本年度アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート作品『アイダよ、何処へ?』の公開記念として、 本作のメガホンを取ったヤスミラ・ジュバニッチ監督と『秘密と嘘』などの巨匠マイク・リー監督との対談映像が到着した。『アイダよ、何処へ?』 は9月17日(金)より、Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、他 全国順次公開中。

『アイダよ、何処へ?』は、1995 年 7 月、ほんの数日間のうちに約 8000 人ものボシュニャク人(イスラム教徒)が殺害された惨劇 「スレブレニツァの虐殺」 の真実に迫った衝撃作。多感な十代の時にボスニア紛争を生き抜き、『サラエボの花』『サラエボ、希望の街角』などをはじめ故郷ボスニアの紛争の傷跡を描き続けている女性監督ヤスミラ・ジュバニッチが、夫と息子を必死に守ろうとする国連通訳の女性アイダを主人公に、綿密なリサーチに基づき「ジェノサイド=集団虐殺」というセンシティブなテーマに取り組んだ。『ノー・マンズ・ランド』以来 19 年ぶりにボスニア映画としてアカデミー賞にノミネートされた本作は、ジュバニッチ監督の最高傑作として、インディペンデント・スピリット賞ほか、各国映画祭や映画賞で多くの賞を受賞し、大手映画批評サイトのロッテントマトでは 100%フレッシュ(9 月15日現在)を獲得し続けるなど、世界中で絶賛を博している。
このたび、『秘密と嘘』がカンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞、『ヴェラ・ドレイク』がアカデミー賞にノミネートされた巨匠マイク・リー監督と、本作のヤスミラ・ジュバニッチ監督の対談が実現。映像では、政治的な反対や困難を極めた映画制作をどのように進めたのか、独創的な映画監督同士がそれぞれの映画作りへの姿勢を語っている。
『ピータールー マンチェスターの悲劇』でイギリス史上最悪といわれる“ピータールーの虐殺”の全貌を明かしたマイク・リー監督は、一貫して故郷ボスニアの紛争の傷跡を描き続けているヤスミラ・ジュバニッチ監督をかねてより絶賛し、対談映像では、「圧倒された。あらゆる点が見事に成し遂げられ驚くほど非の打ちどころがない作品だ」と本作を高く評価している。

そしてボスニア紛争を十代の時に体験したジュバニッチ監督に「我々も あなたのように映画のために闘う必要がある。あなたはすでに闘いに向き合っている。扱わねばならない題材があるということだ。それはすばらしく重要で明白な特権だ」と、大先輩のマイク・リー監督が心からの敬意と愛情のこもったエールを送っている。
アイダよ、何処へ?
2021年9月17日(金)より Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、他 全国順次公開
<STORY>
ボスニア紛争末期の 1995 年 7 月 11 日、ボスニア東部の町スレブレニツァがセルビア人勢力の侵攻によって陥落。避難場所を求める 2 万人の市民が、町の外れにある国連施設に殺到した。国連保護軍の通訳として働くアイダは、夫と二人の息子を強引に施設内に招き入れるが、町を支配したムラディッチ将軍率いるセルビア人勢力は、国連軍との合意を一方的に破り、避難民の“移送”とおぞましい処刑を開始する。愛する家族と同胞たちの命を守るため、アイダはあらゆる手を尽くそうと施設の内外を奔走するが――。
監督:ヤスミラ・ジュバニッチ『サラエボの花』『サラエボ、希望の街角』 出演:ヤスナ・ジュリチッチ、イズディン・バイロヴィッチ
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ|オーストリア|ルーマニア|オランダ|ドイツ|ポーランド|フランス|ノルウェー|トルコ合作 映画/ボスニア語・セルビア語・英語他/2020 年/101 分/原題:Quo Vadis, Aida?
© 2020 Deblokada / coop99 filmproduktion / Digital Cube / N279 / Razor Film / Extreme Emotions / Indie Prod / Tordenfilm / TRT / ZDF arte
提供:ニューセレクト/配給:アルバトロス・フィルム
公式サイト:aida-movie.com