ロンドンに拠点を置くフランス人監督が日本前衛芸術の軌跡を追ったドキュメンタリー『日本前衛派の開拓者』が11月7日(土)より全国順次公開。このたび、予告編が解禁された。
1960年代に活躍を始めた日本前衛派の芸術家たち。彼らは、アウトサイダーであり、既成の価値観に従わない人たち。誰かに許可をもらうのを待つことを拒み、ジャンルの境界を越え、ルールを破り、自分たち自身の世界を創りだす。とてつもないエネルギーと創造の自由を持っていた。それは何十年も経った今でも、野性的で、奇妙で、挑発的で、そして完全に生きている…。

今回解禁された予告編は、アメリカのキュレーター、美術史家で、戦後日本美術およびアジア現代美術研究の第一人者アレキサンドラ・マンローが、日本前衛派のアーティストが、どのような状況下で作品を生み出してきたのかを語るシーンから始まる。

映像の中では、寺山修司が「1960年代は社会が激動期にあって、大学闘争が始まりかけのちょうどそういう時期だった」と語り、森山大道が「みんな自分のジャンルへのアンチ、世界へのアンチ、政治的なものへのアンチ」と創作への向き合い方を語る。

また田名網敬一は「肉体の時代だった。あらゆるものが肉体を優先して表現されていった時代」、川田喜久治は「今までと違うヴィジョンの構成によって新しい展開」、荒木経惟は「レンズが自分の鏡になっている」、細江英公は「photographyを写真と訳す場合は真実を写すということ」、寺山修司は「現実で見られないようなものを見た方がいいでしょう、生まれる前の世界とか、死んでからの世界とか」、森下隆は暗黒舞踏に関して「心の中に持っている闇と同時に、それを解放するような光を求める気持ちが絶えずあった」、横尾忠則は「戦争が我々に与えた破壊的行為があるから、創造に対する欲求が余計強いのではないか」などと語っている。

同時に素晴らしい作品の数々が映像に映し出され、その自由さに驚かされる。あの時代に生み出された、独特のエネルギーを感じることのできる予告編となっている。
本作は、ロンドンを拠点に活躍するフランス人監督アメリー・ラヴァレックが6年の歳月をかけ、横尾忠則、田名網敬一、細江英公、森山大道、荒木経惟、川田喜久治、石内都ら当事者へのインタビュー、寺山修司や土方巽らの膨大なフッテージ動画・画像を駆使することで、その本質をあぶりだした、新作ドキュメンタリー。
「第二次世界大戦」「戦後日本」「写真」「川田喜久治」「三島由紀夫」「PROVOKE」「森山大道」「荒木経惟」「緊縛」「暗黒舞踏」「パフォーマンスアート」「寺山修司」「アングラ」「横尾忠則」「田名網敬一」といった章を設けることで、それぞれのジャンル、人、団体の独自性と共通点がより鮮明に浮かび上がる構成となっている。ニューヨーク・グッゲンハイム美術館やロンドン・テート・モダンのキュレーターをはじめ、当事者を知る専門家たちの証言も取り込み、DJ経験もある監督が背景となる音楽にもこだわったことで、大きな視点と具体性を備え、感覚的にも引き込まれる作品となった。
まとめ(注目ポイント)
- 『日本前衛派の開拓者』11月7日公開アメリ―・ラヴァレック監督が6年をかけて完成させたドキュメンタリー。
- 日本前衛芸術の巨匠が登場横尾忠則、田名網敬一、森山大道ら当事者の言葉を収録した予告編。
- 1960年代の芸術運動をひも解く写真、暗黒舞踏、アングラ、パフォーマンスアートなどを紹介。
- 13の章で構成「PROVOKE」「寺山修司」「横尾忠則」などの章から前衛芸術の独自性と共通点を描く。
- 専門家の証言も収録ニューヨーク・グッゲンハイム美術館やテート・モダンのキュレーターらが証言。
日本前衛派の開拓者
2026年11月7日(土)渋谷 シアター・イメージフォーラム他全国順次公開
監督:アメリー・ラヴァレック
出演:横尾忠則、田名網敬一、細江英公、森山大道、荒木経惟、川田喜久治、石内都、寺山修司、土方巽、大野一雄、他
2025年/イギリス・フランス/105分/16:9/2.0ch
字幕:林かんな 原題:JAPANESE AVANT-GARDE PIONEERS
©Circle Time Studio, 2025
配給 オンリー・ハーツ
オンリー・ハーツ創立35周年記念ドキュメンタリー映画 ⑥




