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耳のきこえない父と、7歳のコーダの娘の心温まる絆を描き、2025年4月に本国(中国)で初登場1位を獲得した感動作『愛がきこえる』が、2026年1月9日(金)より全国公開。このたび、滝田洋二郎監督、呉美保監督、南果歩などから映画への絶賛コメントが到着した。また、5年前に出ていった娘の母親が来訪し、物語が大きく動き出す本編映像が解禁された。さらに、公開日となる2026年1月9日(金)より来場者プレゼントの配布が決定した。

『おくりびと』が米アカデミー賞で日本映画として初の外国語映画賞を受賞した滝田洋二郎監督は「音を生業とするミュージシャン(主演のチャン・イーシン)が、耳の聞こえないろう者の父親を静かに深く繊細に演じ、7才の娘役をキラキラと輝かせ透明感のある父娘の物語に導いた」などと、主演のチャン・イーシンの演技に着目したコメントを寄せる。

2024年に耳のきこえない母親とコーダである息子の物語『ぼくが生きてる、ふたつの世界』を作り上げた呉美保監督は「ろう者コミュニティの生活描写を豊かに描きつつ多様性に向きあい、あるいは単なる悲劇として消費することなく、作り手の真摯な眼差しが貫かれている」など、作品が持つ眼差しに着目した。

チャン・イーシンが先だって第10回ゴールドクレイン賞最優秀主演男優賞を受賞した際のプレゼンターであった俳優の南果歩は「不平等な社会で、怯えるような瞳の奥底に悲しみと愛を湛え、街の片隅で娘のために身を粉にして働いている父を、チャン・イーシンは体現している」などといった言葉と合わせて、実際対面した際の印象も交えたコメントを寄せた。

そのほか、森直人(映画評論家)、ISO(ライター)、奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティー)、保科準希(手話通訳士)からもそれぞれの視点からコメントが寄せられた。コメント一覧・全文は記事下にて。

また、突然現れた娘の母親が、父親に厳しい現実を突きつける本編映像が解禁。耳のきこえない父・シャオマーと、7歳のコーダの娘・ムームーは、ろう者のコミュニティの仲間たちに見守られながら、楽しく穏やかな日々を過ごしていた。映像は、そんなふたりの前にシャオマーと離婚したムームーの母親・シャオジンが突然現れ、激しくぶつかり合うシーン。

彼女は再婚をして新しい生活を送っているのだが、ムームーを引き取って育てたい、と言うのだ。「ムームーも7歳だし、普通の生活を送らせたい」というシャオジンは、彼女なりに成長する娘の将来を案じていた。ムームーは父の仕事を支えるためにまだ小学校に通っていないのだが、シャオマーにはこれまで精一杯に娘を育ててきた自負があり、シャオジンに対して「5年前に出ていったくせに!」などと激しく反論する。

突然ムームーを失うかもしれない恐れから、彼は元妻の提案を聞き入れることができない。そんなシャオマーにシャオジンは“お金もない”、“尊厳もない”、“未来がない”とノートに書きなぐり、今の彼の置かれた厳しい現実を突きつける。彼はその文字を呆然と見つめるしかなかった――。

さらに、劇場入場者プレゼントとして、互いを思いあうふたりに温かな光が指す本作の日本版ビジュアルをベースにしたポストカードの配布が決定。宛名面には本作が撮影された中国・重慶の消印や、劇中シャオマーとムームーの絆をしめす重要なモチーフでもある“鯨”のイラストがプリントされた愛らしいデザインに。2026年1月9日(金)より本作の公開劇場にて鑑賞者に先着でプレゼントされる。

『愛がきこえる』入場者プレゼント 概要

名称:シャオマーとムームーの“愛がきこえる”ポストカード
配布劇場:本作の公開劇場(https://theaters.jp/29007
※先着配布(無くなり次第終了)

著名人コメント (敬称略/順不同)

――滝田洋二郎(映画監督)
音を生業とするミュージシャン(主演のチャン・イーシン)が、耳の聞こえないろう者の父親を静かに深く繊細に演じ、7才の娘役をキラキラと輝かせ透明感のある父娘の物語に導いた。「2025・中国映画週間」観客賞・主演男優賞を受賞したチャン・イーシンの豊な感性を纏う音楽を聴きながら、もう一度「愛がきこえる」を観てみたい。

――呉美保(映画監督)
この映画は、ろう者コミュニティの生活描写を豊かに描きつつ多様性に向きあい、あるいは単なる悲劇として消費することなく、作り手の真摯な眼差しが貫かれている。父を想う少女ムームーの表情は愛くるしくも儚げで、親子の絆と葛藤に揺れ動く幼き心の機微は、すべての観客の心を強く揺さぶるに違いない。

