第1回新潟国際アニメーション映画祭が3⽉17⽇(金)より開催されるのを前に、アニメーションの技術職のスタッフや企業、スタジオを選出し、その業績を顕彰する「大川=蕗谷賞」が発表され、 『犬王』、『漁港の肉子ちゃん』、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』、『THE FIRST SLAM DUNK』、『劇場版 呪術廻戦 0』のスタッフらが受賞した。
カンヌ、東京、新潟と異例の3都市同時中継記者会⾒にて開催が発表された第1回新潟国際アニメーション映画祭は、⻑編アニメーション映画のアジア最⼤の祭典。世界15ヶ国からエントリー、10本の作品が参加するコンペ部⾨のほか、招待作品を上映するイベント、近年の観るべき作品を集めた世界の潮流、作家・ムーブメントの再評価をするレトロスペクティブ、オールナイト上映など会期中は約50本の作品の上映を⾏い、世界からアニメーション映画と監督や作り⼿たちが新潟に集結する、まさに⼀⼤イベントとなる。
本映画祭の開催を前に、アニメーションの技術職のスタッフ、企業、スタジオを選出し、その業績を映画祭にて顕彰する⼤川=蕗⾕賞の受賞者が決定した。第⼆次⼤戦後の⽇本のアニメーション⽂化の⽴上げに⼤きな役割を果たした、新潟出⾝でもある⼤川博と蕗⾕虹児、⼆⼈の名を冠した⼤川=蕗⾕賞。若⼿を含むスタッフの直近の成果、また制作現場の幅広い職種での活躍にスポットを当て、作り⼿を顕彰することで、アニメーションの⽂化の発展、振興への貢献を⽬指している。
授賞式は3⽉17⽇(⾦)映画祭開会式にて⾏われる。また、受賞作は、⼤川=蕗⾕賞受賞の記念上映として、3⽉18⽇〜21⽇までT・ジョイ新潟万代で、連⽇18時から⽇替わりで全作品の上映も決定(※『THE FIRST SLAM DUNK』は通常興⾏となる)。前売り券は2⽉17⽇(⾦)正午より発売される。
フェスティバルディレクターの井上伸一郎からは「記念すべき第1回の大川=蕗谷賞を受賞した皆様、まことにおめでとうございます。大川=蕗谷賞は、功労賞的なものではなく、いま現在ご活躍めざましい個人のクリエイターと、制作スタジオ・制作会社を対象にしています。2022年、10億円を超える興行成績をあげた邦画作品のうち、アニメーション映画が占める割合は実に70%を超えています。大川=蕗谷賞の設立により、こうしたアニメーション映画の発展を支える現場の皆様を少しでも勇気付けることができましたら、映画祭実行委員会一同、恭悦の至りです」と受賞者に向けて賛辞が送られた。
本賞の第1回受賞者、プログラム・ディレクター数⼟直志による各⽒の受賞理由は以下の通り。
亀田祥倫、中野悟史 『犬王』(総作画監督)
音楽に合わせて跳んだり走ったり、『犬王』は全編にわたりアニメーションの動きの魅力が溢れています。その動きを作りだすアニメーターの仕事が『犬王』の見せ場です。時代劇でミュージカルアニメとの難しい課題に挑戦し、見たこともない動きを次々に繰り広げる。日本のアニメーションの最高峰を実現しました。
木村真二 『漁港の肉子ちゃん』 (美術監督)
長年にわたり、アニメーション映画の美術に欠かせない存在であった木村真二さんが、『漁港の肉子ちゃん』でまた素晴らしい仕事を残しました。作品の舞台になった東北地方の漁港を、物語に相応しい繊細さと情感で表現しました。まさに日本のアニメーション技術の極みといえるものです。
寺尾優一 『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(撮影監督)
近年、アニメーション制作における撮影の役割が以前より大きくなったと指摘されます。完成したアニメーションの絵に撮影の技が最後に加わることで、作品はさらに輝きを増します。寺尾優一さんはそんな撮影の素晴らしさを、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』を通じて示し、同時にその技は作品の魅力の大きな部分を担っています。
東映アニメーション/ダンデライオンアニメーションスタジオ
『THE FIRST SLAM DUNK』(CGアニメーション)
「漫画の絵がそのまま動き出したようなアニメーションを実現したい」、多くの漫画家が夢見る映像を、原作者・井上雄彦と共に最新のCGアニメーションで実現。誰も観たことがない、こんなことが出来るのか、驚きの連続でした。卓越した技術で実現した『THE FIRST SLAM DUNK』の映像は、CGアニメーションの新しい時代を切り拓くことになるはずです。
MAPPA 『劇場版 呪術廻戦 0』(アニメーション制作スタジオ)
現代の若者の心を掴み空前の大ヒットになった『劇場版 呪術廻戦 0』。これはアニメーション制作を担当したMAPPAが設立から12年の若いスタジオであることも無関係ではないはずです。『チェンソーマン』、『ユーリ!!! on ICE』など話題作を次々に生み出すMAPPAは、新しい時代を捉える未来のアニメスタジオなのです。
第1回新潟国際アニメーション映画祭
Niigata International Animation Film Festival
2023年3月17日(金)~22日(水)開催
上映会場:新潟市⺠プラザ、T・ジョイ新潟万代、シネウィンド、クロスパル新潟
イベント会場:新潟⽇報メディアシップ、古町ルフル広場、新潟⼤学駅南キャンパスときめいと
FORUM 会場:開志専⾨職⼤学
主催:新潟国際アニメーション映画祭実⾏委員会
企画制作:ユーロスペース+ジェンコ
特別協⼒:新潟市、新潟⽇報社、新潟県商⼯会議所連合会、燕商⼯会議所
後援:外国映画輸⼊配給協会
協⼒:新潟⼤学、開志専⾨職⼤学、JAM ⽇本アニメ・マンガ専⾨学校
協賛:NSG グループ
公式サイト https://niaff.net
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