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大都会の夜の喧騒に飲み込まれた生物学者が故郷で新たな生き方を模索する再生の道程を描いたシアーシャ・ローナン主演&プロデュース、ノラ・フィングシャイト監督による映画『おくびょう鳥が歌うほうへ』が2026年1月9日(金)より全国順次公開。このたび、インタビュー映像「シアーシャ・ローナン×パーパ・エッシードゥ~アルコール依存症を語る~」と著名人コメントが解禁された。

今回解禁されたインタビュー映像では、シアーシャ・ローナンとパーパ・エッシードゥがアルコール依存症について語る。配偶者の俳優ジャック・ロウデンと共に初プロデュースを手掛けたシアーシャだが、本作のロナを演じたいと思ったきっかけを「私自身も依存症に苦しんだから。私の場合もアルコールだった」と告白。自身の経験にも照らし合わせ「依存症は人生に痛みや悲しみをもたらした。この病気を別の角度から探求したいと思った」と、制作の経緯を語った。依存症患者を演じるということについても、「個人のあらゆる面を探求することができたのは役者冥利に尽きる」と制作面と演技面、両軸での自身の新しい挑戦に大満足のようだ。

アルコール依存症は「当事者の内面に注目しがちだけど、実際は恋人や友人、家族との関係にも影響する。外に広がる問題だ」と指摘するのは、主人公ロナの恋人役デイニンを演じたパーパ・エッシードゥ。英国では演劇界を代表する俳優として有名で、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーでは黒人として初の主人公ハムレット役を務め、演劇界で数々の賞を受賞している。日本ではA24の『MEN 同じ顔の男たち』(22年/アレックス・ガーランド監督)への出演で注目を集め、現在制作中のHBOのドラマ版「ハリー・ポッター」ではセブルス・スネイプ役に起用されたことも大きな話題のひとつだ。

演技についても特に分析的に読み解くことを大事にするパーパは「深刻な関係を体験した友人や、回復期の人たちと話した」と、ノラ監督や他の俳優陣と同様、現場でのリサーチを重ねたと語る。その多くは「関係を断つのではなく関係を保つための努力」を語る姿だったようだ。劇中のデイニンも、彼の言うところの「ただ絶望して去るのではなく、関係を守ろうともがく姿」に、多くの観客は胸を引き裂かれる想いになる。

シアーシャも昔からパーパの大ファンだったと明かし、最初の読み合わせの段階から「すぐに化学反応を感じた」という。「特に即興が多い作品だし相性の良し悪しが画面に表れやすい」。その上で彼が適役であったことを、プロデューサーとしても、そして一演者としても感じ取ったようだ。

今年4月、“女性の定義を生物学的な根拠によるものに限定する“としたイギリスでの最高裁の判決へ反対する公開書簡が発表された。このLGBTQ+コミュニティへの連帯を表明した書簡にも名を連ねるパーパ・エッシードゥは「関係性を一定の形に当てはめたり、失敗した関係だとか決めつけないことが大事」と穏やかに伝える。「互いを必要とする恋人たち、批判的だったり距離のある関係ではなく、深く親密な関係を(本作で)表現しようとしたんだ」と、二人の間の距離感を体現することに腐心したと語った。

あわせて4名の著名人からコメントが到着。映画『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』などを監督した金子由里奈は「地球の音は、いつもひとりを寿いでいることに気づかせてくれる映画だった」と、本作の自然賛歌について言及。コラムニストの山崎まどかは「シアーシャ・ローナンの演じるヒロインはいつも翼を持っている」と、打ちのめされてももう一度飛び立つその姿とシアーシャのこれまでのキャリアを重ねるコメント。

俳優・監督・プロデューサーなど多方面で活躍する杉野希妃は「未完成の生が、恐ろしいほど生々しくそこにあった」と、本作に迸るエネルギーを絶賛。「依存症」「依存症臨床論:援助の現場から」などの著書も多数ある公認心理師・臨床心理士の信田さよ子も「ともすれば残酷で悲惨さだけが強調されがちなテーマだが、本作は違う。お酒をやめ続けることがどれほど困難かをリアルに描きながら、それでも画面から伝わってくるのはすがすがしいまでの美しさと深い感動である」とお墨付きだ。コメント全文・一覧は以下のとおり。

