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9月23日(金・祝)より開幕した「生誕80周年 クロード・ミレール映画祭」の初日に新宿シネマカリテにてトークイベントが行われ、山崎まどか(コラムニスト)と野村由芽(編集者/me and you)が登壇した。

「原作と小説に共通するのは“型にはまりたい”という気持ちを描いていること」

ミレールの代表作にして思春期映画の傑作『なまいきシャルロット』、日本劇場初公開となる名優たちが織りなす緊迫感あふれるサスペンス『勾留』、大人になる寸前の女性の複雑な心の揺らぎを大きな時代のうねりの中に描いた愛憎劇『伴奏者』、ミレール晩年期の最高傑作『ある秘密』の4作品を HD リマスター版で一挙公開する「生誕80周年 クロード・ミレール映画祭」。

シャルロット・ゲンズブールが史上最年少の14歳でセザール賞新人女優賞を受賞した『なまいきシャルロット』は1985年製作の映画で、日本でも公開時、多くのオリーブ少女を中心に熱狂的なファンを生み出した思春期映画の傑作。シャルロットの劇中のスタイル、バスクシャツに細身のジーンズという組み合わせは現在も雑誌のビジュアルに使用されるほどに普遍的な魅力を放っている。

『なまいきシャルロット』
© TF1 FILMS PRODUCTION – MONTHYON FILMS – FRANCE 2 CINEMA

9月23日(金)の『なまいきシャルロット』上映後のイベントに登壇した山崎まどかは「『なまいきシャルロット』は3~4回は繰り返し観ていて、あるとき、ふと、この映画がカーソン・マッカラーズの小説『結婚式のメンバー』を原案にしていることに気づいた」と原作となっている小説に触れ、「小説の舞台はアメリカ南部。フランキーという女の子が田舎町から出ていくことを夢見る物語。原作で描かれるメガネの男の子は、映画ではルルという小さな女の子に置き換えられているが、クィアなところがあって、また原作の主人公フランキーも、原作者がそうであるように、いわゆる異性愛の世界とはちょっと違うところがある。また原作ではメイドは黒人なんですが、映画ではベルナデット・ラフォンが演じている。小説は人種間の問題であるとか曖昧な性であることが組み込まれているけれど、映画は女の子同士の話として描かれていて、今回あらためて見直して、これは女の人どうしのつながりを感じる“女性映画”だと思った。シャルロットと、ベルナデット・ラフォン演じるメイドと、小さな友達ルルの3人の女性による連帯。庭でピクニックをしているときに、ベルナデット・ラフォンがシャルロットとルルを抱き寄せるシーンには、とてもぐっとくる。そこには伝承のようなものも感じた」と語った。

さらに「原作と小説に共通するのは“型にはまりたい”という気持ち、なにかのメンバーになりたいという気持ちを描いていること。劇中で、シャルロットの家の隣にあるロルロルというカフェにみんながいるんだけど、そういうところに自分は入れない、入りたくもないけれど、なにかにはなりたいし、なにかのメンバーにはなりたいという思いはある。彼女があこがれて、『ここの住人になりたい』と思ったのは、クララ(同い年のバイオリニスト)の世界ということなんですよね」という山崎の言葉に、野村も「そういう感情は普遍的ですよね。どこかのメンバーになりたいけど、どこでもいいわけじゃない、と選り好みするというのは大人になってもあるなと思う」とうなずいた。

続けて山崎は、「フランス映画の若い人の物語というのは自分が何者かわからなくなったときに異性愛の世界に回収されていくという印象が強い。なんとなく年上の男の人がでてきて、彼との恋愛によって一段階大人になっていく私、という話に終始しがちだが、『なまいきシャルロット』は全然違う。この映画にも男の人は登場するけれど、全然ロマンティックなものとして描いていない。それはとてもめずらしいこと」とほかのフランス映画との違いを指摘。

「男性であるクロード・ミレール監督が女性の思春期の物語を撮っているが、公開時と今とで見方が変わることはあると思うか?」という野村からの問いには、「シャルロット・ゲンズブールは常に人気があったと思うけれど、シャルロットから始まったブームとして、80~90年代にかけて”フレンチ・ロリータ”という需要のされ方があったと思う。カルチャー雑誌でも特集が組まれて、10代20代のうんと若い女性を愛でるというような文化があって、いまだとたぶんそれは気持ちが悪いと言われることかもしれない。でも当時、それは男の人の視線だけではなくて、『なまいきシャルロット』を好きだったのは女の子たちだし、若いフランスの女優に思い入れたのも同年代や若い女の子たちだった。だから私は必ずしもそれを搾取的だとは思わない。結果的にどうなるかという話だと思う」と山崎。

「いろんな作品の勝負は早くには決まらなくて、最終的になにか良い作品であると認められるとしたら、その作品あるいはアーティストに影響を受けたフォロワーが新しい作品を作り出して、そしてもう一度光があたるときに、その映画が名作になると思っている」として、昨年公開の『スザンヌ、16歳』に話は及んだ。16 歳の少女と年の離れた大人の男性のひと夏の恋の行方を描いたラブストーリーで20歳の新鋭スザンヌ・ランドンが監督・脚本・主演を務めている。「スザンヌ・ランドンは『なまいきシャルロット』あこがれ芸人と言っていいくらい。本人の見た目も“シュガーレス・シャルロット”みたいな感じ。でも、かつて男性によって描かれた物語を、彼女自身が主演で、自分で脚本を書いて“これは私の物語だ”と語ったことで何かが変わったなと思った。フランス映画的な年上の男性が若い女性に思い入れて観るというのとはちょっと違う視点で、今の世代はこういうナラティブを受けて入れていくし、自分のものにしていくだろうなという気持ちになった」と語った。

「生誕80周年 クロード・ミレール映画祭」は新宿シネマカリテ(~10/13 まで)、角川シネマ有楽町(~10/20 まで)にて開催中。ほか全国順次公開。

開催情報

生誕80周年記念 クロード・ミレール映画祭

開催期間: 2022 年 9 月 23 日(金・祝)~10 月 13 日(木)
※角川シネマ有楽町は10月20日(木)まで連日1日1回上映

会場:
新宿シネマカリテ (新宿区新宿 3-37-12 新宿 NOWA ビル B1F)
角川シネマ有楽町 (千代田区有楽町 1-11-1 読売会館8階)

上映予定作品:
『なまいきシャルロット』 原題:L’EFFRONTEE 1985 年/フランス/96 分
『勾留』 原題:GARDE À VUE 1981 年/フランス/84 分 ★日本劇場初公開
『伴奏者』 原題:L' ACCOMPAGNATRICE 1992 年/フランス/107 分
『ある秘密』 原題:UN SECRET 2007 年/フランス/110 分

主催・配給:ノーム

公式サイト https://claudemiller80.com/

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