ロバート・パティンソンとウィレム・デフォーの初競演が実現し、絶海の孤島で徐々に狂気と幻想に侵されていく灯台守たちを描く、「A24」が放つスリラー『ライトハウス』が現在公開中。このたび、ロバート・エガース監督のインタビュー映像が到着。本作にも大きな影響を与えたという日本への愛について語っている。

長らく日本での公開も待たれていた本作の監督を務めるのは、長編デビュー作『ウィッチ』がサンダンス映画祭で圧倒的高評価を受け、一躍スター監督へと躍進したハリウッド屈指の才能、ロバート・エガース。今回来日は残念ながら叶わなかったが、オンラインによる日本のファンに向けたインタビューに応じた。
「お気に入りの日本映画や小説は?」という質問に対しては、日本に行った事がある父親から自身が5歳の頃に歌舞伎や文楽について書かれた本をもらい、夢中に「その本をとりつかれたように読んでた」と当時を振り返る。「(学生時代)舞台でメイクアップをやったりしたけど、その本からとても影響を受けた」
そして、1922年に製作され、監督自身の“ホラー映画ベスト3”でもあると公言する「『吸血鬼ノスフェラトゥ』とも類似点があると思う」と語った。ほか、日本が誇る映画監督・黒澤明に関しても「彼の映画から影響を受けたものも多い。(前作の)『ウィッチ』や『ライトハウス』ではわかりにくいけど、今製作中のバイキングの映画は色濃く出てると思う」と明かす。
「『蜘蛛巣城』や『乱』『羅生門』は特に何回も見た」と黒澤明のタイトルを何本も挙げつつ、「『七人の侍』は長くて何度も見たわけじゃないけどね」と笑顔もまじえて話す。
また「日本特有の伝統的な美意識には幼少期からとても惹かれるものがあった」「表面的な美しさもあるけど、朽ちていく美しさがあるということにも共感した」と、日本映画が自分の一部であり、作品に欠かせない要素であると、日本文化に対する深い愛を語っている。
ライトハウス
2021年7月9日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
<STORY>1890年代、ニューイングランドの孤島に二人の灯台守がやって来る。彼らにはこれから四週間に渡って、灯台と島の管理を行う仕事が任されていた。だが、年かさのベテラン、トーマス・ウェイク(ウィレム・デフォー)と未経験の若者イーフレイム・ウィンズロー(ロバート・パティンソン)は、そりが合わずに初日から衝突を繰り返す。険悪な雰囲気の中、やってきた嵐のせいで二人は島に閉じ込められてしまう……。
監督:ロバート・エガース『ウィッチ』 脚本:ロバート・エガース/マックス・エガース
撮影:ジェアリン・ブラシュケ『ウィッチ』 製作:A24
出演:ウィレム・デフォー『永遠の門 ゴッホの見た未来』、ロバート・パティンソン『TENETテネット』
2019年/アメリカ/英語/1:1.19/モノクロ/109分/5.1ch/日本語字幕:松浦美奈 原題:The Lighthouse
提供:トランスフォーマー、Filmarks 配給:トランスフォーマー
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