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この夏同時期に公開される2本の注目作『マタインディオス、聖なる村』と『アンデス、ふたりぼっち』に共通するのは、ペルー独特の「地域映画(シネ・レヒオナル)」であること。地域映画とはいったいどんな映画を指すのだろうか?

『マタインディオス、聖なる村』
『アンデス、ふたりぼっち』
シネ・レヒオナルというジャンルが成立する背景には、ラテンアメリカ各国が共通して抱える問題が

『マタインディオス、聖なる村』『アンデス、ふたりぼっち』はどちらもこの夏公開されるペルー映画の秀作。その2作品に共通するのは、ペルー独特の「シネ・レヒオナル(地域映画)」という地域に根ざした映画作りだ。

ペルーのシネ・レヒオナル(地域映画)とは、ペルーの首都リマ以外の地域で、その地域を拠点とする映画作家やプロダクションによって制作される映画を指す。

娯楽的なジャンル映画から作家性の強いアート映画までタイプは様々だが、いずれの作品もその地域独自の文化や習慣を織り込んでおり、都市圏一極集中ではない多元的なぺルー映画を構成している。

シネ・レヒオナル(地域映画)というジャンルが成立する背景には、ラテンアメリカ各国が共通して抱える問題がある。その国の首都圏への人口や経済、文化の一極集中である。職を求めて国中から人々が首都に押し寄せると、それに伴って文化も都会を中心に発達する。そうすると、映画館やプロダクションも都市部に集中し、国内で作られる作品の大半は、主要なターゲット=首都圏の人々や文化に合わせたものになる。

こうした都市部による映画文化の占有に対抗して現れたのが、「地域映画」という概念だ。国内の様々な地域で、そこに生きる人々がその土地ならではの視点から映画を作ること。日本でいう「ご当地映画」に近いかもしれないが、担い手の少ない先住民の言語・文化が数多く存在しているラテンアメリカの国々において、そうした文化を映画というかたちで伝えていくことが大きな課題となっている。

この夏、2本のペルー映画で「地域映画」の真髄を味わってみてはいかがだろうか。『マタインディオス、聖なる村』を上映するシアターイメージ・フォーラムと、『アンデス、ふたりぼっち』を上映する新宿K’s cinemaでは相互割引が実施される。詳細は各劇場まで。

映画『マタインディオス、聖なる村』
6月18日(土)からシアター・イメージフォーラムにて公開

監督と脚本は、本作が初長編作品となるオスカル・サンチェス・サルダニャとロベルト・フルカ・モッタ。2016年、ペルー文化庁が管轄するDAFO(Direcciíon Audiovisuali,la Fonografía y los Nuevos Medios)シネ・レヒオナル映画コンクールに入賞。第22回リマ映画祭に出品され、2018年のベストペルー映画に選ばれた。ペルーの映画界を牽引する映画運動のシネ・レヒオナル(地域映画)が日本初公開。

ペルー・山岳部。4人の村人が、村の信仰を司かさどる守護聖人を称える祭礼を計画する。聖人を喜ばせることで、長年の喪を終わらせてくれると信じていた。しかし、予期せぬ出来事により、自身の信仰と、聖人による庇護の力に疑問を抱くのだった…。

撮影は、オスカル・サンチェス監督の故郷である、リマ県山岳部のワンガスカルで行われた。司祭役の俳優以外は、ワンガスカルに暮らす村人たちが演じている。監督たちは村人たちと共に過し、対話したり、笑ったり、不満を言い合ったり、お酒を飲んだり、時には亡くなった方の埋葬にも参加しながら信頼関係を築いていった。そのため、ペルー山岳部の慣習とカトリック信仰が入り混じった価値観がありありと描き出され、ドキュメンタリー性を内包した物語となった。さらに、ハンガリーの巨匠タル・ベーラに影響を受けたと監督が公言する、モノクロ風の映像が民衆の苦悩と困惑を詩的に語る効果を生んでいる。

【出演】カルロス・ソラノ、ナタリー・アウレス、グリセリオ・レイノソ、ホセ・ビバス、ファウスティナ・サンチェス
【監督・脚本】オスカル・サンチェス・サルダニャ、ロベルト・フルカ・モッタ
【撮影】マルコ・アラウコ
【美術】カルロス・プリド
【配給】ブエナワイカ 【後援】在日ペルー大使館 【協力】 日本ペルー協会
2018/ペルー/ケチュア語・スペイン語/77分/原題:MATAINDIOS
©LA TROPILLA DE OBRAJEROS EIRL

映画『アンデス、ふたりぼっち』
7月30日(土)から新宿K’s cinemaにて公開

小津安二郎や黒澤明の日本映画に大きな影響を受け、惜しくも夭折した期待の新星、オスカル・カタコラ監督初長編にして遺作。ペルー映画史上初の全編アイマラ語長編作品として注目され、ペルー本国で異例の大ヒットとなった。

南米・アンデス山脈。標高5,000mを越える社会から遠く離れた場所に暮らすパクシとウィルカ。アイマラ文化の伝統的な生活の中で、リャマと羊と暮らしていた。コカの葉を噛み、日々の糧を母なる大地のパチャママに祈る。ある日、飼っていた羊が狐に襲われてしまう。さらに、マッチを買いにいった夫・ウィルカはその途中に倒れてしまう…。

ウィルカ役は監督の実の祖父が、パクシ役は映画もみたことのない素人が演じている。アイマラの文化・風習の中に、私たちが存在を知りながらも目を背けていた現実を、悠大なアンデスの自然と共に痛烈に描いた。監督はペルーのシネ・レヒオナル(地域映画)の旗手として今後の活躍を期待されていたなか、2021年11月、2作目の撮影中に34歳の若さでこの世を去った。

監督・脚本・撮影:オスカル・カタコラ
編集:イレーネ・カヒアス
出演:ローサ・ニーナ、ビセンテ・カタコラ
後援:在日ペルー大使館 協力:日本ペルー協会
ペルー/2017年/アイマラ語/86分/原題:WIÑAYPACHA 英題:ETERNITY
©2017 CINE AYMARA STUDIOS

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