紛争中のパレスチナとイスラエルの若者たちを集めて結成された、実在のオーケストラにインスパイアされた感動作『クレッシェンド 音楽の架け橋』(1月28日公開)の本編映像が解禁された。催涙ガスにも怯まず演奏を続ける、紛争地のヴァイオリニスト。彼女が演奏を止めないその理由とは!?

本作はヨーロッパからアメリカまで、様々な地域の国際映画祭で上映され、熱い喝采のもと4つの観客賞に輝いた話題作。“世界で最も解決が難しい”とされる紛争で今この時も闘うパレスチナとイスラエルの音楽家の若者たちが、対立や葛藤を乗り越えてオーケストラを結成するという、驚きの実話にインスパイアされた物語だ。若者たちを導くマエストロを『ありがとう、トニ・エルドマン』で絶賛されたペーター・シモニシェックが演じている。
このたび解禁された本編映像は、パレスチナ人のレイラが自宅で必死にヴァイオリンを練習しているシーン。部屋の外では暴動が起きており、爆撃音やサイレン、人々の言い争う声が聞こえてくる。
すると突然、ある異変に気が付いた様子で、彼女は演奏を止め台所へ。なんとおもむろに玉ねぎを切り、断面の匂いを大きく吸い込み始めたのだ。
苦しそうな表情を浮かべながらも、玉ねぎを嗅ぎ続けるレイラ。部屋に入り込んできた催涙ガスの痛みを玉ねぎが和らげる。今もイスラエルと闘い続けるパレスチナの人々の知恵である。
彼らの居住区では、戦車が走り、催涙弾や実弾が発射されることも決して珍しくはない。紛争地で生きる彼らの壮絶な日常を垣間見るようなワンシーンだ。
そして彼女は練習を再開。なぜそこまでしてヴァイオリンを弾き続けるのだろうか。その答えは、壁に貼ってある世界的指揮者エドゥアルト・スポルクのオーディションのチラシに…。彼女にとって、このオーディションは国際的な音楽家になるための一生に一度のまたとないチャンス。そのため、このような環境の中で命がけで練習しているのだ。
果たしてレイラはオーケストラに合格し、音楽家としてパレスチナから世界に羽ばたくことができるのだろうか!? その物語の続きは劇場で確かめてみよう。
『クレッシェンド 音楽の架け橋』は1月28日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開。
クレッシェンド 音楽の架け橋
2022年1月28日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
監督:ドロール・ザハヴィ 主演:ペーター・シモニシェック 2019年/ドイツ/英語・ドイツ語・ヘブライ語・アラビア語/112分/スコープ/カラー/5.1ch/原題:CRESCENDO #makemusicnotwar/日本語字幕:牧野琴子/字幕監修:細田和江
配給:松竹
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