⽶インディーズ界のカリスマとして⼀世を⾵靡したアレクサンダー・ロックウェルの25年ぶりの⽇本劇場公開作『スウィート・シング』が10⽉29⽇(⾦)より全国順次公開されるのを記念し、ロックウェル監督の代表作『イン・ザ・スープ』が、新宿シネマカリテにて1週間限定で上映されることが決まった。あわせて監督と、製作総指揮の鈴⽊隆⼀からのコメントも到着した。
『イン・ザ・スープ』(1992) はアレクサンダー・ロックウェルの名を世に知らしめ、カルト的⼈気を誇ったあの愛すべき作品。1992 年のサンダンス映画祭でグランプリを受賞した傑作コメディだ。
個性派俳優スティーヴ・ブシェミと、残念ながら⼀昨年に亡くなった⽶インディーズ界の名優シーモア・カッセルを主演に、映画作りに没頭する⻘年アルドルフォと彼に資⾦援助を申し出る怪しい男ジョーとの奇妙な交遊をコミカルに描いたロックウェル監督初期の作品。
当時ロックウェルの妻だったジェニファー・ビールスがアルドルフォの隣に住むヒロインを演じ、盟友ジム・ジャームッシュも映画監督役で顔を⾒せている。⽇本では公開当時⼤ヒット、今でも⽶インディーズの重要な作品の⼀つとして⼈気が⾼い伝説的な作品だ。
今回、上映に使⽤される 35mm フィルムは、『イン・ザ・スープ』の製作総指揮を務めた鈴⽊隆⼀の映画会社フイルムヴォイスに保管されていたもの。貴重な上映機会となる。
今回の上映はロックウェル監督の 25 年ぶりの⽇本公開となる最新作『スウィート・シング』の公開を記念したもの。『スウィート・シング』は頼る⼤⼈がいない 15 歳の姉ビリーと 11 歳の弟ニコ、そしてその家族の物語。監督の実の娘ラナと息⼦ニコ。そして実の妻である『ベルウェアのフレッシュプリンス』の⼈気⼥優カリン・パーソンズが⺟親、『ウェンディ&ルーシー』や『ミナリ』の名脇役ウィル・パットンが⽗親を演じ、スーパー16 ミリフィルム撮影のモノクロとパートカラーの映像はじめ、⼀貫してインディーズにこだわり続けてきたロックウェル監督らしい映画愛に溢れた⼀編だ。
『スウィート・シング』は10 ⽉ 29 ⽇(⾦)よりヒューマントラストシネマ渋⾕、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。*『イン・ザ・スープ』の上映は新宿シネマカリテのみですのでご注意ください
『イン・ザ・スープ』記念上映に寄せて
アレクサンダー・ロックウェル監督メッセージ
『イン・ザ・スープ』の 35mm フィルムはアメリカの UCLA のアーカイブに収蔵されている他は、⽇本にあるものだけです。その貴重なフィルムで上映されるなんて、とても素晴らしいことです!『イン・ザ・スープ』と『スウィート・シング』には、隠れたつながりがありますので、ぜひ2作品併せて観てほしいと思います。
鈴⽊隆⼀(製作総指揮)メッセージ
『イン・ザ・スープ』は、1993 年当時単館ロードショー12 週間連続のロングランになりました。今年は国⽴映画アーカイブでも上映され、また改めてこの映画が評価され、今回も多くの⽅に観ていただけると幸いです。なお、本映画は宮沢りえさんのイチオシで、オダギリジョーさんはこの映画を観て主⼈公から名前をとりました。
『スウィート・シング』公開記念上映『イン・ザ・スープ』(1992)
1992 年|アメリカ|93 分|35mm|モノクロ 配給:フイルムヴォイス
上映期間:10/29(⾦)〜10/4(⽊) 1⽇1回上映 *上映時間は後⽇劇場 HP にて発表
上映劇場:新宿シネマカリテ(東京都新宿区新宿 3-37-12 新宿 NOWA ビル B1F)
クリスマスの NY。映画作りに没頭する破産⼨前の⻘年アルドルフォ(スティーヴ・ブシェミ)は、隣に住む美⼥アンジェリカ(ジェニファー・ビールス)をヒロインにいつか映画を撮ることを夢想している。しかし、現実は家賃の⽀払いさえままならない。そこへ映画製作の資⾦援助をするという、怪しげな男ジョー(シーモア・カッセル)が現れるのだが…? ロックウェル監督が映画製作の資⾦繰りに苦労していた⾃⾝の実体験も反映したと語る本作。映画を愛するあまり、ジョーに振り回されっぱなしのアルドルフォに、笑ったり共感したり。⽶インディーズ史に残る愛すべき傑作。
スウィート・シング
2021年10月29日(金)より、ヒューマントラスト渋谷、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺他全国順次公開
【ストーリー】15 歳のビリーと 11 歳のニコ。
このうえなく悲しいけれど、このうえなく幸福なファンタジー。
頼る⼤⼈をなくした姉弟2⼈は、あてのない旅へ――
⽢美で切ない、現代版『スタンド・バイ・ミー』。
マサチューセッツ州・ニューベッドフォード。普段は優しいが酒のトラブルが尽きない⽗アダムと暮らす、少⼥ビリーと弟ニコ。
ある⽇、⽗アダムが強制的な⼊院措置となり、⾝寄りのないビリーとニコは、家を出て⾏った⺟親イヴのもとへ⾏くのだが……。
⼦どもたちの、悲しいけれどどこか希望に満ちた、ひとときの冒険が始まる。
原題:Sweet Thing |監督・脚本:アレクサンダー・ロックウェル|2020 年|アメリカ|91 分|DCP|モノクロ+パートカラー 日本語字幕:高内朝子
配給:ムヴィオラ
©️2019 BLACK HORSE PRODUCTIONS. ALL RIGHTS RESERVED
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