伝えることで、歴史における私たちの足跡を知らしめることが出来ると思いますし、引いてはそれがアフリカ系アメリカ人の歴史を紹介することに繋がると思います。このような機会がもっと増えて欲しいですよね。この番組で注目すべきは、プロデューサーにも監督にも、そしてスタッフにもキャストにも、大勢の黒人女性が携わっていることです。そこには特別な意味があると思います。
音楽プロデューサーの松尾潔をはじめ、歌手のUA、ソウルシンガーのNao Yoshioka、ラッパーのPUNPEE、そしてDJのSARASA。日本の音楽界の第一線で活躍する5人が、アレサ・フランクリンへの想いを語るミニ番組『THINK アレサ』をナショナル ジオグラフィック公式Youtubeチャンネルで配信!アレサの虜となった5人が語る「ソウルの女王」の新たな姿を探求する。
松尾潔 - THINK ジーニアス:アレサ | 6月25日(金)昼12:00公開
https://youtu.be/F6bkek_dBd0
Nao Yoshioka - THINK ジーニアス:アレサ | 6月26日(土)昼12:00公開
https://youtu.be/iM9hBTTKAIY
PUNPEE - THINK ジーニアス:アレサ | 6月27日(日) 昼12:00公開
https://youtu.be/Q5jvgWMRi5I
UA - THINK ジーニアス:アレサ | 6月28日(月)昼12:00公開
https://youtu.be/6G6ZV334r3w
SARASA - THINK ジーニアス:アレサ | 6月29日(火) 昼12:00公開
https://youtu.be/yBx9E4VJsu
『ジーニアス:アレサ』日本初放送
(字幕)2021年6月29日(火)スタート 毎週火曜 夜10:00~ほか
(二か国語)2021年6月30日(水)スタート 毎週水曜 夜6:00~ほか
※毎週2話連続放送(全8話)
#1「リスペクト」
幼い頃から父C・L・フランクリンの巡回説教の場で歌を歌っていたアレサ。その歌声は素晴らしく、喝采を浴び、父親の後押しでゴスペルを歌い始めた。大人になり、ソウルシンガーの道を歩むのだが、ヒットに恵まれなかった彼女はアトランティック・レコードでのアルバムを最後のチャンスと思い、録音に臨む。音楽を愛するシャイで物静かな少女アレサは、いかにして偉大な「ソウルの女王」へと成長したのか。
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