2019年のカンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルム賞を受賞した『燃ゆる女の肖像』で一躍世界にその名を轟かせたセリーヌ・シアマ監督。大胆でシンプルなストーリーと、キャストの自然な演技らが高く評価され、2011年ベルリン国際映画祭でテディ賞審査員賞を受賞した、長編2作目となる『トムボーイ』が9月17日(金)より日本公開。このたび本編映像が解禁となった。

監督「“女の子が男の子になりすます”という物語は、長いこと私の頭の中にありました」

映像は、新しい街に家族とともに引っ越して来た10歳のロールの姿を捉えている。ベランダから見かけた同年代の子どもたちを捜しに外に出るが、すでに彼らは見当たらない。声をかけてきたのはリザと名乗る少女。この近所に住んでいると言う。短い返答をぽつぽつと繰り返すロールだったが、「名前は?」と尋ねられ、咄嗟に「ミカエル」と名乗る―。ロール/ミカエルを演じるゾエ・エランの別格の存在感も相俟って、物語に引き込まれる映像だ。

セリーヌ・シアマ監督は、「“女の子が男の子になりすます”という物語は、長いこと私の頭の中にありました」と構想について述べるとともに、「ある瞬間にすべてがひっくり返ったり、登場人物が成り行きを受け入れざるを得ないというような、単純で分かりやすいドラマにしたいと考えました」とも語る。

「ミカエル」と名乗ったことにより、新しい仲間との新しい日々が拓けていくが、眩しくも瑞々しいひと時を過ごすとともに、夏の終わりの足音が聞こえはじめていた―。主人公ロール/ミカエルの過ごした夏を、スクリーンで確かめてみよう。

作品情報

トムボーイ
2021年9月17日(金)より新宿シネマカリテ他にてロードショー

【ストーリー】
夏休み、家族と共に新しい街に引っ越してきた10歳のロール。引っ越し先で「ミカエル」と名乗り、新たに知り合ったリザたちに自分を男の子だと思い込ませることに成功する。やがてリザとは2人きりでも遊ぶようになり、ミカエルとしての自分に好意を抱かれていることに葛藤しつつも、お互いに距離を縮めていく。しかし、もうすぐ新学期。夏の終わりはすぐそこまで近づいているのだった…。

監督:セリーヌ・シアマ『燃ゆる女の肖像』
出演:ゾエ・エラン、マロン・レヴァナ、ジャンヌ・ディソン
2011|フランス|カラー|フランス語|82分|原題:Tomboy  

後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ東京/ユニフランス
配給:ファインフィルムズ

© Hold-Up Films & Productions/ Lilies Films / Arte France Cinéma 2011

公式サイト:http://www.finefilms.co.jp/tomboy/

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