『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が興行収入400億円を突破し、『千と千尋の神隠し』の持っていた歴代最高興行収入記録を塗り替え、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の観客動員数が611万人を突破するなど、アニメーション映画が社会現象を巻き起こしている。そんなアニメーション映画の中から、2021年に特に注目したいのがフレンチアニメーション。この夏から秋にかけて公開される話題の3作品をご紹介。

1本目は7月9日(金)公開の『ベルヴィル・ランデブー』。フランス映画として初めてアカデミー賞の長編アニメーション映画部門にノミネートされた21世紀を代表する不動の傑作が、製作から20周年を前にリバイバル上映される。

©Les Armateurs / Production Champion Vivi Film / France 3 Cinéma / RGP France / Sylvain Chomet

おばあちゃんと幸せに暮らす内気な少年シャンピオン。彼が情熱を傾ける自転車レースのためにふたリは特訓を重ね、遂に夢を叶えツール・ド・フランスに出場する。しかし、シャンピオンはレース中にマフィアに誘拐されてしまう。孫を追って、おばあちゃんと愛犬ブルーノのシャンピオン奪還のための大冒険が始まる。協力してくれるのは伝説の三つ子ミュージシャンの老婆たち。腕力では敵わないが、人生経験と知恵そしてユーモアと愛で数々の難局を乗りきっていく。アカデミー賞歌曲賞にノミネートされたジャズの主題歌が小気味よく響く。

2本目は8月13日(金)公開の『ジュゼップ 戦場の画家』。1910年にバルセロナで生まれた実在の画家、ジュゼップ・バルトリの半生を描いた長編アニメーション。風刺画家オーレルの初監督作品で、ヨーロッパの映画賞を総ナメにした注目作品だ。

©️Les Films d'Ici Méditerranée - France 3 Cinéma - Imagic Telecom - Les Films du Poisson Rouge - Lunanime - Promenons nous-dans les bois - Tchack - Les Fées Spéciales - In Efecto - Le Mémorial du Camp de Rivesaltes - Les Films d'Ici - Upside Films 2020

1939年、スペイン内戦の戦火から逃れ、避難先のフランスで強制収容所に入れられ難民となった画家のジュゼップ。劣悪な環境で飢えや病気、フランス人の憲兵たちの虐待に難民たちは苦しめられていた。そんな中、収容所を監視していた新米憲兵のセルジュが、他の憲兵の目を盗み有刺鉄線越しにシュゼップに紙と鉛筆を手渡したことから2人の間に友情が芽生える。セルジュはジュゼップに離ればなれになった婚約者がいることを知り、彼女を探すのを手伝うが…。

3本目は9月23日(木)公開の『カラミティ』。アヌシー国際アニメーション映画祭のクリスタル賞(グランプリ)受賞作品。西部開拓時代、初の女性ガンマンとして知られるカラミティ・ジェーンの子供時代を描く。

© 2020 Maybe Movies ,Nørlum ,2 Minutes ,France 3 Ciném

家族と共に西に向けて旅を続けていた12歳の少女マーサは、父親が不慮の事故で負傷したことをきっかけに、幼い兄弟と家族を守らないといけない立場になってしまう。少女であるがゆえの制約に苛立ったマーサは家族を守り、世話するために少年の服を着て、少年のように振る舞うことを決心。しかし古い慣習を大事にする旅団のメンバーとの間に軋轢を生む。さらには、野獣から助けてくれたサムソン少尉を旅団に引き合わせたことで大きなトラブルに巻き込まれていく…。

先月5月には1973年製作の『ファンタスティック・プラネット』や、1986年の実写映画をアニメ化した『クー!キン・ザ・ザ』など、大人向けのアニメーションも立て続けに公開されている。この夏から秋にかけて、奥深い魅力を備えた世界のアニメーションに浸ってみてはいかがだろうか。

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