『グレイテスト・ショーマン』『ラ・ラ・ランド』の音楽スタッフが贈るファンタジー・ミュージカル映画『シング・フォー・ミー、ライル』(3月24日公開)日本語吹替版の完成披露試写会が3月1日(水)に行われ、大泉洋、石丸幹二、水樹奈々が舞台挨拶に登壇した。
本作は世界的ベストセラー絵本「ワニのライル」シリーズを原作に、「歌うワニ」のライルがその歌で人間と心通わせる様子を、珠玉のミュージカルナンバーと共に描き出す感動のファンタジー・ミュージカル。言葉を話さず、歌だけで想いを伝える主人公ワニのライル役に、オリジナル版は世界的シンガーソングライターのショーン・メンデス、日本語吹替版は大泉洋。さらにオスカー俳優ハビエル・バルデムが演じるショーマンのヘクター役に石丸幹二、コンスタンス・ウー演じる少年ジョシュの母親ミセス・プリム役に水樹奈々と最高の布陣が実現した。
この日の完成披露舞台挨拶では、本作の舞台であるニューヨークの夜景がスクリーンいっぱいに映し出された会場に吹替版キャストが集結。ブロードウェイの舞台さながら、スパンコールが光輝くブルーのジャケットをまとった大泉、シックで艶やかなスーツ姿の石丸、春らしい黄色のドレス姿の水樹の登場に会場は一気に華やぎ、和やかな雰囲気でイベントがスタートする。
ワニのライルが歌で人間と心通わせる様子を珠玉のミュージカルナンバーと共に描き出す本作で、3人はそれぞれが演じたキャラクターへの想いを吐露。オリジナル版の「ワニのライル」役は、グラミー賞ノミネートの世界的シンガーソングライターのショーン・メンデスが演じている。去年の初夏からボイストレーニングを開始し、劇中ではセリフを封印し歌のみの役で新境地を魅せた大泉は「一切台詞がなくて歌だけなんです。僕にとっては非常に新しい挑戦でした。(日本語吹替版のオファーを受けて)これはやるっきゃない!やりたい!と思いました。去年の夏ぐらいから練習して…オファーを受けたのにテストもある!こんなに完成が楽しみな映画も久しぶりで感無量でした。オリジナル版は(24歳の)ショーン・メンデス、っていうんだから…共通点はスーパースターだってことくらいだよ!(笑)」と話し笑いを誘う。
日本ミュージカル界をけん引する石丸はヘクター役を演じ「ハビエル・バルデムのあの個性的な声は、プレッシャーでしたね。彼に寄せるのか、自分らしさを出すのがいいのか、懸けのようでしたが、オーディションの段階でこの役を勝ち取りたいと思いました」と語る。
続いて、意外にもミュージカル映画の吹替が初挑戦だという水樹は「難しかったけどすごく楽しかったです。私が声を入れる段階では大泉さんの声が入っていて、デュエット曲は映画の中のように大泉さんに導いてもらうような感じでした。こんな声を出されるとは…と驚きました!」と話す。
ワニのライルが少年ジョシュと出会い、彼らのかけがえのない関係に周囲の大人たちも少しずつ影響されていく様子が描かれる中で、大泉は石丸、水樹とそれぞれデュエット曲を披露。見どころのひとつでもあるお互いの歌唱シーンについて、大泉に対して二人は声を揃えて「素晴らしい!(石丸)」「チャーミング!(水樹)」と大絶賛。共演者のベタ褒めにまんざらでもない様子で「ここは褒めてもらうしかない!」と声を張り上げ会場を沸かせた。
話題は『グレイテスト・ショーマン』『ラ・ラ・ランド』の音楽スタッフによる歌のチカラ、楽曲の魅力へ。水樹は「ミセス・プリムの歌う曲『Rip Up The Recipe(レシピを破れ)』は彼女自身が新しい世界を開く、自由に楽しくなれる事を教えてくれる歌。映画のキャラクターと同じでライルにどんどん引っ張ってもらいました。この曲は“女性キー”で高いのに…!」と話すと、大泉は「そうなんだよ、だんだんショーンに腹が立ってくるんだよ(笑)。なんでこんな高いんだ君は!っていうね(笑)」と水樹の歌声に感嘆しながらも、すかさずボヤキ節。
石丸は「(彼らの作る曲は)歌い手の気持ちをかき立てるような曲。センスがあって歌いたくなる」と力説。大泉がソロで高らかに歌い上げる本作のメイン曲『Top Of The World(最高の世界)』を自分が歌いたかったと舞台裏でこぼしていたエピソードも。
さらに水樹は、劇中で様々な状況で何度も流れるライルとヘクターの『Take A Look At Us Now(君のおかげさ)』というナンバーについても「同じ曲なのに受ける印象が全然違う。瞬きせずに観てほしい」と、これから鑑賞する観客へ見どころをアピール。
本国スタッフによるボイステストに話題が及び、ボイステストを受けたのが日本語歌詞ができる前だった大泉は「これちょっとおかしいんだよ(笑)。日本語の歌詞がまだないっていうんだから。テストは英語の歌詞で、しかもどこにも披露する場がないって言うんだから(笑)」と裏エピソードも披露。そんな楽曲の魅力を存分に味わった3人へここで、サプライズが!
