ゲイと公言して全米初の公職(サンフランシスコ市政執行委員)に選ばれたハーヴェイ・ミルクの活動を撮ったドキュメンタリー映画『ハーヴェイ・ミルク』のメモリアル上映が決定した。11月26日(金)~12月2日(木)の期間、アップリンク吉祥寺にて上映される。

「緊張感・情熱・憤りをもって語られてゆく、心温まる上質のドキュメンタリーである」

1977年、カリフォルニア州サンフランシスコ市の市会議員に当選し、同国で初めて選挙で選ばれたゲイを公表していた公職者となったハーヴェイ・ミルク。すべてのマイノリティの自由と人権のために精力的な活動を行ったが、議員就任 1 年も経たない1978年11月27日、同僚議員のダン・ホワイトによりジョージ・マスコーニ市長とともに同市庁舎内で射殺された。

1999年には「タイム誌」が選ぶ「20 世紀の英雄・象徴的人物 100 人」に選出され、2008 年 5 月にはカリフォルニア州議会下院がミルクの誕生日である 5 月 22 日を公的に「ハーヴィー・ミルク・デイ」と規定する法案を可決。2009 年には大統領自由勲章を授与されている。

本作はそのハーヴェイ・ミルクの活動と、暗殺事件の裁判を記録した、映画史上に残るドキュメンタリー。アカデミー賞最優秀長編記録映画賞ほか世界中で多くの賞を受賞した。

米メディアも「緊張感・情熱・憤りをもって語られてゆく、心温まる上質のドキュメンタリーである」(New York Times)「挑戦的で魅惑に満ちた素晴らしい映画である。スタッフの根気強さと見識が同性愛・異性愛の枠を取り合払い、この感動的な映画をすべての人に意味あるものにしている」(Los Angeles Times)と絶賛している。

ハーヴェイ・ミルクの残した功績は、2008年にガス・ヴァン・サント監督が映画化した 『ミルク』でも広く知られている。ミルク役で主演を務めたショーン・ペンはアカデミー主演男優賞を受賞した。

今回の公開は、命日の11月27日にあわせたもの。11月27 日(土)にはゲストに石坂健治 (東京国際映画祭シニア・プログラマー/日本映画大学教授)を招いてのトークイベントも予定されている。

作品情報

ハーヴェイ・ミルク
11 月 26 日(金)~12 月 2 日(木)アップリンク吉祥寺にて上映

監督:ロバート・エプスタイン
原題:The Times of Harvey Milk

配給:パンドラ

© telling pictures


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