NYにある“シンシン刑務所”の元・収監者とオスカーノミニー俳優という異色のキャストアンサンブルが紡ぐ、感動の実話『シンシン/SING SING』が、4月11日(金)より全国順次公開。収監者たちが刑務所内の更生プログラムである舞台演劇に参加することで自らの感情と向き合い、さらけ出していくコミュニティの重要性と、見る人の心をも大きく動かしていく芸術のパワーを描いた本作。このたび、公演の運命を分ける委員会による資金審査のためのリハーサル映像が解禁された。
舞台袖でボランティアの指導者であるブレント(ポール・レイシー)に「新しい幕が買えるぞ。君らの演技で委員の顔をとろけさせろ!残忍になりきれ!」と励まされ士気を高めたメンバーは、雄叫びをあげながら勢いよく飛び出すも、委員たちの堅い表情に怖気づいてしまう。またもブレントに煽られ、お互いの顔を伺い戸惑いながらも大乱闘シーンのリハーサルを開始する。果たして彼らは無事に資金を手に入れられるのか…?

本映像で語られるように、舞台上で演技を通して、残忍になることも剣を振り回すこともできる劇団員たち。映画で本人役を演じたクラレンス“ディヴァイン・アイ”マクリンは、RTAの劇団員たちが抑圧された刑務所のなかにも関わらず様々な感情をさらけ出す姿に心惹かれ参加を決めたと明かしているが、彼が感じたものと同じ魅力が観る者の心を大きく揺さぶる。「厳しい環境で従来ながらの演劇を努力して成立させ、大きな意味のある人間としての変化を経験しながら、風変わりなコメディという遊び心も楽しむ。これは世間に、より深い理解をあたえるストーリーを語るための出発点だろうと感じました。語らないと固定観念に捕えられたままか、忘れられますが、鉄格子の向こうにいる人々の中には才能にあふれる人もいるんです」と語るクウェダー監督も心を揺さぶられた一人だった。

さらに演技を武器として生き直した彼らは、自らの過去をも演じることができる。本作では85%以上のキャストが本人役として出演し、過去の自分を演じるために、とうの昔に割り切った思考回路に戻った。このことについてクラレンスは、「これはチャンスだと思いました。昔の自分からいまの自分への変化を見せかった。かつての私の人生の一部を他の人たちにそれを見てもらい、『あんな真似はしないでいいんだ』と分かってもらいたいと思ったのです」と自分自身で手本を見せることが重要だと考えていたという。
本作の制作過程でユニークだったのはキャスティングだけでなく、報酬の面でも新たなアプローチがあった。それは、主演のコールマン・ドミンゴから製作アシスタントに至るまで、どのキャストもスタッフも、同じ日給レートや週給レートで支払いを受けること。クウェダー監督は、「この革新的な透明性は、これまでにない信頼感を誕生させました。私たちは浮き沈みを共に経験し、みんなで同じ目標を共有するのであって、ヒエラルキーはないと気付いたんです。最高のアイディアがチームの全員から寄せられ、耳にすることができる文化ができたんですよ」と自信をもって答える。

演劇を通して再生していく人たちだけでなく、映像には映らない多くの人からの愛と希望に満ちた本作をスクリーンで堪能してみよう。
シンシン/SING SING
2025年4月11日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開
STORY
無実の罪で収監された男ディヴァインGは、刑務所内の収監者更生プログラムである「舞台演劇」グループに所属し、仲間たちと日々演劇に取り組むことで僅かながらに生きる希望を見出していた。そんなある日、刑務所いちの悪党として恐れられている男クラレンス・マクリン、通称“ディヴァイン・アイ“が演劇グループに参加することになる。そして次に控える新たな演目に向けての準備が始まるが――。
監督:グレッグ・クウェダー 出演:コールマン・ドミンゴ、クラレンス・マクリン、ショーン・サン・ホセ、ポール・レイシー
原題:SING SING | 2023年 | アメリカ | カラー | ビスタ | 5.1ch | 107分 | 字幕翻訳:風間綾平
配給:ギャガ
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