本作のオリジナル楽曲を手掛けたハリウッドのミュージカル界第一線で活躍するベンジ・パセック&ジャスティン・ポールから手紙が届いたとのこと。MCが代読するも、途中で気持ちがこもってない!と大泉によるツッコミから急遽、大泉自身が読み上げることに。
「吹替版本編の完成おめでとうございます。 ようやく日本の皆さんに映画が届く事を、心より嬉しく思っています。素晴らしいキャストの皆さんが歌われた歌を聴きました。Nana の歌は楽しさに溢れていて、刺激的で、『Rip Up The Recipe(リップ・アップ・ザ・レシピ)』を輝かせてくれました。Kanji の力強い歌は、どこか人を虜にする魅力があり、 陽気なヘクターのキャラクターを見事に表現してくれました。そして Yo、あなたの歌声は、ライルの歌に温かさと優しさをもたらしてくれました。あなたの歌が、ライルを愛らしいキャラクターとして照らし、そして何より、 ライルに言葉を与えてくれたのです。確かに年齢はショーンとは違うけど、あなたは完璧にやり遂げてくれました。この作品に全てを注いでくださったことに、心より感謝します」(ベンジ・パセック&ジャスティン・ポール)
ここでもまさかのショーンとの年齢差に触れるパセック&ポールのいじり(?)に触れつつも、温かな賛辞の言葉に大泉、石丸、水樹は感無量の表情。そしてイベントの最後に、水樹は「本当にハッピーな気持ちになる作品。歌は嘘をつけないものですが、ライルの歌声はとても純粋。だからこそ人の心を動かすんだと思います。音楽の奇跡、パワーを感じてほしい」、石丸は「(この作品は)まさにミュージカル映画。紡がれるドラマがあり、キャラクターたちは成長していきます。映画を観た帰りには、皆さんがこの歌を歌って映画館をあとにすると思う」、大泉は「登場人物全員がコンプレックスを抱えていますがそれが自然とほどけるような、明日も頑張ろうと思える映画です。高揚感があって、涙がほろっと出る。日本語吹替版も字幕版のショーンの歌声もぜひ楽しんでください!」と締めくくり、舞台挨拶は終了した。
『シング・フォー・ミー、ライル』は3月24日(金)全国の映画館で公開。
シング・フォー・ミー、ライル
2023年3月24日(金)全国の映画館で公開
STORY
ニューヨーク。ショーマンのヘクター(ハビエル・バルデム)は古びたペットショップで魅惑の歌声を耳にする。歌っていたのはなんと、一匹のワニだった。ヘクターはそのワニのライル(ショーン・メンデス/大泉洋)を相棒にしようするが、ライルのステージ恐怖症が判明。ヘクターは去り、ライルはたった一匹、取り残されてしまう。長い月日が経ったある日、ひとりの少年と家族がライルの隠れ住む家に越してくる。傷付き、歌うことをやめていたライルは、自分と同じように孤独な少年を前に再び歌いだす。やがてふたりは歌を通して心通じ合わせていく……。
・原題: LYLE, LYLE, CROCODILE
・監督:ウィル・スペック & ジョシュ・ゴードン
・脚本:ウィル・デイヴィス
・音楽:ベンジ・パセック&ジャスティン・ポール(『グレイテスト・ショーマン』『ラ・ラ・ランド』)
・原作:バーナード・ウェーバー「ワニのライルのおはなし」シリーズ(大日本図書)
・声の出演<字幕版>:ショーン・メンデス(ライル役)
・出演:ハビエル・バルデム(『ノーカントリー』アカデミー賞®助演男優賞受賞、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』)、コンスタンス・ウー(『クレイジー・リッチ!』)、ウィンズロウ・フェグリー(『名探偵ティミー』)、スクート・マクネイリー(『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』、「ナルコス:メキシコ編」シリーズ)、ブレット・ゲルマン(「ストレンジャー・シングス」シリーズ)
・声の出演<日本語吹替版>:大泉洋(ライル役)/石丸幹二(ヘクター役)/水樹奈々(ミセス・プリム役)/関智一(ミスター・プリム役)/宮岸泰成(ジョシュ役)
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
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