著名人コメント全文

映画を観たあと窓を開けると、近所の木から知らない鳥が飛び立った。いろんな音が耳に入ってくる。生き物の気配、街のざわめき、渡り鳥の記憶。地球の音は、いつもひとりを寿いでいることに気づかせてくれる映画だった。
金子由里奈(映画監督)

シアーシャ・ローナンの演じるヒロインはいつも翼を持っている。打ちのめされても地上に安住するのではなく、もう一度飛び立つために再生を求めて厳しい環境で身を清め、鳥の声に希望を探す。それが翼を持つものの定めなのだ。
山崎まどか(コラムニスト)

女性とアルコール依存症、そして回復。ともすれば残酷で悲惨さだけが強調されがちなテーマだが、本作は違う。お酒をやめ続けることがどれほど困難かをリアルに描きながら、それでも画面から伝わってくるのはすがすがしいまでの美しさと深い感動である。
信田さよ子(公認心理師・臨床心理士)

シアーシャ・ローナンは、ここで演じるのではない。未完成の生が、恐ろしいほど生々しくそこにあった。彼女はやがて自然の息づきとなり、風を呼び、海を震わせ、風景の奥底に沈んでいたリズムを呼び覚ます。その融和の先に置かれた、物語終盤のささやかな贈り物が、静かに心を揺さぶる。
杉野希妃(俳優・監督・プロデューサー)

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まとめ(注目ポイント)

  • シアーシャ・ローナン主演作が1月9日公開ノラ・フィングシャイト監督『おくびょう鳥が歌うほうへ』が2026年1月9日より全国順次公開。
  • 自身のアルコール依存症を告白解禁された映像で、シアーシャは自身も依存症に苦しんだ経験が制作のきっかけだったと明かした。
  • 恋人役パーパ・エッシードゥも語る舞台や話題作で活躍する彼は、依存症が周囲に与える影響や役作りのリサーチについて語っている。
  • 金子由里奈ら著名人コメント到着映画監督の金子由里奈やコラムニストの山崎まどから4名が、本作の自然賛歌や演技を絶賛した。
作品情報

おくびょう鳥が歌うほうへ
2026年1月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国順次公開

監督:ノラ・フィングシャイト 脚本:ノラ・フィングシャイト、エイミー・リプトロット
脚色:エイミー・リプトロット、ノラ・フィングシャイト、デイジー・ルイス 原作:THE OUTRUN(エイミー・リプトロット著)
出演:シアーシャ・ローナン、パーパ・エッシードゥ、ナビル・エルーアハビ、イーズカ・ホイル、ローレン・ライル、サスキア・リーヴス、スティーヴン・ディレイン
撮影:ユヌス・ロイ・イメール 編集:シュテファン・ベヒンガー 音楽:ジョン・ギュルトラー、ヤン・ミゼレ 美術:アンディ・ドラモンド
キャスティング:キャロライン・スチュワート、カリーン・クローフォード 衣装:グレース・スネル エグゼクティブ・プロデューサー:クラウディア・ユセフ、キーラン・ハニガン、マリア・ローガン、アン・シーハン、ルアン・ガウアー、ジョージ・ハミルトン、ジェームズ・ピュー、ヤニナ・フィルスマイアー プロデューサー:サラ・ブロックルハースト、ドミニク・ノリス、ジャック・ロウデン、シアーシャ・ローナン 共同プロデューサー:ジョナス・ウェイドマン、ジェイコブ・D・ウェイドマン、シリン・ハートマン

2024年/イギリス・ドイツ/原題:THE OUTRUN/シネマスコープ/118分/映倫区分:G

提供:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 配給:東映ビデオ

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公式サイト www.outrun2026.com

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