1980年以降のイギリス映画を通して、NHK文化センター主催のオンライン講座「映画で読みとくイギリス文化」が2021年9月11日(土)より開講されることが決定した。

イギリス映像文化が高評価を受け続ける理由をオンラインで本格講義

韓国映画の躍進に見られる通り、世界の映像産業の地政学が変容しつつあるとはいえ、イギリス映像文化は依然として世界的に高い評価と影響力を保っている。その要因の一つは、イギリスの映像テクストがシェイクスピアにはじまるイギリス文学・文化の伝統的な諸要素を意識しつつ、それを見事に現代化してみせているところにある。さらにアメリカの映像産業がイギリス文化に関心を持ち続けていることは、英米共同製作の話題作『ザ・クラウン』(2016- )がNetflixで配信されて高評価を得ていることからも明らかだ。

このたび開講されるNHK文化センター主催のオンライン講座「映画で読みとくイギリス文化」では、そうした〈伝統的要素〉と〈現代的要素〉のせめぎあいについて、1980年以降のイギリス映画を具体的に分析しながら考えていく。そこから見えてくるのは、イギリス映像文化の作り手たちが、現代の政治や社会を批評的に見る知性をもって現代の観客に問いかける作品づくりをしていることであり、現代の映像作品が、英文学という伝統の力を借りつつ現代の創造産業を新たなかたちで活性化するさまにも顕著に表れている。

講座内で扱われるのは、ピーター・カッタネオ監督『フル・モンティ』(1997)、スティーヴン・ダルドリー監督『リトル・ダンサー』(2000)等のイギリス映画の数々に加えて、英米の関係を表すハリウッド映画であるジェームズ・キャメロン監督『タイタニック』(1997)、ロジャー・ミッシェル監督『ノッティング・ヒルの恋人』(1999)、ナンシー・マイヤーズ監督『ホリデイ』(2000)など。これらの映像作品を、イギリスの政治、文化、歴史、階級、ジェンダー、移民などの多角的視点から読み解き、イギリス文化、創造産業、国際関係の〈現在〉について考えていく。

(左)「イギリス文学と映画」三修社|(右)「ポスト・ヘリテージ映画」上智大学出版

各回のカリキュラム
①9月11日1980年代〜2000年前後にかけてのイギリス映画の動向
■ヒュー・ハドソン監督『炎のランナー』(1981)
■ピーター・カッタネオ監督『フル・モンティ』(1997)
②10月9日ロマンティック・コメディの系譜 I:伝統と歴史
■ケネス・ブラナー監督『から騒ぎ』(1993)
■フランク・キャプラ監督『或る夜の出来事』(1934)
③11月13日ロマンティック・コメディの系譜 II:アメリカン・ガールの表象
■ノーラ・エフロン監督『ユー・ガット・メール』(1998)
■ジェームズ・キャメロン監督『タイタニック』(1997)
④12月11日ロマンティック・コメディの系譜 III:英米の文化の移動
■ロジャー・ミッシェル監督『ノッティング・ヒルの恋人』(1999)
■ナンシー・マイヤーズ監督『ホリデイ』(2006)
■ジュリアン・ジャロルド監督『キンキーブーツ』(2005)
⑤1月8日イギリス労働者階級を描く映画
■ケン・ローチ監督『ケス』(1969)
■スティーヴン・ダルドリー監督『リトル・ダンサー』(2000)
⑥2月12日行く移民、来る移民
■スティーヴン・フリアーズ監督『マイ・ビューティフル・ランドレット』(1985)
■ポール・キング監督『パティントン』(2014)
■ジョン・クローリー監督『ブルックリン』(2015)
※事前に各回で扱う映画を視聴しておくと理解が深まります。
講座概要

講座名:「映画で読みとくイギリス文化」
講師:上智大学教授 松本朗先生
開催日時: 2021年9月11日(土)~2022年2月12日(土)(毎月第2土曜日19:00~20:30)全6回
受講料金:NHK文化センター会員・一般(入会不要)税込19,800円
受講形態:オンライン
※本講座は後日、期間限定でアーカイブ配信(見逃し配信)致します。
本講座をお申込の皆様限定で後日ご案内致します。

▼お申込みはこちらから
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1231732.html
主催:NHK文化センターオンライン事業部

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