――南果歩(俳優)
父シャオマーとコーダの幼い娘ムームーの手話の会話は、愛とユーモアに満ちている。しかしろう者への偏見と差別は、社会の中で当たり前のように生まれていく。そんな不平等な社会で、怯えるような瞳の奥底に悲しみと愛を湛え、街の片隅で娘のために身を粉にして働いている父を、チャン・イーシンは体現している。その静かな演技はシャオマーの人生そのものだ。
(第10回ゴールドクレイン賞授賞式で最優秀主演男優賞を受賞した時のトップアイドル然とした華やかな姿からは、想像もできない演技でシャオマーになっていたことに驚きを覚えました)
「ろう者の静かな愛情表現は簡単に世界にかき消される」でも静かな愛は何より強く、確かなものだと言うことをこの映画は教えてくれる。

――森直人(映画評論家)
「善良さ」が搾取されることなく、祝福される社会を願いたい――。
『愛がきこえる』はコーダとして育った娘ムームーが、社会の現実を伝える語り部=メッセンジャーになっていく成長物語でもある。またシングルファーザーの悪戦苦闘を通して社会を見るという点で、『クレイマー、クレイマー』から『I am Sam アイ・アム・サム』へという系譜の延長に置ける1本とも言える。

――ISO(ライター)
聞こえる娘と聞こえない父。その親子のあいだに隔たりはなくとも、不均衡な社会が「ただ一緒に生きる」ことを望む彼らの前に大きな隔たりと困難を生み出してしまう。それでも愛を諦めない2人の直向きさにただ胸を打たれた。今の社会構造へ厳しい眼差しを向けると共に、現実の世界にある希望を提示する本作の意義は大きい。

――奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティー)
耳が聴こえないだけ、使っている言語が違うだけで、誤解され利用される。
どんな場所でも、障壁を作ってしまうのは健常主義を疑わない社会の方だ。そんな厳しい現実を背景にしたフィクションながら、結びつきの強いろう者のコミュニティの朗らかさには頬が緩んだ。純度100%の愛情が、利己的に生きる人間を大きく変える可能性があることを、この物語を通して見つめ直してほしい。

――保科準希(手話通訳士)
単なる父と娘の愛の物語ではなくろう者の苦悩や力強く生きる様も描かれ、ろう者への注目が高まるきっかけにもなる作品。また、ろう文化も見え隠れしていたり、当事者の演者だからこそ出し得る雰囲気があったり、親子をつなぐ手話という言語の尊さも改めて実感できた。大切な人と観てほしい。

まとめ(注目ポイント)

  • 『愛がきこえる』2026年1月9日(金)より全国公開中国で初登場1位を獲得した、耳のきこえない父とコーダの娘の絆を描く感動作が公開される。
  • 滝田洋二郎監督ら著名人から絶賛コメント『おくりびと』の滝田監督や呉美保監督、南果歩らが、主演チャン・イーシンの演技や作品性を称賛した。
  • 母親が厳しい現実を突きつける本編映像解禁5年ぶりに現れた元妻が娘の養育権を主張し、筆談で父に「未来がない」と迫る緊迫のシーンが公開された。
  • 初日より入場者特典のポストカード配布決定劇中の舞台である重慶の消印や、親子の絆を示す「鯨」のイラストが描かれたカードが先着で配布される。
作品情報

愛がきこえる
2026年1月9日(金)全国ロードショー

STORY
耳の聞こえない父シャオマーとろう者のコミュニティで暮らす7歳の娘ムームー。「私がいないとパパはお金を稼げない」と小学校には通わず、日々コーダとして生活を支えていた。そんな折、5年前に離婚して出ていった母親シャオジンが「ムームーに“普通”の生活をさせたい」と引き取りに戻ってくる。彼女なりに娘の将来を考えての提案だったが、シャオマーは激高して取り合わず、親権をめぐって裁判で争う事態に発展してしまう。娘との生活を守るべくシャオマーは新たにホテルで住み込みの仕事を始め、ムームーを小学校に通わせ始めるが、耳が聞こえないことから職場でトラブルが相次ぎ、立ち退きを命じられる。追い詰められた彼は、意図的に事故を起こして自動車保険をかすめ取る闇ビジネスに加担してしまうのだった。ただ一緒にいたいだけなのに、非情な運命に引き裂かれていく父娘。分かちがたい絆で結ばれた2人の愛は、逆境を乗り越えられるのか――。

監督:沙漠(シャー・モー)
出演:张艺兴(チャン・イーシン)李珞桉(リー・ルオアン)
原題:不说话的爱|英題:MuMu|2025年|中国|中国語|111分|ビスタ|カラー|5.1ch|日本語字幕:本多由枝|配給:マーチ

© CKF PICTURES (Ningbo) Co., Ltd. / iQIYI Pictures (Beijing) Co., Ltd. / Shanghai Tao Piao Movie & TV Culture Co.,Ltd.

公式サイト march.film/aigakikoeru

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