一作目の公開からまもなく20周年を迎える『ハリー・ポッター』のクリス・コロンバス監督がシリーズの思い出を振り返り、スネイプ先生を演じた故アラン・リックマンを「最高のプロフェッショナル」と称賛した。また同シリーズで実現しなかった意外なキャスティング秘話についても明かしている。

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J・K・ローリングのファンタジー小説を原作とする『ハリー・ポッター』は、2001年から2011年までに全8作が映画製作され、世界的な大ヒットシリーズとなった。2021年は、シリーズ第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』の映画公開から20周年の記念イヤーとなる。
この20周年を記念して、シリーズ1&2作目の監督を務めたクリス・コロンバス監督が「Total Film」のインタビューに登場。シリーズの思い出を振り返り、スネイプ先生を演じたアラン・リックマンについて次のように語った。
「『ダイ・ハード』であれだけ象徴的な悪役を演じたアランが、まさか(スネイプ先生役を)やってくれるとは思いませんでした。でも私はスネイプを演じられる俳優は他には考えられませんでした。そして、アランはまさに最高のプロフェッショナルとしてこの役を演じてくれました」
Embed from Getty Images『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』プレミアでのクリス・コロンバス(一番右)とアラン・リックマン(右から2人目)
また同インタビューで監督は、『ハリー・ポッター』で実現しなかったキャスティング秘話を披露。『ミセス・ダウト』などで一緒に仕事をしていた盟友ロビン・ウィリアムズからリーマス・ルーピン先生役をやりたいと直訴されていたことを明かした。
『ロビン・ウィリアムズはルーピンを演じたいと言っていました。「でもキャストは全員英国人なんだ。私にはどうすることもできない」と言うのはとても心苦しかったですね』
ロビン・ウィリアムズが『ハリー・ポッター』一作目のときにハグリッド役を希望していた話は有名だが、監督によれば、その後ルーピン役を演じたいとも話していたという。しかし『ハリー・ポッター』シリーズには「英国人俳優しか起用できない」というルールがあったため、ハグリッド役同様、ウィリアムズの出演が実現することはなかった。
最終的にリーマス・ルーピン役はデヴィッド・シューリスが見事に演じたが、先生役を演じた『いまを生きる』の名演で知られるウィリアムズがもし起用されていたらどうなっていたか、ファンとしては想像せずにいられないだろう。