世界中の映画祭で観客賞を受賞した感動作、映画『クレッシェンド 音楽の架け橋』より本編映像が解禁された。和平オーケストラの楽団員を決める「目隠しオーディション」が実施されるシーン。審査員からは演奏者の姿が見えないようになっている「目隠し」が行われる意味とは?

人々の中立性の意識を高めるイベントが行われる明日12月12日の「国際中立デー」にあわせて解禁

“世界で最も解決が難しい”とされる紛争で今この時も闘うパレスチナとイスラエルから、音楽家を夢見る若者たちを集めてオーケストラが結成される──。本作は、実在の管弦楽団にインスパイアされて生まれた驚きの感動作。

世界的に有名な指揮者のエドゥアルト・スポルクは、紛争中のパレスチナとイスラエルから若者たちを集めてオーケストラを編成し、平和を祈ってコンサートを開くというプロジェクトを引き受ける。オーディションを勝ち抜き、家族の反対や軍の検問を乗り越え、音楽家になるチャンスを掴んだ20余人の若者たち。しかし、戦車やテロの攻撃に晒され憎み合う両陣営は激しくぶつかり合ってしまう。そこでスポルクは彼らを南チロルでの21日間の合宿に連れ出す。寝食を共にし、互いの音に耳を傾け、経験を語り合い…少しずつ心の壁を溶かしていく若者たち。だがコンサートの前日、ようやく心を一つにした彼らに、想像もしなかった事件が起きる──。

若者たちの対立と葛藤、恋と友情を彩るのは、誰もが知るクラシックの名曲の数々。和平コンサートが目前に迫った21日間の合宿で、激しく憎しみをぶつけ合う団員たち。ラストに待つ、誰も予想しなかった“魂の演奏”とは──! 若者たちを導くマエストロを演じるのは、『ありがとう、トニ・エルドマン』で絶賛されたペーター・シモニシェック。ヨーロッパからアメリカまで、様々な地域の国際映画祭で上映され、熱い喝采のもと4つの観客賞に輝いた。

明日12月12日は「国際中立デー」。世界の平和を促進する記念日として2017年に国連総会で定められた日で、世界各地で、人々の中立性の意識を高めるイベントが行われる。

そんな日にあわせて解禁された本編映像は、和平オーケストラの楽団員を決めるオーディションのシーン。 平和を願う「和平コンサート」の開催にあたって、敵対するパレスチナとイスラエルから若き音楽家たちが集められる。

大切なオーディションの当日。会場のステージに現れたのは、1枚の大きな白いスクリーン。美しい音楽が聞こえてくるものの、そこに演奏者の姿はない。

このオーディション方法、実は「ブラインド・オーディション」と呼ばれるもので、演奏者の人種や性別などで合否が判断されないように公平を期して、審査員からは演奏者の姿が見えないようになっているもの。

今から30年ほど前に広まったこのシステムにより、世界的に非白人や女性の合格比率が格段に高まった。ただし、音だけで判断されてしまうこの方法は、経済格差も如実に反映させてしまうため、むしろ多様性を狭めるのでは?という議論も新しく起こっている。

実際に劇中ではこの後、占領地のパレスチナ人の合格者がとても少なくなってしまうという事態に…。そんな中、和平オーケストラのコンサートは無事に成功するのだろうか? これから彼らが奏でる音楽とそのドラマから目が離せない展開となっている。

あわせて新場面写真も解禁。バイオリンやチェロなど、ステージで楽器を練習する楽団員たちの姿が映し出され、今にもその音色が聞こえてきそうな1枚となっている。

『クレッシェンド 音楽の架け橋』は2022年1月28日(金)より全国公開。

作品情報

クレッシェンド 音楽の架け橋
2022年1月28日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開

監督:ドロール・ザハヴィ 主演:ペーター・シモニシェック 2019年/ドイツ/英語・ドイツ語・ヘブライ語・アラビア語/112分/スコープ/カラー/5.1ch/原題:CRESCENDO #makemusicnotwar/日本語字幕:牧野琴子/字幕監修:細田和江

配給:松竹

©CCC Filmkunst GmbH

公式サイト:movies.shochiku.co.jp/crescendo/

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