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幼少期の性被害によって人生を大きく変えられた2人の少年の行く末を描き、世界各国の映画祭で大きな反響を呼んだ映画『ミステリアス・スキン』が4月25日(金)より全国ロードショー。このたび、性被害を受けた少年たちのその後に迫る本編映像が解禁された。また小説家の朝井リョウ、ジャーナリストの北丸雄二、小児科医の今西洋介からコメントが到着した。

「鑑賞後からずっと、エンドロールを終えた二人の道程を想像してしまう」

アメリカ本国では2004年に劇場公開されたが、日本では長らく未公開となっていた本作(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭での単発上映のみ)。原作は、自身の実体験を元に書かれたスコット・ハイムによる1995年刊行の同名小説(日本では2006年にハーパーBOOKSより刊行)。実に原作の刊行から数えて約30年の長い歳月を経て、本作の問題が日本でも再注目されるようになった。同小説の解説も寄稿したジャーナリストの北丸雄二は、原作から映画化そして日本での初公開の流れを次のように説明する。

「原作の小説が書かれた1990年代は「失われた記憶(抑圧記憶)」を取り戻す手法が広く精神療法で取り入れられた時代でもありました。父親や親しい年長者による幼児期の性的虐待体験を数十年ぶりに思い出し、刑事告訴したという話がしばしば全米ニュースになっていました(のちに勘違いだったと判明したものも少なからずありましたが)。児童への性的虐待はそのころから社会問題化します。2002年にはボストンのカトリック教会の計数十人にものぼる神父たちが、千人以上の児童を性的に虐待していた事実が地元紙「ボストン・グローブ」の調査報道で明らかになりました。本作の映画化は原作から10年近く経った2004年です。一般向けにはスキャンダラスに過ぎ、なかなか扱いづらい小児性愛をめぐるこの作品が時を経て製作された背景に、この問題に対する米国社会の成熟があったことは想像に難くありません。同じく、さらに20年ほど経った現在、これがやっと日本でも一般公開されることになったのにもまた、同性愛や児童虐待への社会的認知がありましょう。20年前なら本作の印象はまた別のものだったはずです」

今回解禁された本編映像はニール(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が、親友のウェンディ(ミシェル・トラクテンバーグ)へ独白をするシーン。見ず知らずの年上の男性に売春を繰り返すニールに対して「ほかのみんなと同じように、もっと安全に稼ぐ方法を考えるべき」と諭すウェンディ。だがニールは、ウェンディにしか話していないあの夏の出来事、野球コーチとの日々が自分の人生にとっていかに大きい出来事だったかを語る(故に他のみんなとは一緒になれない)。「彼は愛してくれた」と、いまでも信じ、その影を年上の男性に追い続けているのだ。

性被害を受けた8歳のまま時が止まってしまっているかのようなニールとブライアンについて北丸雄二は、青年期にかけての二人の行動を“受容と否認”と解説する。

「ジョセフ・ゴードン=レヴィット演じる「ニール」はコーチとの関係をすべて憶えています。もともとゲイなのですが、その上で、8歳の彼自身への性的な虐待を、特別に選ばれた自分への愛の形だと思い込みます。その「受容」こそが"男らしさ"で、受容を通しての肯定感を求めて敢えて性体験を繰り返す。けれどその先に思い描く愛が得られない。なぜなら、その受容のそもそもの根もとが傷(トラウマ)だからです。傷を受容することは、あらかじめ過剰な、強いての試みとして歪む。

一方でブレイディ・コルベイ(Brady Corbet の読みはこの表記が近い)の「ブライアン」は受容ではなく「否認」に逃れます。同じく過剰な否認。それは8歳の彼に記憶の消去を強い、その空白に「UFOによる拉致」という別の捏造記憶を埋め込む。成長の過程での「真相」への欲求は、真相ではなく捏造した方の解明に突き進む。これもまた歪まざるを得ない。

ブレイク以前のゴードン=レヴィットの肉体は、撮影時にすでに23歳だったのにまるで栄養失調のように虚弱な18歳の少年のそれです。傷だらけなのにその肉体で「愛」を求める不均衡がニールの歪みを体現しています。コルベイの肉体は逆にまるで心に抱える「空白」を内包するかのように、8歳のまま凍って閉じ込められたブライアンをも抱え込んで優しく柔和です。そしてこちらも分裂している」

実体験を元にした原作者のスコット・ハイムもまた、人間の記憶というものが如何に将来へ影響を及ぼしているかを常に考え続けている。「人びとがどのように自分の記憶を形成し、人生の中でまたそれを再形成していくか。 不確かな記憶というものが、実際は断片的で、事実とかけ離れているにもかかわらず、どれほど私たちの将来に影響を及ぼしているかということに、とても魅了される」(スコット・ハイム)

いち早く本作を鑑賞した小児科医の今西洋介は「普段小児性被害を受けた子ども達を診療する自分にとってはまるでドキュメンタリー映画を見ているような感覚」と、そのリアルさを語る。

さらに小説家の朝井リョウは「鑑賞後からずっと、エンドロールを終えた二人の道程を想像してしまう。それはきっと、過去に蹂躙されるだけでない未来を、私自身が求めているからだと思う」と被害を受けた主人公たちのこれから、そして未来への希望と祈りを捧げた。コメント全文は以下のとおり。

コメント全文

彼らは今、笑顔で暮らしているのだろうか。
あのラストカットから20年が過ぎた世界を、どう歩いているのだろうか。
鑑賞後からずっと、エンドロールを終えた二人の道程を想像してしまう。
それはきっと、過去に蹂躙されるだけでない未来を、私自身が求めているからだと思う。
朝井リョウ(小説家)

男の子の性被害の実態がリアルに描かれ、普段小児性被害を受けた子ども達を診療する自分にとってはまるでドキュメンタリー映画を見ているような感覚に陥りました。日本では2017年の刑法改正により膣性交だけでなく、肛門性交や口腔性交も処罰の対象となりました。逆を返せば、男児の性被害は「無いもの」として扱われてきたのです。この映画をきっかけに性被害を受けた男児への支援が拡大される事を望みます。
今西洋介(小児科医・新生児科医)

作品情報

ミステリアス・スキン
2025年4月25日(金)より渋谷ホワイトシネクイントほか全国ロードショー

ブラディ・コーベット ジョセフ・ゴードン=レヴィット
ミシェル・トラクテンバーグ ジェフリー・リコン ビル・セイジ メアリー・リン・ライスカブ エリザベス・シュー 
監督・脚本:グレッグ・アラキ 原作:スコット・ハイム『謎めいた肌』(ハーパー・コリンズジャパン刊)
製作総指揮:マイケル・J・ワーナー、ヴァウター・バレンドレクト 製作:メアリー・ジェーン・スカルスキー、ジェフリー・レヴィ=ヒント、グレッグ・アラキ 撮影監督:スティーヴ・ゲイナー(ASC) プロダクションデザイン:デヴォラ・ハーバート 衣装デザイン:アリックス・へスター 音楽:ハロルド・バッド、ロビン・ガスリー 音楽監修:ハワード・パー 製作会社:アンチドート・フィルムズ、デスパレート・ピクチャーズ

2004年|105分|アメリカ|英語|アメリカンビスタ|5.1ch|原題:Mysterious Skin|字幕翻訳:安本熙生|R15+

配給・宣伝:SUNDAE

©MMIV Mysterious Films, LLC

公式サイト https://sundae-films.com/mysterious-skin

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