壮絶ないじめ、苛烈な受験戦争、ストリートチルドレンなど過酷な社会問題を描いたサスペンスでもありながら、主人公２人が魅せるピュアな魂の交錯が激しく胸を打ち、香港代表として第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた青春映画『少年の君』が7月16日（金）より新宿武蔵野館、Bunkamura ル・シネマほか全国劇場公開。このたび特別メイキング映像が解禁された。
メイキング映像では、主演のチョウ・ドンユイやイー・ヤンチェンシー、デレク・ツァン監督らが本作に込めたメッセージを真摯な言葉で紡いでいる。
チョウ・ドンユイは本作で丸坊主姿になるなど、過酷な家庭環境と熾烈な受験戦争の中でいじめにあう優等生チェン・ニェンを演じるが、「臆病さも夢も言い訳にしてはならない」と彼女が劇中で示す強い信念に言及する。
不良少年シャオベイを演じたイー・ヤンチェンシーは「この作品は現代の社会問題を描いた映画だと思う」と本作を公開した意義を噛み締めつつ、「社会の現状を見てもらえるように」と願いを込める。
いじめっ子のウェイ・ライを演じ注目を集めた新星チョウ・イエも彼女がいじめっ子になってしまった家庭的な原因や社会的な背景について解説し、複雑な要素が幾重にも絡む現実社会の現状を訴えた。
プロデューサーのジョジョ・ホイは「使命感で『少年の君』を作ったの。物語に込められたメッセージを伝えたいから」と熱く語り、チョウ・ドンユイも「考えるきっかけを与える作品にしたい」と続ける。デレク・ツァン監督は「“君は世界を守れ、俺は君を守る。必ず後ろにいる”というセリフのように」と劇中の主役二人のやり取りを例に出し、「僕はこの映画で希望を与えたい」と締めくくった。
少年の君
2021年7月16日(金)より新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマほか全国劇場公開
STORY
進学校に通う高校3年生のチェン・ニェン。大学進学のための全国統一入学試験を控え殺伐とする校内で、ひたすら参考書に向かい息を潜めて卒業までの日々をやり過ごしていた。そんな日々の中、同級生の女子がクラスメイトのいじめを苦に、校舎から飛び降り自らの命を絶った。少女の死体に無遠慮に向けられる生徒たちのスマホのレンズ、その異様な光景に耐えきれなくなったチェン・ニェンは、遺体にそっと自分の上着をかけてやる。しかしそのことがきっかけで、激しいいじめの矛先はチェン・ニェンへと向かうようになってしまう。彼女の学費のためと犯罪スレスレの商売に手を出している母親以外に身寄りはなく、頼る者もないチェン・ニェン。同級生たちの悪意が日増しに激しくなる中、下校途中の彼女は集団暴行を受けている少年を目撃し、とっさの判断で彼シャオベイを窮地から救う。辛く孤独な日々を送る優等生の少女と、ストリートに生きるしかなかった不良少年。二人の孤独な魂は、いつしか互いに引き合ってゆくのだが…。
監督：デレク・ツァン(曾國祥) 脚本：ラム・ウィンサム(林詠琛)、リー・ユアン(李媛)、シュー・イーメン(許伊萌) 撮影：ユー・ジンピン(余靜萍)
出演：チョウ・ドンユイ（周冬雨）、イー・ヤンチェンシー（易烊千璽）、イン・ファン(尹昉)、ホァン・ジュエ(黃覺)、ウー・ユエ(吳越)、ジョウ・イエ(周也)
2019年／中国・香港／中国語／135 分／字幕翻訳：島根磯美／原題：少年的你／英題：BETTER DAYS
提供：クロックワークス、楽天TV／配給：クロックワークス
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